お知らせしております明日、8月10日(土)からのnonnotteイベント。
明日10日(土)と、明後日の11日(日)は、nonnotteの杉原さんが在店してくれますので、お越し頂ける方は楽しみにしてもらえると嬉しいです。
今日は、
"nonnotte × CASANOVA&CO"
これまで、nonnotteの杉原さんとは、様々な"別注"を行なってきました。
AUBETT時代には、当店でもこれまでやったことのなかった、機屋さんで生地から一緒につくる洋服というものを初めて行ない、去年の12月にも世界一の綿原料、Suvin Gold Supremeを2種類の組織の生地で洋服をつくってきました。
それまでにもロングシャツや、3月にはシャツジャケットなど。
そして、今回。
今回は、特に別注するつもりはなかったんですけどね。
ただ、色々進行するうちに、このように皆様にご覧頂くことができるようになりました。
これも杉原さんのおかげでしかありません。
お知らせしていたように、今回は、2種類の別注があります。
"プチ別注"と"大別注"。
分かりやすくするためにそのような書き方にしているのですが、"プチ別注"の方は、別注というよりもコレクションからの仕様変更と言った方が正しいですね。
今回のnonnotteの2024年秋冬コレクション、僕が展示会の際に、超絶感激した洋服があったの。
取り扱いの有無に関係なく、こういう仕事してるから、いろんなブランドのコレクションを直接見る機会はあるんですよ。
だから、洋服を見てる数は、それなりに。
そして、杉原さんの洋服づくりは深く理解してるつもりだし、これまでいろんなものを見てきた。
その中でも、毎回杉原さんのコレクションは、"見たことのない構造の洋服"が存在する。
特に、今回は凄かったの。
そして、それにあまりにも感激したから、その"ボタン"をもっと好きなものに変えて皆様にご検討頂けるようにしました。
それが、これ。
nonnotte × CASANOVA&CO
Draping Bias Sleeve Blouson
material _ COTTON 100%
color _ ALMOND
size _ 3,4,5
※当日はサンプルが並びます。笑
nonnotte
Draping Bias Sleeve Blouson
material _ COTTON 100%
color _ DEEP BLACK
size _ 3,4,5
※当日はサンプルが並びます。笑
これ。
2色展開。
ALMONDというヌメ革のような色合いに、nonnotteエッセンスのピンクを少し加えたカラーリング。
そして、深い色合いの全然褪色しないというDEEP BLACK。
生地は、我らが"カネタ織物"さんの極上モールスキン。
このブルゾン、ハンパない構造してる。
フロントを見てもらうと中心線から、生地の地の目が左右対称ではないのがわかるでしょうか??
ちなみに、"仕様変更"のボタンは、水牛ボーン(骨)を半焼きした白いボタンです。
良いムードのコントラストしてると思います。
また、ブランドのインラインでは、黒い水牛ボタンです。
このブルゾンのハンパない構築。
ご覧頂けるとわかるように、肩線はありません。
身頃から袖まで、一続き。
更に、、、
前身頃と後身頃の切り替えも存在しない。
後ろにも肩線はなし。
そう。
驚異の
"前後の身頃と袖が一続き"になった超絶ドレーピング仕様のブルゾンです。
身頃の脇線は、後ろにズラされ、脇から内袖にかけて生地が切り替わる。
こんな構造の洋服見たことない。
ドレーピング技術により、生地を自在に操り、見事中の見事なフォルムの洋服をつくりあげてるの。
みんなこういうの、なんて言うか知ってる??
僕は知ってる。
"ゴッドハンド"
神の手のドレーピングテクニックだ。
更に、その技術を物語るのは、目を惹く後身頃の超ギャザー。
通常、ギャザーは処理にリブなどの伸縮性のあるものを連動させ、生地をギュッと集める。
ただ、これは、裾のパーツも同じカネタさんのモールスキンを施すことで、ゴムの力を使うことなく、縫製仕様でギャザーにしているというもの。
その上、後身頃の左右の肩甲骨付近にまたがる"ダーツ"。
このダーツで、一続きで形になったブルゾンのバッグギャザー分量を集約。
そして、ダーツでギャザーを引っ張り上げることで夥しいほどのギャザーの生地分量が下に落ちることなく、着用時のフォルムを演出してくれるの。
この構造を見ることで、僕は杉原さんの更なる技術を思い知ることになった。
そして、名前の通り、袖は生地がバイアス状に入る。
これにより、着用時の腕のアウトラインがとても馴染み、エゲツないほど綺麗に出てくれるという構造です。
もうね、感激中の感激ですよ。
nonnotte × CASANOVA&CO
Signature Baggy Trousers
material _ COTTON 100%
color _ ALMOND
size _ 3,4,5
※当日はこちらもサンプルが並びます。
そして、こちらも。
同じカネタ織物さんでのモールスキンのトラウザー。
このパンツも、先日紹介したように、着用者の足の付け根が分からず、ボディラインが出ない。
とても男前でシャープなフォルムをしたトラウザーです。
こちらのパンツもボタンを"水牛ボーン半焼き"仕様に変更しています。
ブルゾンは、ALMONDとDEEP BLACKの2色での展開ですが、Baggy TrousersはALMONDのみの取り扱いにしてる。
こちらはサンプルです。
サイズは4を着てる。
途轍も無いバックギャザー。
DEEP BLACK。
こちらもサイズ4です。
カネタ織物さんのモールスキンは、"嘘だろっ"ていうような生地のタッチしてますからね。
柔らかで、艶やかなモールスキンが際立つDEEP BLACK。
