NEW SHOES "Post Production"

今回も皆様に良いものをご紹介できることになりました。 "Post Production (ポストプロダクション)" 出会いは、コロナウイルスがここまで広がる前のことでした。 まだ中国で謎の病気が流行ってるって言われる前後くらいでしたね。 その頃は。 今では状況的に結構減ったのですが、それ以前は同業の方や取り扱いの有無に限らずブランドの方が店頭に来られることは多かった。 そして、基本的には取り扱いのないブランドさんに関しては、事前に連絡をしてもらうことをお願いしていて、アポなしで来られた際には、まず商品を見ないっていう強気な対応をしていたんですよ。笑 まあ、それはそれで反省しないといけないんですけどね。 で、Post Productionの甲斐さんとの出会いは、そんな感じ。笑 ある日突然、店に来た。 身長が高く、見るからにブランドさんっぽい空気を感じたの。 それで、いつも通り、事前に連絡を入れてくださいって言ったんだけど、言いながら自分で"何か特別な印象"を感じた。 こうやって一緒に仕事をさせてもらう関係の方には、ファーストコンタクトでもやはり普段感じないものを感じることが多いんですよ。 その時には引っかかるものを感じたし、シューズブランドをやってるってことだったからシューズを見せてもらった。 しかしながら、その時にはPETROSOLAUMの03 LASTのシューズをスタートするタイミングだったから、全く期待せずに見たんですよ。 でもね、おかしい空気を感じた。 それが今日紹介するシューズなんですが、端正な顔付きと研ぎ澄まされた細部。 そして、甲斐さんの目と話す言葉。 後日開催される展示会に行くことを決めて、その日は別れたの。 でも、やはりその時にはシューズのクオリティは眩いばかりに輝いてたけど、この時じゃなかったの。 そこから、一年半。 甲斐さんともいろいろあって、何度も会い、バチバチに話し合い、同じ気持ちになることができた。 そして、 晴れて皆様にお披露目です。 Post Production Re-lux (Half Rubber) material _ Baby Calf process _ Mckay color _ Black size _ 4(24cm),4H(24.5cm),5(25cm),5H(25.5cm) ブランドの原点であり、シグネチャー的存在のローファー。 ヨーロッパの貴族の愛用する高貴的なベルジャンシューズをベースとして、その艶っぽさと、ベルトなどのローファーのスクール感や、カントリーさを消した、Post Productionのオリジナルスタイルのローファー。 ベビーカーフのきめ細かさや、そのフォルムの組み合わせで、見た目には気持ち女性的な優しいエッセンスも感じますが、そこに細かい仕上げと概念が覆るような革質により、漢の土臭さも注がれたシューズ。 整った顔つきではあるけど、しっかりと力強く自立した佇まい。 アッパーのステッチワークもドレスシャツかのように細かく、ヒールも2.5cmで少し高めに設定されています。 しかも、テーパードヒールで下に行くほどにシェイプが利いてるヒールです。 甲にシューレースが付属しないローファーというシューズの性質上、バッチバチのサイズで選んでもらえるのが大前提にはなるのですが、そのアッパー革の履き口に向かって反り上がるような立体感はアメージング。 日本男児の踵にしっかりと寄り添うヒールの丸み。 これによりアッパーだけではなく、足を包み込む後方からも貴方の足を掴んでくれる。 先述の通り、素材はベビーカーフ。 牛革ですね。 その中でも最も革質が細かいとされるベビーカーフを全面に使ってます。 でも、一概にベビーカーフという革の繊細さだけじゃないの。 Post Productionの使うベビーカーフは、安心できる厚みを併せ持ってる。 今までのイメージだとどうしてもベビーカーフだと耐久面で心配してしまう要素があったんですが、甲斐さん、ちゃんと考えてるんですよ。 もちろん、いくらシューズのフォルムが美しくても全面に使われるレザーのクオリティがショボかったら意味ないじゃないですか。 