toogood

今日は、待ちに待ったデリバリー。 toogood 今回のインスピレーションは、 "イングリッシュガーデン"。 だから、カラーパレットや洋服の全体像がそういうニュアンスになってる。 今シーズンの取り扱いとしては、バリエーションが前シーズンと比較しても多いので、今日は半分くらいのものを少し紹介しますね。 toogood THE ENGINEER JEAN material _ COTTON 100% color _ INDIGO size _ 28,30,32,34 まずこれ。 toogoodとしては、多分久しぶりのデニムシリーズだと思います。 やっぱり、すごく独特な空気が流れてる。 ドメスティックブランドのジーパンとは全然違う。 toogoodの"立体裁断"がとても濃厚に映し出されたデニムです。 まず、ここ。 フィットした腰回りからワタリにかけての丸みの強さ。 ウエストの丸みはかなり強く、腰にも適正サイズであれば、すごく食い付いてくる。 そこから徐々に下にかけて解放される形に設計されてる。 フロントはファスナーフライ。 バックエラスティック仕様。 これも腰の急激な丸みを形にしてる。 でも、それが伸縮を持つから、無理のある窮屈なフィットには感じない。 フロントトップボタンは、"toogood"刻印入り。 ご覧のように通常のジーパンには付属する、ウエスト帯が排除されてる。 ベルトループは完備してるけど。 そして、負荷のかかりやすいポケット口には、ステッチ上に補強のカンドメ。 身頃とポケットの向こう布を跨いで入れられる。とても理に適った仕様です。 見れば分かると思いますが、インディゴデニムにホワイトステッチがとても良く映えてる。 こうね、ステッチがガンガンに効いてると持ち出し(ファスナーやトップボタンを取り付けてる布)部分にもステッチを入れられることが多いけど、toogoodでは持ち出しにはステッチはない。 こういう仕様も、このパンツが出すムードを演出してるんだろうと思う。 この部分は、一枚の生地を折りたたんで、全ての縫製を中縫いしてる仕様です。 裾には、生地端から4cmのシングルステッチ。 ジーパンのセオリーではないですね。 裾の裏は、表地を3つ折りで折り返すのではなく、同生地での別パーツで処理をした裾見返し仕様。 見返しの仕様で、裾直しにはハードルが上がるけど、レングスはそんなに長い設計ではないので、裾上げは不要だと思いますよ。 足回りの解放感は強いですが、裾は削ったように絞られます。 そして、両膝の左右に施されたダーツ。 これはとても効果を発揮してる。 穿いていった時の、フロントやサイドからの目に見えた立体を感じてもらえると思いますよ。 このダーツ。 硬いデニムだし、アウトシーム側は割り縫い、インシーム側は巻き縫いなのですが、綺麗に施されてる。 裏。 アウトシーム側の割りオーバーの箇所。 インシーム側。 ダーツを入れた後に巻き縫いしてる。 ダーツがあることで、厚みがピンポイントに生地2枚分増すのですが、歪みやピッチの狂いもなく、巻き縫いが施されてる。 裏。 裏面は、均整と機能が両立したベストバランスでできてるかな。 持ち出し布の端もちゃんとパイピングしてあるし。 かなりちゃんとつくってあると思う。 でも、toogoodは、そこじゃない。 このデニム、toogoodのパワーが途轍もなく感じられる箇所がある。 これ。 股上。 異常に距離の長い股上をしてる。 これ、他のデニムでは間違いなく体感したことないはず。 バック。 後ろ股上も距離がとても長い。 これ、ただのハイウエスト仕様とかを狙ってるんじゃないの。 この箇所の意味こそが、toogoodのデニムにしか存在しない世界。 この股ぐり部分、穿くとそのほとんどが"消える"。 消えるというのが、大部分が股の内側に隠れ、内股で左右の筒を"一体化"させる。 こうなることで、サイズさえきちんと選べば、永久的に着用者のスタイルに似合う"立体的"なパンツが生み出せる。 でも、穿いてみるとね、最初は、全員が未知への遭遇。 ただ、5分間、いや10分間、鏡の前で見てて。 そしたらもう脱げない。サイズさえちゃんと合ってたら。 