COMOLI ウールシルク スイングトップ
こんにちは!
CASANOVA&COの中山です。
先日のnonotteのローンチイベントや山内の25春夏シーズンの受注会にお越し頂きました皆様誠にありがとうございました。
夏真っ盛りな時期ですが洋服で言うと秋冬シーズンの立ち上がりの時期。
当店でも徐々に24秋冬シーズンの洋服が店頭に並び始めております。
今回はその中からCOMOLIの洋服をご紹介します。
それでは早速。
こちらです。
COMOLI
ウールシルク スイングトップ
color _ CHARCOAL,NAVY
size _ 1,2,3
アイテム名の通りウールシルクの生地を表地に使ったフルジップのスイングトップ。
生地は春夏シーズンにも使われるくらいの薄手のもの。
ただ、秋冬シーズンのアウターとして洗いを強くかけて表面に自然な毛羽立ちを起こし時期に馴染む面構えにしています。
上にコートを羽織ってもかさばらない程よいゆとりのあるサイズ感です。
秋頃の涼しさを感じる時期にはアウターとして。
冬が近づき寒さを感じる時期にはシャツジャケットのような感覚でアウターの中に。
アウターではあるのですが、1番外側に着るための洋服という用途だけではないと感じる1着です。
まずは生地から見ていきましょう。
先述したようにウールとシルクを用いった生地に洗いをかけたものを使っています。
洗いがかけられたことで刻まれた自然なシワ。
ここまでシワが入っているとあんまりアウターらしく感じないですね。
もう少し近くで。
NAVYとCHARCOALそれぞれ同じ生地ではありますが表情が少し違います。(写真だとわかりにくいですが。。。)
1枚目のNAVYはウールの滑らかな光沢の中からチラチラっとシルクの輝きがある落ち着いた表情。
2枚目のCHARCOALは色合いもあり白っぽく反射し奥から粗くシルクの輝きがのぞく男らしい表情です。
それぞれのカラーで自然な表情がありスイングトップとはいえスポーティな感じはない日常に溶け込んでくれる1着。
そしてこの生地やはり薄い、そして軽い。
秋冬シーズンのアウターであれば不安要素しか感じない特徴ですが、COMOLIのウールシルク スイングトップはその意図をしっかりと感じて頂けるはず。
秋冬にしっかり”防寒できて暖かいアウター”としてはつくられていません。
ただ、四季がある日本特有の絶妙な気温や気候の時期に非常にマッチしている生地のボリュームなんです。
夏や冬のように極端に気温が高かったり低かったりする時期は求めたくなる着心地が明確なのもあり、適した洋服というとすぐに思い浮かぶ。
春や秋のように日によって温度差があったり、1日の中で寒暖差がある時期に適した洋服となるとこれだ!としっくりくる洋服は少ないように思う。
そんな洋服に限りなく近づくように狙われてつくられたのが今回のウールシルク スイングトップだと感じました。
絶妙な時期に適するバランスとして重要な役割を担ってくれているのがこの裏地。
コットン100%でこの裏地もかなり薄く、通気性の良い生地になっています。
張り付いてくるような感じはなく、柔らかな肌あたりでくどさがない生地感です。
着用してみると裏地というよりはウールシルクの生地とコットンの生地を重ね着しているような感覚。
着心地の軽さはシャツに近いのですが、アウターの形をしてくれているのもあって気持ち的にシャツよりも心強い羽織りって感じ。
家から出るときにパッと手に取ってジップで丈も長くないためインナーを気にすることなくサッと羽織ってしまいたくなるのが想像できちゃう。
COMOLIの定番型であるスイングトップと意外にも相性の良い生地の組み合わせかもしれません。
各所のディテールも相変わらず細かく丁寧。
それでいてちゃんと洋服の空気感は親しみがあり素朴さを持ち合わせています。
やはり、洗いによるシワが洋服全体についていることが親しみやすい印象の大きなポイントではありますが、スイングトップならではの裾のリブも実はポイントです。
生地を切り替えることなくエラスティックを中に挟み込んだ仕様。
身頃との境界線はエラスティックの縮みにより細かく生地が収縮しギャザーのようになっています。
リブを三分割するように均等な間隔でステッチが2本入り、生地とエラスティックの重なりに”無駄な膨らみ”が出来ないようとても綺麗に固定されています。
生地の表情も生かすことのできる仕様でカジュアルな印象をかなり抑えてます。
様々なパンツと組み合わせたとしてもいい仕事をしてくれると思いますよ。
袖口はリブではなくカフス。
重ね着をしたとしても袖口が渋滞するのが緩和されそう。
あんまりすることはないと思いますが、羽織っていて少し暑くなった時はロールアップもいけます。
リブに比べると意外と自由度高くアレンジが効くのがカフスですね。
袖にもきちんと裏地は付いてます。
そしてCOMOLIらしい細部の洋服つくりだなぁと感じたのがここです。
フロントジップ。(ファスナーはririの引き手が小ぶりなタイプ。)
の
ファスナーを隠しているこの部分。
この部分。
生地同士が突き合わさっている部分を見るとほんの少しだけ膨らみがある。
触ってみると少しだけ硬い。
このほんの少しの幅の部分だけシワが入らず緊張感がある。
ただ、このほんの少しの部分が洋服を全体で見たときにちょうど良いバランスを保ってくれています。
生地の質感に加え洗いによる自然なシワで膨らみを感じる生地の表情になっていますが、洋服の正面で中央に一筋にシワのないラインができる。
洋服の面構え・空気感をきちんと整えてくれているように感じます。
生地の表情を活かしブランドらしい落ち着きのある雰囲気と質の良さを感じる1着。
洋服の各要素だけを並べると不思議な組み合わせではありますが、そこには明確な狙いが込められ高い精度で形となっています。
COMOLIがつくる秋冬のアウター。
気にして頂ける方はぜひご覧下さい。
CASANOVA&CO 中山