2020AW山内最終便


山内も今回のタイミングでの到着で今シーズンは最後となりました。

まあ、3way トレンチコートの方は少し紹介しましたが、より激しい3wayミリタリーコートとかは紹介できずにいるのですが、それはまた今度紹介できたら紹介しますね。



今回は、3種類。

山内

塩縮加工起毛リネン・立体切替パンツ

material _ linen 100%

color _ black

size _ 2,3



初めて生み出された生地ですこれ。

綾織りのリネン100。

それを塩縮加工しています。



山内さんが言うには、塩縮加工は想定していたように縮みが出るとは限らないし、少しずつ調整していきながらじゃないと理想とする生地の質感にならないそうなので、根気のいる工程みたいです。



ブランドを象徴するシャツで、有松塩縮加工リネンシャツってありますが、あの表地は、コットンとリネンが50:50。

目の細かい綾織り。



今回の生地は、同じ綾織りなんですが、少し綾目が強く立ってるリネン100。



そもそも塩縮加工は、平織りよりも綾織りが、 コットンよりもリネンが、 大きく縮みが出るそうです。

だから、この生地ははっきり、くっきりとした陰影が生まれています。

綾織りリネンがギュッと目が詰まり、不規則な塩縮の皺が刻まれてる。

混率はリネン100%ですが、どちらかと言うと通年生地といった感じですかね。

初めてサンプルを見たときの印象だとこの生地をジーパンに近いような感覚で穿いてもらうのが良いかなと思ってた。



まあ、Gパンだとどうしてもデニムという生地だから、洋服としての明確な立ち位置もあるけど、もう少しだけ、すんなりと服装として馴染みが出るのはこの生地のこのパンツはすごく適してると思ってます。

以前より山内が構築的なパンツとしてつくっていた立体切替パンツっていうのがあります。



そのパンツはより足へのフィッティングが強く、シャープなアウトラインを描いていたのですが、こちらはもう少しだけルーズに、余白を出したイメージです。



しかしながら、複数枚のパターンによる構造は健在ですね。

ヒップから膝裏までにかけてのシェイプと、膝裏から柔らかく膨らむふくらはぎの箇所。



既製服でこういった構造になってるパンツはそんなに見ることはないですよね。

それでいてイージーパンツ。

内側の処理なども山内してますよ。



適度にゆとりのあるパンツではあるので、比較的トップスのバランスはそうそう選ばないでしょう。



起毛もしていますが、今時分にはもちろん問題ないです。

春時期でもモーマンタイかな。

山内

塩縮加工起毛リネン・ワークジャケット

material _ linen 100%

color _ black

size _ 2,3,4



同じ生地を使用したダブルボタン仕様のジャケットです。

この生地のこれも取り扱いをしているということで、生地の気に入り具合を感じてもらえますかね。



新品の生地の状態も良いんだけど、すごくその先の良い景色が想像できるっていうか。



これは着ていって、使っていって、年月を経た先に、待ち受けるのは衰退(単なる劣化)ではない可能性が非常に高いと思っているからこの生地に投資してる。



つまりは、手にして頂いた皆様には数年後に、良かったよこれ。



って言ってもらえる確率がもの凄く高く、申し分ない生地の洋服であるため、パンツもジャケットも取り扱いをしています。

先日デザイナーとの対談を載せた際にも触れていましたが、こちらのジャケットもコバステッチが健在。

コバ+7mmのダブルステッチ仕様が溢れてる。



これによりしっかりと硬さが生まれ、きちんとエッジの効いた洋服になってます。



全体の印象としては、ブラックという色味の性質上、決して過剰な印象ではないのですが、静かなる強さがありますね。

あとは、ワークジャケットという名前の通り、ブランドではあまりやってこなかった袖口の形状してますね。



フロントも袖口も、裏の見返しのボタンも全て本水牛、手付け。

総裏地の仕様です。

あと、裾にも見返しが配置されています。

とてもちゃんとつくられているジャケットだと思いますよ。



総裏ではありますが、表地がリネン100ということもあり、ヘビーアウターという印象ではないですね。

でも、ライトアウターには分類されないくらいの厚みはありますよ。



重厚なアウターを冬に着用しない方には適してると思いますね。

山内

ノーミュールシングウールリブ・イージーパンツ

material _ nomulesing wool SUPER140s 83%,cotton 11%,polyurethane 6%

color _ black

size _ 2,3



こちらは名前の通り、リブのパンツです。 全面。



リブは生地の性質上、生地幅がとても狭いのでパーツパーツに使用されることが中心です。



でも、そのストレスフリーな伸縮性を大人の男性にということで生まれたパンツ。

それも、一般的に目にするリブと全然違うレベルの原料で。

スーパー140を多量に使用したリブです。



そんなリブが山内でお目見え。

見て。このボリューム。

しっかりと厚みがあり、安心感もバツグン。



そして、素材が素材な分、類まれな肌へのタッチです。

これまた穿いて驚いてもらえるんじゃないかと思います。

ウールの布帛にはない、重厚なドレープも生まれるし、これまた名作誕生。

そして、ただのフラットな表情ではなく動きによる伸縮の際は、奥の方から白い糸が見えるように設定されてます。



ただの真っ黒だとスウェットのようにも見えちゃうので、奥行きを出すために伸縮糸は白いものを使ってますね。



まあ、誰が見ても分かりやすいようなブランドではないので、あれですが、とても高級そうなパンツに見えると思いますよ。



見てみて下さい。 今日はこの辺で。



また紹介しますね。

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