その理由が"立体裁断"。 これはIRENISAのパンツを販売した時にも少しお伝えしましたが、日本の教育では教えられないの。 この洋服理論は、ある意味、世界の頂上に君臨するものだと思ってる。 でも、多分皆様が、穿いただけだと、未知のデニム過ぎて頭に夥しい数のクエスチョンマークが浮かんでくると思うから、このデニムの構築に関しては実際に店頭で話をさせてください。 toogood THE PHOTOGRAPHER JACKET material _ COTTON 100% color _ MADDER size _ 4,5,6 ブランドを代表するものですね、"写真家のジャケット"。 カラーリングの"MADDER = アカネ"は、今回のコレクションの鍵となる色合い。 小さめのテーラードカラーに マチ付きの容量の大きいウエストポケットが見た目では特徴的。 平置きで洋服の全体像を見ると、身幅に対して、細めなアームです。 これは、toogoodでは共通してる。 これは、最も自然な状態での平置き。 アームを垂直に上げると、袖にこの皺が生まれる。 驚愕の袖山の高さ。 横から。 袖と身頃を90度の角度にすると、袖山がとても高い設計だから、袖山側の生地がこんなに変形する。 しかし、この設計が着用時に圧倒的な美しさを生み出すってワケですよ。 カバーオールのように着れるけど、でも設計の理論がカバーオールとは全然違う。 平面図のパターンだけしか使わない洋服が世界中に溢れてるけど、それではこうはならないですからね。 袖には開きがなく、表地が7.2cm折り返され、袖端から6cmの箇所にステッチ。 これにより、袖を折った着用でも生地裏が露出しないようにしてる。 そして、大きなマチ付きポケット。 これも表地が二重設計です。 toogoodの洋服は、ユニフォームですからね。 意匠としてだけのポケットではなく、タフに使えるものとして想定してある。 時期が春夏シーズンということもあり、裏地は付かない一重仕様です。 内側には、スクエア型の胸ポケット付き。 裾も幅の広い三つ折り処理。 身頃接ぎの随所の縫製は、袋縫い仕様。 センターベントの裾は額縁仕立て。 身頃には、表地と同じもので、見返しパーツが縫い付けられてる。 こういうこと。 でもね、この身頃の見返し、、、 見返しの、更に、その裏。 ここ。 この見返しパーツの裏側には、接着芯が貼り付けられるのが一般的。 でも、toogoodのには、裏に芯地がない。 これは僕は、とてもポジティブに捉えてる。 通常では、この箇所は、着用時の一番顔になるフロントの見た目を支える場所なので、形を綺麗に見せるために接着芯が用いられることが多い。 しかしながら、これはそうじゃなくても成立してる。 理由としては、この生地は、toogoodの一番の代表であるCANVASという強い生地ということもある。 原料は、どの品種かは分からないけど、オーガニックコットンみたい。 で、その組織が、双糸引き揃えの平織り。 密度も高いし、とてもコシがある。 だから、芯地を使わなくてもオーケーなの。 あとは、接着芯を貼り付けると家庭での洗濯を繰り返す内に、芯地の剥離が起こってしまうじゃないですか。 toogoodの洋服は、ユニフォームですからね。 ユニフォームは、毎日着て、高頻度で洗う。 そういうもの。 それが、どんどん劣化につながってしまうものだと、そのうちに着なくなる。 世の中にカバーオール系の服って数ある存在だけど、必ずと言って良いほど、接着芯が貼り付けられてるから、僕はずっと見返しに接着芯がないジャケットを探してた。 そして、それをお客様方にお届けしたいと思ってたんですよ。 まあ、色が色だから、全員がトライできるものではないと思うけど、一線越えてる方にはウルトラヘビーユースがお勧め。 で、その見返しの取り付けも、きちんとされてるの。 これ、まだ裏の写真です。 表から見返し布が見えにくいように、表地と見返し布で、1mm?2mmだけズラして取り付けられてる。 表地の方がホンの少しだけ、上に付いてるの。 これを"見返しを控える"と言う。確か。 この方法は、洋服づくりの基本テクニックでもあるのですが、最近はそういうのも疎かにされてる服って多いですからね。 