Graphpaper for CASANOVA&CO part2

先日お知らせした23日(土)より発売するGraphpaperとのStand Collar Shirt。 初日の23日(土)は、12時より店頭で発売スタートします。 翌日の24日(日)の12時より在庫があった場合に、オンラインストアでも同時販売をする予定です。 先日お知らせした通り、BROWNとBLACKの二色での販売となります。 BROWNというカラーネームですが、ベージュ、グレージュのような見え方をするカラーリング。 生地が平織り高密度ウールということもあり、とても特徴的な見た目をしています。 ウール系の生地で中心となる、綾織り組織のウールサージや、ウールギャバジンなどになるとすごく柔らかい印象に振り切られてしまうと思う。 でも、今回の生地はその雰囲気も併せ持っていますが、それだけではありません。 これが"平織りウールの懐の深さ"なんだけど、もちろん優しく、柔らかい印象もあるんですよ。 でも、加えて生地組織の目がしっかり立ってるから、BROWNのカラーリングとの兼ね合いもあり、モダンなんだけど僅かに古臭い、土の薫りも嫌味にならない程度に感じてもらえると思います。 あとは、生地の陰影がすごく強い。 いわゆる一般的には"光沢"と表現されるような生地のツヤのある箇所と影となる箇所とのコントラスト。 特にフリーサイズ展開の大きいサイズ感だから、生地の分量がとてもある。 それにより、動作時の生地の溜まりがまとまった時には、この生地のこの洋服のここにしかない独特な世界をご体感頂けると思います。 BROWNの方がトーンが明るい分、生地の質感はより感じてもらえるのに対して、グンと深みの出るBLACK。 全体の印象がすごく締まる。 しかしながら、黒い色の洋服はいろんなもので見る機会は多いと思うけど、この見た目あんまりないんじゃないかな。 そう言えるのも平織り高密度ウールの持つ力だと思います。 トロッとドレープが強いようなウールではなく、気持ちカサっと乾いたような質感がある生地感。 深みのある真っ黒なのに、どこか白けてるから、色が重々し過ぎることはないし、日頃は黒を着ないような方にも気負いなく着てもらいやすいんじゃないかと思ってます。 これは平織りウールの黒ならでは。 あと、プライス以外に、ウールだからチクチクするのかという問い合わせもありましたが、そんなことはありません。 原料が高品質なのと、それを櫛のようなもので丁寧に梳いて、綺麗な糸に紡績してる"織物"です。 肌へのチクチク感がある刺激の強いウール生地は、もっと繊維の段階で太いのと、櫛で梳かれておらず、撚りも不均一で太い繊維がバラバラに肌に当たることが原因だからそのように感じる。 それは、ここまでの生地のレベルにくるとそんな心配は必要ありませんので、安心してください。 フロントを開けて着るとジャケットとしての雰囲気が強くなる。 どことなくハリントンジャケットに近いようなニュアンスを感じてもらえると思います。 ときにシャツ、ときにアウターに変化してくれます。 しっかりと頑丈な生地でハリが強いから、洋服のアウトラインもしっかりと見せてくれる。 バックスタイルには、サイドプリーツや大きめのバックヨークなどシャツとしてのディテールも色濃く残っている形です。 袖口は、剣ボロ開きのカフスとタックが袖口に4本ずつ入る。 ウール生地で高密度だから、綺麗に縫うハードルが高くなってしまうのですが、Graphpaperのコットンシャツに劣らない細かい運針のピッチで縫い上げられています。 首の前下がりは少し深めに設計され、芯地を挟んでネックは生地が二重です。 フロントの方が少し幅が広く、後ろの方が幅が狭くなるスタンドネック。 パターンは強く湾曲したネックなんですが、それを見事に生地の端ギリギリのコバステッチで縫われてる。 とても収まりの良いスタンドネックですが、適度な主張があり、とても現代的なバランスのシャツになりました。 まさに"モダニズム"な洋服ができたと思っています。 こちらがBROWN。 そして、BLACK。 着るとしっかり適度な重厚感があるのですが、動作に合わせて、生地はブリンブリンに動いてくれます。 余白の多い、オーバーサイズの賜物ですね。 BLACKもBROWN同様に深みのある陰影が全体に出てくれます。 スタンドネックで、肩のラインを見せるのに邪魔するディテールがない分、Graphpaperが得意とするドロップショルダーと滑らかに落ちていく肩と袖のアウトライン。 シャツとしての役割もジャケットとしての役割も担ってくれるもの。 ここ数日で全国的に気温が下がり、この寒さにまだ慣れていない体だと暖かいヘビーアウターに目がいってしまいますが、実はこの企画を考えていたときには、発売時期には一気に気温が下がることは見越してた。 でも、Graphpaperと特別につくるとなると、冬場の限られた季節にのみ活用できる洋服というよりは、春夏秋冬と四季がある日本のできる限り、広いシーズンで着てもらえる洋服を。と思っていたので、ヘビーアウターではなく適度な着用感のあるものを製作したかったんですよ。 そして、プライス。 今回はこれまでよりも一層、洋服のクオリティがプライスを圧倒的に超えることも強く意識しました。 決して安いですよ。とは言えないけど、平織りのウールって数ある繊維の、数ある生地の中でも、結構高いから。笑 だって、マイクロスコープで見たとき、あの組織の見た目してますからね。 もちろん、生地だけではなく、その洋服を構成する要素の縫製やパターンの部分もとても大事だし、何よりGraphpaperとタッグを組むということで、Graphpaperの醸し出す雰囲気をしっかりと感じられることも大前提。 この生地で、このクオリティで、この価格。 \28,000-(+tax)です。 これ以上、いや、これ以下か、できないとこまでやりました。 皆様にご検討頂けると大変嬉しいです。 23日(土)の12時より発売致します。
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