tilt The authentics

 

ブランドとしてはまだまだ認知度は低いと思うけど、クオリティはスーパー高い。

 

 

デビューは2018AW。

当時、前情報がほとんどなかった中だったけど、一枚の案内の紙にどこか惹かれるものを感じて、雨の中渋谷の展示会場に向かったのを覚えている。

 

 

その頃はデビューブランドを取り扱うことは今ほどはなかったし、これだけたくさんのブランドを取り扱いをしているからその中で新しいブランドというのは難しい面もあった。

 

 

でも、見た瞬間からこの洋服の真面目さはすごく伝わってきたし、それはデザイナーの中津さんからもビンビンに感じられた。

 

 

結局、デビューした2018AWから取り扱いをしているし、今で4シーズン目に。 tilt The authenticsのつくる洋服のクオリティは大幅に上がった。

 

 

もちろん、デビューシーズンも取り扱うに値するものであったのは間違いないけど、今は上りに上がったクオリティ。そして、マニアックさ。 これ誰が分かんのかな?っていうことまでやってたり、オリジナル生地のつくり込みももはや別格。

 

 

これは手にする価値はありますよ。 見た目が嫌いじゃなければね。

 

 

tilt The authentics。

tilt The authentics
2Tuck Tilt Dart Trousers

material _ cotton 56%.linen 23%.japanesepaper 21%

color _ blue beige

size _ 1.2

 

 

最初の写真のがこれです。

2タック入ったトラウザー。

 

 

チノパンのように見えるけど、違います。全然。

チノパンとはチノクロスを使った生地の事だし、チノパンほどの簡素なつくりじゃないんですよ。

生地は、経糸にコットン、緯糸にリネンと和紙。

表には細かな綾目が現れる。

 

 

肌にあたる裏はリネンと和紙。

これは20SSのオリジナル生地の一つです。

触った感じは気持ちドライタッチ。 でも、履くと独特のもっちりしたような質感があります。 すごく不思議な生地。 混率もなかなかの意味不明度合ですしね。 機屋と何度も何度も練り上げたマニアック生地ですね。

 

 

一見フツーだけど、履いたら全然ちゃうの。 しかも、履いていって洗濯を繰り返して可愛がってあげてると、更に来ると思いますよ。この生地。

 

 

僕も年間でいろんな生地を見るし、いろんな服を見るけど、中でも心に残ってるものの一つ。 見た目の類似はあるけど、クオリティの類似はそうないと思いますよ。

 

 

あと、まあ、分かりやすいところでいうと微妙なカラーリングのニュアンスも楽しんでもらえたらと思います。

 

 

履くと結構、アッシュっぽく見えるの。 ブルーが意外と強いっていうか。 奥深い生地ってこういうこと。

その生地を使った構築具合もしっかりしてると思います。 水牛ボタン手付けボタンフライ、天狗、持ち出し装備、2タックにマーベルト、変わったところのコインポッケに激細玉縁、パイピングなど。

 

 

挙げればキリがないし、そもそも運針がおかしいのよ。 上質なシャツかな?って思いますね。

バックの装備品もしっかりしてくれてる。

裏のパイピングもきちんとしてますよ。 こういうところが安心できる材料だと思いますね。

あと、もはや脱がなきゃ分からないけど、これは股の内側ですね。 パイピングの折り込み処理。 もはやスタイリングや着心地に関係ない部分です。

 

 

とまあ、いろいろやってるけど、休みの日に綺麗に履けるようなパンツが好きな方は全員見てくれたら良いと思います。

 

 

これに良いシャツ着て、革質の良いレザーシューズ履いてくれたら充分かな。

 

 

そして、シャツ。

tilt The authentics
Zephyr Cloth Bandcollar Shirt

material _ cotton 100%(伊)

color _ sky blue.light beige

size _ 1.2

 

 

バンドカラーシャツ。 フィッティングはこのブランドならではですが、比較的ジャストフィットといったところ。

特徴はやはりこの生地。

 

 

イタリアのシャツファブリックメーカー、モンティ。

かなり強撚で細いコットンの糸を使ってる。

だから、そよ風に靡くような柔らかく軽やかな生地感です。 今は一枚では着れないけど、もう少し暖かくなったらサイコーファブリック。

 

 

あと、見た目がまた違う。 よく見ると横方向にメランジ状になってるのが分かりますかね? シャツ生地って結構単色の糸使いでフラットな見た目のものが大半じゃないですか。

 

 

それが横杢。 しかも、細い強撚コットンで。 これだけで好きな人は充分にそそられるんじゃないかな。

この生地組織は細かすぎて近くで見てみないと分からないレベルだけど、実際着たときには見た目に大きく影響してくるんですよ。

日差しが強い太陽の下で着ると特にね。 生地は柔らかく風に揺れるし、日の光の下だとよく映えるんですよ。

 

 

この微妙な違いの雰囲気を楽しんで。

運針もまた満足いく仕上がりです。

これまでシャツの縫製の糸番手、3cm間の運針数を追求してきたこのブランド。

今のバランスが現時点で辿り着いたところです。

糸の埋まり方、見え方、全て地道に追い求めてきた証です。

 

 

ちなみに今回これを縫ってる人たちは、当店でも馴染みのあるシャツを手掛ける方々。 もう、それだけで安心できる。

信頼のおける人ですね。

一般的なシャツと違ってバックヨークはありません。

tilt The authenticsの目指すバックスタイルの見た目。

だいたいこのブランドではバックヨークは普通の見たことない。

袖はもちろん立体的な二枚袖です。 一般的なシャツは一枚袖です。

あと、ここ。

これも誰が気付いてくれるんだろうって箇所ですが、、、

ここですね。

脇の袖付けの箇所。

前袖と後袖の縫製箇所をワザとずらしてる。

 

 

これにより、スッとアームが前に振り落ちる姿をつくるのに一役買ってる。 縫製を利用して美しいスタイルをつくりあげる。

よく洋服を知って、理解し、それを応用できる人にしかなし得ないところだと思いますね。

 

 

こういう些細なところが着たときに良い姿をつくりあげてくれるワケです。 大事ですよ。 細かいところ。

だから、ルーズサイジングじゃない、品のあるバンドカラーシャツがお好きな方は全員見てくれたら良いと思います。

tilt The authentics
Italian Collar Rail Road Shirts Jacket

material _ linen 98%.cotton 2%

color _ dark navy stripe

size _ 2

 

 

こちらもオリジナル生地です。 20SSシーズンの。 これはね。 またヤバいの。

溢れんばかりのリネンの光沢と既に枯れてきそうなアムンゼンストライプ。

ほとんどリネンの混率で、そうとは思えないほどの弾力のオリジナルファブリック。

薄っすらと入るピンストライプ。

決して過剰じゃないピンストライプ。

 

 

生地についてはまた追って紹介しますが、 カバーオールのようなディテールが組み込まれたジャケット。

 

 

それでイタリアンカラーなのが独特のバランス。

 

暑い時期にはラフに袖を捲り上げて着ても良いかもしれないですね。 裏地もないし。

ボタンは本水牛だし、着るほどにその変貌に期待ができるでしょうね。

両玉縁にパッチポッケ。

 

 

今シーズンtilt The authenticsで唯一のアウターの見た目したものがこれ。

店頭に並んですぐにサイズ1が完売してしまったんで、サイズ2のみですが、好きな人はこういうの好きでしょうね。

 

 

見てみてください。 生地についてはまた。

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