Signature Baggy Trousersの方は、サンプルがブランドの最大サイズの5であるため、着用写真は撮っていません。
店頭で実物を見てみてください。
上記のモールスキンの3つは、店頭でサンプルを並べますので、そちらをご覧頂き、ご検討を頂けたらと思います。
そして、"大別注"。
nonnotte × CASANOVA&CO
Draping Bias Sleeve Blouson
"LT"
size _ 4,5
こちらも先ほどのブルゾンと同じ形状です。
僕にとっては、このブルゾンが驚異的なものだから、形は同じもので完璧だった。
そして、カネタ織物さんのモールスキンも途轍もないの。
ただ、圧巻の生地。
これ。素材は、ウールとコットン。
杉原さんがオリジナル組織でつくりあげた"ブロークンハウンドトゥース"。
その組織の超難関。
"ブラックTOP × ダークローズTOP"の組み合わせ。
生地開発も行なう杉原デザイナー。
この生地は、使ってるカラーリングはTOPも含めると10色を楽勝に超える。
ただ、黒系のTOP糸と赤系のTOP糸とを組織で混ぜ、複雑な表情を出すことは至難の技だそうだ。
実はこの色合い。
冒頭にも書いてるけど、12月に販売をしたSuvin Gold Supremeの4種類の洋服。
その際に、度重なる打ち合わせで杉原さんの自宅に何度も何度も行ってたんですよ。
その時に、コレクションの生地製作のタイミングと重なった時があった。
杉原さんにいろんなシュミレーションを見せてもらい、勝手に色々と意見を言ってたんですよ。
だから、この"ブロークンハウンドトゥース"の色についても僕の好きなことを言ってた。
それが黒系のTOP糸と赤系のTOP糸を組み合わせた組織だった。
「これが欲しい。」と。
そしたら、この組み合わせは非常に困難なものであり、量産は厳しい。
ただ、CASANOVA用として試作的に一反のみつくることはできると。。。
誕生した。
当初よりもかなり複雑な組織で、世の中に生み出された"ブロークンハウンドトゥース"。
ホッチキスの針のようなカクカクとした組織はありながらも、曖昧で、平坦ではない色合い。
そして、それぞれの糸が複雑に組み合わさり、これまでの未体験ゾーンの生地の表情。
人工的な規則性の中に存在する不規則性。
目で追っても複雑で、簡単には理解できないその見た目。
尾州の三星毛糸さんでのドビー織機を使い、より一層の複雑組織を完成させてくれた杉原さん。
水牛ボーンの半焼きがとても映える。
そして、その生地を最高潮にどう、服に持っていくか。。。
僕たちで出た結論は、こう。
"二重にすること"。
Suvin Gold Supremeに続き、またもや、登場。
"生地二重仕様のnonnotte"
カーブした衿ですが、この箇所には何と、4枚の生地が重なります。
先ほどのモールスキンタイプも衿が折り返され、2枚の生地が重なることになるのですが、こちらは"二重仕様"。
だから、4枚の生地で衿が形成される。
また、その衿の構築も杉原さんが更なる高みを目指してくれ、衿生地をバイアス状に。
そうすることで、衿のカーブがはっきりと綺麗に出てくれる。
二重形状(4枚)でバイアス。
自立し、アウトラインを見事に描いた衿。
生地の膨らみがあるので、バックの大きなダーツが見えません。笑
ギャザーははっきりと柔らかく膨らみが生まれてる。
これは、二重仕様にしたことで、とても相性が良かったと思っています。
裏。
裏側にも、表地がやってきます。二重仕様なので。
こちらの面は、表のギャザーが、裏タック仕様。
裏も洋服のフォルムがめちゃくちゃ綺麗に出てる。
やはりこう見ると、二重仕様になると、洋服にオーラが出ると思う。
着用しても、軽く、とても柔らかいタッチ。
生地の風合いがダイレクトに感じてもらえる。
あと、思っていた以上に暖かいかも。笑
この軽さと暖かさの両立は、完全に二重仕様の恩恵ですね。
洋服のカッコよさは絶対的な自信があるけど、この着心地は、想定を大きく超えてきた。
サイズ4を着てる。
このブルゾンに関しては、サイズ4と5の2サイズ展開。
ギャザーを含めた洋服のフォルムを考え、サイズ4と5のみで生産をしました。
アームは細めで、身頃の分量と比較してかなりシャープ。
自立した衿。
先述の通り、非常に柔らかい生地ですが、二重仕様に設定したことで、細部の輪郭がはっきりと出てくれます。
裾の帯は、全部均等な幅ではありません。
前から後ろに向かって幅が広くなるという設計。
袖は細く、分量のある身頃。
nonnotteのドレープをもの凄く感じてもらえると思う。
そして、こちら。
生産は、驚愕の少なさ。
洋服の構造があまりにも生地の分量を使用する上、それが二重仕様です。
ブルゾンでは聞いたことのない、一着の使用メーター数でした。
コートをも、余裕で超えた生地使用分量。
そのため、販売数は合計"4着"のみ。
サイズ4とサイズ5が、2着ずつとなります。
価格は、¥155,000-(+tax)。
販売できる数が非常に少ないため、明日10日(土)と11日(日)の夕方頃までは、店頭販売のみとさせて頂きます。
当店のオンラインストアには掲載するかは未定ですが、11日(日)の夕方頃までに在庫があった場合には、ご希望頂ける方の通信販売を承らせて頂きます。
また、"LT"という名前については、ご購入頂けました方にお伝えしたいと思っております。
これまでnonnotteの杉原さんとは様々な別注を行なってきましたが、今回の"LT"については、僕自身も杉原さんも、精神的にとても強い思い入れのある洋服となりました。
4着の販売という信じられない少なさの洋服ですが、とてもカッコいいものが出来上がったと思っています。
明日から、どなたに手にして頂けるのか、杉原さんととても楽しみにしています。
それでは、10日(土)と11日(日)は、皆様のご来店をお待ちしております。