こういう細かいところも、洋服の見た目には結果的に大きく影響してくるものだと思ってる。 ヘビーに、いかようにも着るのがとても似合う洋服ですよ。 THE PHOTOGRAPHER JACKET。 toogood THE DRAUGHTSMAN SHIRT material _ COTTON 100% color _ MADDER,CHALK size _ 4,5,6,7 toogood THE DRAUGHTSMAN SHIRT material _ COTTON 95%,ELASTANE 5% color _ FLINT size _ 4,5,6,7 次は、これ。 ドラフトマン = 製図技師 のシャツ。 設計図を描く職業だそう。ドラフトマン。 こちらのシャツもtoogoodを象徴する洋服です。 ステッチの入らないスモールカラー。 前立てが表に露出しない、裏前立て仕様です。 フロントボタンの数も通常のシャツより1つ多い。 このMADDERはアカネ色、同じ無地では、もう一つCHALK(白)があります。 カフスの幅は狭く、変わったディテール。 THE PHOTOGRAPHER JACKETと同様に、製品洗いがかけられ、既にパッカリングが起きてる。 家庭洗濯に対応する気マンマン。 サイドには浅いスリット。 こちらも、THE PHOTOGRAPHER JACKET同様に、基本的に縫製仕様は袋縫いです。 袋縫いということで、表面にはほとんどステッチが見えないので、裏前立て仕様ということも組み合わさり、ディテールで考えると製図技師のオフィシャルシャツ感が出てる。 裏。 二枚袖。 もちろん袋縫い。 無地のタイプは、自然な光の反射と、柔らかいタッチ。 もちろん滑らかな手触りです。 対して、こちら。 ブラックをグラウンドとして、グレーのストライプが入る。 写真では、一見ただのストライプのシャツに見えるけど、これ、かなりのパワー生地。 強撚糸のカサっとしたようなタッチと、エラステンの強いハリ。 でも、滑らか。 まあ、生地の質感は写真じゃ伝わらないから、直接ご堪能ください。 ボタンは、バンブーボタンを黒塗りしたもの。 そして、このTHE DRAUGHTSMAN SHIRT。 超感動シャツなの。 そして、ここまで振り切ってるのは、きっとtoogood以外見たことないと思う。 無茶苦茶な行き切ってる立体裁断。良い意味で。 平置きで、自然に広げるとこの形。 とても大きく分量のとられた身幅。 そして、それに対して細めな袖。 これが着ると驚愕。 "彫刻的なオーバーサイズ"と言われるtoogood。 これは、オーバーサイズの概念変わる。 というか、toogoodは、大きいんじゃないの。 "人間が美しく見える大きさ"をつくり出してる。 toogoodの洋服は、着用時のその人体に最適に合った洋服のフォルムから、 流行に左右されることなく、 いつの時代でも、 どんな体型になっても、 "美しく"着続けられ、 着用者を"スタイル良く"見せる。 そんな服、世界中のどこにでもあるわけじゃない。 広い世界で、ハンパじゃないくらいたくさん存在する洋服ブランドの中でも、ホンの僅かしか存在し得ない、なし得ないことを、"既成服"で実現してる。 これは、当店でも取り扱いをしてるAUBETTとも共通してるのよ。 AUBETTをそんな感じに思ってくれてる人は、まだまだ多くないと思うけど。笑 だから、このシャツ、平置きでは こんな状態だけど、 着用時は、こうなる。 着てないけど、大体イメージはこんな感じ。笑 身頃にドレープが生まれ、袖の付け根が"内側に隠される"。 AUBETTの杉原さんが言ってたけど、本当に美しい洋服は、 "袖が身頃から生えてる"。 toogoodのシャツはまさにそう。 袖が身頃から生え、内側から出ることで、シャープな腕を見せ、着用者のスタイルを良くする。 洋服とは、誕生古来から、"人間の足りない部分を補完する"ためのものでもあると思うけど、着ることによって、その人を別の世界へ連れて行ってくれることができる洋服。 それがtoogood。 この洋服の考え方を、最大に体現してるブランド。 