今日は、John Alexander Skelton。
今回のコレクションは、前回のものとは洋服を通して表現していることが異なりますので、見た目の柄や色合いが違いますが、ブランドの洋服構築のテクニックとその特有のムードは高濃度。
John Alexander Skeltonのエッセンスを洋服そのものからとても感じてもらえると思いますよ。
また追って、洋服の詳細を紹介できればと思っていますが、まずは、今回のコレクションで当店CASANOVA&COが取り扱いをするラインナップをご覧ください。
John Alexander Skelton
Clink Shirt
material _ COTTON 100%
color _ HERALDIC PRINT
size _ S,M
綿100%のインドでの手織り生地に、手作業でのスクリーンプリントを施し、その生地を裏使いしたもの。
この手描きプリントのデザインは、13世紀に遡るそうですが、紋章が描かれた真鍮の擦り絵に基づくそう。
生地を裏使いし、かすれた柄の表現にしているのは、上記にあるような古い13世紀の擦り絵からきてるものだから。
そして、Clink Shirtというシャツは、John Alexander Skeltonのシャツを象徴するスタイル。
シャープでありながらも、上半身のメリハリに合わせて、分量を収める箇所と、解放する箇所とが共存したアウトライン。
ブランドの洋服の構造をとても体感できるシャツ。
前回のコレクションでも当店ではClink Shirtを取り扱っていましたが、そちらにはなかった曲線形状の胸ポケットが本コレクションのものには付属。
同じ名称が付いた洋服でも、コレクションごとにディテールが違うみたいです。
これは、ブランドで表現することで少しずつ変わってくるんだろうと思います。
John Alexander Skelton
Gathered Clink Shirt
material _ COTTON 100%
color _ GOTHIC FLORAL
size _ S,M
続いて、こちら。
先ほどのClink Shirtとは、少し違ったものなのですが、着用時に驚異のフォルムを生み出すGathered Clink Shirt。
前身頃とヨークの切り替え箇所にギャザー、バックヨークと後身頃の切り替えにギャザーがふんだんに入ったもの。
この3箇所のギャザーによって、集約された生地が身頃で全て解放される。
着用時のフォルムは圧倒的。
このような洋服の構造ですので、そのアウトラインを出すために、生地はハリと密度が感じられるものを使ってるんですが、こちらもインドでの手織りの生地だそうです。
そして、これもまた手描きでのスクリーンプリント。
デザインは、12世紀から15世紀までヨーロッパで続いた"ゴシック様式"の中でも、15世紀頃のゴシック彫刻、ゴシック絵画のパターン。
これは、単純にプリントのリピートじゃなくて、徐々に幅が変化してる。
そして、その後に、アトリエで天然染料での製品染めを施しているのですが、そうすることで柄が少しかすれています。
John Alexander Skelton
Urchin Shirt
material _ COTTON 100%
color _ INVERTED GOTHIC FLORAL
size _ S,M
こちらも手織り綿100のシャツ。
形としては、先ほどのClink Shirtのシリーズとは全然違う感じです。
ネック寸法や、前下がりなどすごく特徴的。
それに加えて、裾の形状も特有のもの。
前着丈は短くも、前中心だけ少し長め。
そこから、両脇にかけて着丈が短くなり、後ろ裾にかけて徐々に長くなってくるという設計です。
身幅にはこちらも分量があり、Clink Shirtと比較すると少しだけボクシーな感じかな。
生地は、先述の通り、手織りですが、手描き抜染という手法での柄出しですね。
John Alexander Skelton
Moonsailor Trouser
face material _ SILK 50%,COTTON 50%
lining material _ COTTON 100%
color _ PURPLE/BROWN
size _ S
続いてこちら。
後身頃のお尻周りはかなりシャープで、フロントはワンタックでブランドのムードを全開に出した迫力のあるトラウザー。
生地は、イギリスで織り上げたシルクとコットンと記載があるが、多分、シルクとウールのオリジナルジャガードだと思う。
オーダー時にブランドからもらった少しの説明には生地は、シルクとウールと書いてあるし、完全にタッチはシルクとウールじゃなきゃ出ない質感してるけど、手書きの記載にはなぜかシルク50%、コットン50%とある。
まあ、どちらでも良い。
かなりカッコいい生地だから。
比較的重量のある生地ですが、それに同じくイギリス製のコットンのフルライニングが備わりますので、日本の寒い季節にもとても良いと思いますよ。
まあ、なんせ迫力あるから。かなりのパワーがあるパンツです。
このトラウザーは、後ろの股ぐりのカッティングの角度が限りなく垂直に近いくらい特徴的で、加えて、一つだけあるフラップ付きのポケットもめちゃ変わった位置に付いてるんですよ。しかも、ポケット口の寸法はかなり小さい。
でもね、穿いて鏡の前に立つと、"全てがつながる"。
パワーピース。
John Alexander Skelton
Sedge Winter Jacket
face material _ SILK 100%
