先日から山内とのヤクウールの洋服を発売し、多くのお好きな方に見て頂けてとてもありがたく思っています。
もうほとんど完売してしまっているのですが、今はパンツのみ在庫がある状況ですね。
サイズ2が一点とサイズ3が二点のストックがあるので、お好きな方は見てみてください。
今日は、また素晴らしい繊維を紹介しますね。
The Inoue Brothers 昨年の11月にはThe Inoue BrothersとNEATと合同で「井上と西野」と題したイベントを開催したのですが、その時にはThe Inoue Brothersの最も希少な繊維、NATURAL PURE BLACK ALPACAを発売しました。
一切染めていない、天然の黒のアルパカ繊維でしたね。
セーターやストールやニット帽。
あれも良かったですね。ホント。
そして、その「井上と西野」のすぐ一週間後の去年の12月頭にイノウエブラザーズの2020AWシーズンの展示会があったんですよ。
イベント→展示会→オーダー となかなかハードでしたね。
よく頑張りましたね、僕。
それで、そのときにオーダーをしたのが現在店頭で展開しているThe Inoue Brothersのラインナップ。
その2020AWシーズン。
ブランドのコレクションの中で、ひと際、いや、最も、輝きを放つものが存在したんですよ。
NATURAL WHITE IMPERIAL ALPACA
ナチュラル・ホワイト・インペリアル・アルパカ
その名の通り、"天然の白いアルパカ"です。
先ほど少し触れたナチュラル・ピュア・ブラック・アルパカが最も希少なアルパカ繊維なのに対して、この白いアルパカ繊維は、"インペリアル"と名が付きます。
「最も細いアルパカ繊維」
つまり、アルパカの中でも最高の肌触りということ。
The Inoue Brothersの書籍、"僕たちはファッションの力で世界を変える"の中でも触れられていた繊維。
その創刊時には、まだ形になっておらず、未踏だったクオリティですが、ブランドとして遂にここまで辿り着いたみたい。
"インペリアル・アルパカ" イノウエブラザーズがコレクションで使用し、世界のトップメゾンも使用するアルパカクオリティが"ベビーアルパカ"。
アルパカなどの獣毛やウールは、その繊維の細さで品質が判断されるんです。
アルパカでは、 スーパーファインアルパカ:25.5〜26.5ミクロン
その上が ベビーアルパカ:21.0〜23.0ミクロン
その上が ロイヤルアルパカ:18.5〜19.0ミクロン という基準になるそうです。
ちなみに先日発売した山内のヤクウールに入る、50%のヤクは18.5ミクロン。
だから、あの肌触り。
まあ、あの生地はそれプラスアルファでやり切ってるからすごいんですけどね。
ところで最近、ハマってるみたいです。 ミクロン。
やはり、質の良い繊維を追究していくと避けて通れない過程ですからね。
ミクロン。
今日、紹介するインペリアル・アルパカは、17.3ミクロン以下、アベレージ16ミクロンとなるアルパカクオリティ。
純白のアルパカ。
見るだけでこの生地のふんわりとした膨らみと卓越した光沢が感じられると思う。
その昔、南アメリカのペルーやボリビアに築かれたとされる、インカ帝国。
その王に献上されていたとされるのが、このインペリアル・アルパカ。
インカ帝国で有名なのが、世界遺産になっているマチュ・ピチュですね。
謎が多いのだそう。
その時代から名前の通り君臨していたのが、このアルパカ繊維。
アルパカでは最高と位置付けられる繊度。
その繊維レベルを100%活かすため、イノウエブラザーズでは通常は繊維に行う、脱色や染色を施さず、そのまま純白でつくりあげたのがこれ。
ケミカルなホワイトではなく、僅かに、微かに、柔らかなベージュのトーンが加わったようなまさにナチュラルホワイト。
この白は、ここにしかない世界。
ツイルで織り上げ、しっかりと目が詰まり、綾目が見えるのですが、その見え方も圧倒的に優しい。
ただ、尋常じゃないラグジュアリーさを醸し出す超絶繊維。
繊維が細い分、その使用量もハンパないし、これ大判ストールですし、すんごいですよ。
これだけの繊度が100%の生地。
それでこの重量感は、好きな人は垂涎もの。
で、このインペリアル・アルパカの繊度、実際どんなものか見て。
17.3ミクロン以下、インペリアル・アルパカの繊維です。
細く、柔らかそうなのがマイクロスコープしてても伝わってきましたね。
細すぎて、ライト当たったらもはや透けてるし。
比較も用意してます。
これがベビーアルパカ。
The Inoue Brothersの代表的なBrushed Scarf(¥10,000- +tax)の繊維です。
繊度でいうと、21.0〜23.0ミクロンに該当しますね。
インペリアル・アルパカと比べると、気持ち太く、繊維が硬そうに見えるんじゃないかな。気持ちね。
実際は全く硬くないですけどね。
そして、これ。
一般的なウールです。
言うなれば、ベーシックなウールですかね。
こう見ると、針金みたいに見えるけど。
あと、ウールの鱗状のスケールが若干見えますね。
すごく上質なものになってくるとこれより遥かに細いですが、このレベルから大体チクチクするかしないか分かれるものになってきますかね。
全然違うでしょ。
この3つ、全て同じ倍率で撮影してます。
繊維は、細くなればなるほど、肌当たりが良く感じるのは既知の事。
でも、単純に細いのが"良い"というわけではないんですよ。
例えば、ウールツイードはかなりチクチクとした、刺激のある肌当たりだと思うけど、子供や孫、次世代に受け継ぐことができる程の生地でもありますね。
それだけ繊維が太いから耐久性が高いということが言える。
ただ、裏地なしでは着ることは難しいと思います。
その反面、このインペリアル・アルパカは、極上の肌当たり。
でも、繊維で言ってしまえば、耐久性が高いわけではないんですよね。
だから、繊維を多量に使って、紡績して、糸を太くして、糸そのものに耐久性を持たせてる。
その上、織り構造を綾織りにしてるから、より地厚でしっかりとした生地に仕上がっています。
そして、肌にはインペリアルの滑らかさが当たるわけですから、極上の世界を体験できますね。
その"インペリアル・アルパカ"をデイリーユースできるように、The Inoue Brothersがパートナーシップを結ぶパコマルカ研究所とつくりあげたアルパカの最高品質。
世界でもこのレベルのアルパカを使ったものは存在しないでしょうね。
単純に白い大きなストールだけで終わらない、圧倒的な質感を持ったインペリアルクオリティ。
柔らかく大きく、優しいドレープ。
そして、凄まじいほどの肌への馴染み。
着用は私物ですが、セーターはナチュラルピュアブラックアルパカで、パンツは山内のヤクウールパンツ。
どちらも無染色。
全然ナチュラル志向を目指してるワケじゃないけど、繊維を求めたらこうなりましたね。
ストールに関しては、かなりの分量があって上半身は充分に包み込めるほどです。
もちろん首元に大判のマフラーとして巻いてしまうのもオーケーです。
プライスはブランドのコレクションの中でも高額にはなりますが、こういうのお好きな方はいるだろって思って数点取り扱いをしています。
見てみてください。