当店では、洋服でこのような世界があることを伝えていきたくて、toogoodを取り扱いしてるんですよ。 でも、最初は、誰もが着用時に感じたことのない感覚になると思う。 ただ、その概念を知り、理解すると、洋服の、見方・選び方・考え方。 その全部が変わる。 いつもそういうこと考えてるんですけどね、今回のtoogoodの洋服を通して皆様にそれをお伝えしたいと思ってる。 toogood THE FLORIST SHIRT material _ COTTON 100% color _ CHARLESTON MARKINGS RAW size _ M,XL こちらは、名前の通り、"花屋さん"のシャツ。 形も、生地も、今回のコレクションを象徴するシャツですね。 こちらも、先ほどのストライプのシャツ同様に、かなりパワーのあるシャツです。 生地は、コットン100%ですが、超強撚。 薄手の生地ではあるのですが、とても細い糸から、かなり強い力を感じる。 こちらは、衿にコバステッチが入ります。 前身頃のネックには、台衿下から細かいギャザー。 左右でギャザーが入り、そのギャザーが解放されるに従って、身幅に分量が生まれます。 袖口にも入るギャザー。 身頃の裾は、ラウンド型。 裾のラウンドが強いこともあり、身頃裾の処理は、三つ巻き仕様ではなく、表地と同じ生地で細幅の見返しが付きます。 バックは、大きいセンターボックスプリーツ。 ボタンは、塗装のされていないナチュラルなバンブーボタン。 カフスと剣ボロ開きは、袖の切り替えを利用して付けられてる。 通常、このようになってるシャツは二枚袖の仕様ですが、、、 分かりますかね? 袖付けが、"後付け仕様"です。 ですので、このシャツは一枚袖。 これだけシアー感があって、薄手の生地なのですが、見事に綺麗に袖が後付けされてる。 誰もができるものではないし、すごい技術だと思いますよ。 だから、腕がしっかり前に振られた状態になり、不快感のない着用が実現される。 このシャツも、先ほどのTHE DRAUGHTSMAN SHIRT同様にtoogoodの立体裁断がバチバチに活かされてる。 まあ、生地が透けるし、かなりのパワーピースですからね、誰もが着れるものではないけど、こういうの好きな方は、着てしまったら逃れられないかもしれないですね。 風もよく通るし、灼熱の太陽の下で着るのも、大変オーケー。 toogood THE BAKER TROUSER material _ COTTON 100% color _ FLINT size _ 2,4,5,6,7 最後は、これ。 ベイカートラウザー。 こちらもtoogoodの中では、アイコニックなワイドパンツ。 超ワイドで、クロップド。 しかも、立体裁断から生み出される設計だから、パンツ自体がかなり自立してる。 ここにしかない、かなり丸みの強いアウトライン。 使う生地の分量もハンパない。 そして、今回のこのベイカートラウザーは、シャツでも用いられる生地です。 だから、夏場にとても快適に着てもらうことを想定してオーダー。 エラスティックバンドのウエストにより、無数に入るギャザー。 写真じゃほとんど分からないけど、左右にそれぞれ一本ずつインタック。 フロントには、斜めに貫くように大きなタックが身頃まで続いて入ります。 バック。 左身頃に大きなスクエア型のポケットが一つ。 裾は、8cm幅の広いダブル。 裾の裏。 生地も生地なので、裏は、まつり縫いではなく、本縫いできっちり縫われてるから、裾が落ちる心配はないので、ご安心ください。 ウエスト裏は、コードも付属します。 平紐なので、ギュッと絞っても痛くなることはないです。 今回のベイカートラウザーは、toogoodのクオリティがあり、その上で、形の自立と生地特性の組み合わせで、とにかく夏場に涼しく穿けて、洗えて、夏のスタイルをいとも簡単に成立させることができるパンツを用意しようと思って、オーダー。 店頭では、フルラインナップで展開してるのですが、今日紹介したものも今回のコレクションの一部なので、また追って紹介します。
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