lining material _ IRISH LINEN 100%
color _ BLACK SILK
size _ XS,S
次はこれ。
Sedge Jacketの冬向け仕様。
表地は、イギリス製のシルク100%ドビーストライプのもの。
裏地は、フルライニングで、アイリッシュリネン100%のブラックの生地。
スタンドカラーで、フラップ付きのポケットがディテールとしては特徴的で、前回のコレクションでも当店ではブルーの生地のものを取り扱いしていますが、これも今回のものはディテールがまるで違う。
スタンドカラーの衿幅は、これまでよりも少し小さめの寸法になり、着用時の衿の立ちも全然違う。
シェイプの効いた身頃は健在ですが、それでも無理なく自然なボックスシルエットに見えるフォルム。
でも、ちゃんとメリハリが効いてシェイプしてるの。
カーブを多用して、他の人から見るとスマートなボックスフォルムに見えるようにつくってるっていうイメージ。
袖口には6つのオリジナルボタンがつく本切羽。
John Alexander Skelton
Triple Pleat Trousers
face material _ SILK 100%
lining material _ COTTON 100%
color _ BLACK SILK
size _ XS,S
そして、こちらが先ほどのSegde Winter Jacketの組下となるトラウザー。
光ってるシルクストライプの表地のだけど、フロント3タック、バックにも3タックというウルトラ破壊力を持ったスーパーワイドパンツです。
セットアップになるとプライスもそれ相応になるのですが、冬のウォーム感のセーターとの組み合わせもその絶景が容易に想像できるシロモノ。
裏にはコットンのフルライニングがつくので、表地がシルクだけど秋冬も結構安心して穿いてもらえると思う。
バックには、真鍮ベースのリングのダブルアジャスター。
これもまたシルクの表地とのコントラストが抜群に仕上がってる。
John Alexander Skelton
Mazer Coat
face material _ WOOL 100%
lining material _ COTTON 100%
color _ BLACK
size _ XS,S
※完売致しました
最後は、コート2つ。
こちらは、今コレクションで当店で取り扱いをするJohn Alexander Skeltonで最もパワーピースとなるコートです。
また、当店で取り扱いをするコートで、最も着丈の長いものでもあります。
足首までくる長さで、全てを覆うコート。
長さだけではなく、フィットしたクラシカルな袖高の肩に、高い位置のウエスト設定、そしてそこから裾に向けて一気に解放されるボリュームのある生地分量。
写真は撮ってないけど、ライニングはイギリス製のコットンライニングなのですが、内側の両サイド2つの胸ポケットはどちらもお台場仕立て。
ディテールどうこうではなく、そのお台場仕立てがバッキバキの切り替え線で、縫製の良さが瞬時に見てとれる出来栄え。
表地は、僅かに起毛したイギリス製の綾織りの目がしっかりとたったキャバルリーツイルのウール100%。
イギリスの古き良き、代々受け継いで着ることができるような生地の良さを途轍もなく感じる。
スタンドネックのターンアップカフス、ウエストベルト。
圧倒的なムードだけど、過剰なことはなく、街並みに溶け込めるコートです。
John Alexander Skelton
Roydon Coat
face material _ WOOL 100%
lining material _ COTTON 100%
color _ PURPLE
size _ XS
最後は、これ。
カットアウェイフロントという、裾が外側に逃げる形状をしたコート。
僕はカットアウェイフロントの設計がとても好きなのですが、滅多にカットアウェイフロントの洋服って出会うことがないんですよ。
そしたら、John Alexander Skeltonで登場してた。
カットアウェイフロントで醸し出されるムードと、John Alexander Skeltonのつくってるものはピカイチにピッタリ。
それに加えて、スタンドカラーでカットアウェイフロントですからね、男の冬の装いには抜群でしょう。
と思ったけど、このコートを大柄な方が着られることが想像できなくて、XSサイズのみでオーダー。
そもそもね、John Alexander Skeltonの洋服でXSサイズってあんまり流通していないんじゃないかと予想しますので、サイズが適正な方が選んで頂けたら、このコートの魅力をとても感じてもらえるのではないかと思っています。
仕様としては、先ほどのMazer Coat同様にターンナップカフスで、フルライニング。
大きなサイズではないながらも、体から離れた位置に洋服のアウトラインが描かれる。
生地は、イギリスの由緒正しき魅力が感じられる深いパープルのツイードです。
それぞれの洋服の細かい仕様や構造については、順番に紹介できれば良いなと思っていますが、前回のコレクション時も半分しか出来なかったので、出来る限りこのブログでご説明ができればと思っています。
今回のコレクションで写真は撮っていませんが、洋服以外にサスペンダーも取り扱ってる。
あと、このタイミングでBIEK VERSTAPPENのめっちゃカッコいい洋服もオランダから到着しました。
店頭は、かなりの高濃度になってきたと思うので、お好きな方は是非見てください。