学生時代からレザーの経験がある甲斐さんだから、シューズに使った時に耐えうる丈夫さや、惚れ惚れするような美しさ、そして着用によってアッパーに刻まれる皺への期待が半端なく高い類のベビーカーフを使ってる。 ということはベジタブルタンニンのベビーカーフですね。 フルではないみたいだけど。 でも、しっかりと手にして頂いた方のハートは存分に満足させてくれる革ですよ。これ。 僕ももう甲斐さんのシューズを何度も見て、考えてることや目指してること、シューズに注がれてる手やハートをしっかり理解してるから、手にして頂いた方は全員感動してくれる。筈。 そうそう。もちろん肝心の吊り込みは「手吊り込み」です。 ヒールの穴がその証拠。 古典的なシューズメイキングプロセスの言い伝えですが、「靴は叩いてつくるもの」と言われますからね。 このPost Productionのローファーもしっかりと叩いてつくられてる。 その証の釘穴ですね。 これは、ほぼタンニンの、厚みのあるベビーカーフ界では驚愕の革質であるため、特に立体フォルムが執拗に必要なローファーですので、必然的に機械吊り込みが不可能だそうです。 だから、レザー自体にも変なストレスかかってないし、履いていったその先の革の表情の絶景には必ず出会うことが保証されてる。 そして、革の端の処理もとてもきっちりしてますね。 パイピング処理と同素材をテープのように用いての履き口の処理。 こんなこと意図的に手をかけないとできないぜ。 そして、レザーソールなのですが、ソールのサイドのコバの処理もやってくれてる。 平コバと丸コバの併用。 これはPETROSOLAUMの03 LASTと同じですね。 こうやってるのは美しいんですよね。ホンッット。 引き締まる部分と緩和される部分と。 しかも、顔面を地面に擦り付けてシューズの横顔を見た時には、ヒールに向けて浮き上がるアウトソールの官能美に目が持っていかれちゃう。 丸コバだとサイドビューに奥行きが出るんですよね。やっぱり。 もちろん、テーパーヒールのレザーの積み上げの磨き処理も、カ・ン・ペ・キ。 ほら。 土踏まずにググッ、ギュンっとエグられたように入り込むシェイプ。 これにより貴方のアーチを刺激してくれる。 そうそう。そして、すぐに履いてもらえるように今回は実験的にオプションのVibramラバーを貼り付けてもらいました。 良かれと思ってます。 アウトソールでもこの見た目だから好きな方はこのシューズのレベルを察して。 新品の状態でも見事な輝きと何も邪魔することのないアッパー。 やはり取り扱いをするからにはシューズメイキングに於いては細かいところも要求するのですが、そういう部分は軽々と凌駕してくれてる。 立体的に形づくられたフォルムと所有者の期待に楽勝で応えてくれるベビーカーフの品質です。 そうそう。 ちなみに僕は、大変に残念なことにこのシューズを履くことができません。 初めて見た2年近く前の時もこの間も足を入れてみたけど、自分の足には合わないの。 岡山県を代表する足のワイズの広さを誇る僕の足だとどう頑張ってもマッチングできなかった。 理由は、僕の足にもあるんですが、このPost Productionのこのモデルのラストに関しては甲斐さんのオリジナルラストです。 それにより、ブランドでも言ってるんですが、合う人には悶絶するほどに合うし、合わない人にはとことん合わないラストです。 だから、結構引き締まった幅の細い足のフォルムしてる方にはとっても良いかもしれません。 自分では履けないけど、そんなこと関係なくて皆様に紹介したい気持ちがコールド勝ちした結果の取り扱いですね。 まあ、PETROSOLAUMのシューズとも親和性がある部分もあるけど、我ながら見事な共存だと思いますね。 Post Production見てみてください。 あと、現在店頭では、お客様の入店時に皆様に検温のお願いをしています。 お手数をおかけしますが、入退店時の手指のアルコール消毒とともに、お願い致します。 明日は、もうほとんどTシャツばっかりになってるけどTAIGA TAKAHASHIのインスタレーションも最終日です。 お越し頂ける方は、ご来店をお待ちしてます。
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