先日、少しお知らせしていたのですが、この土曜日の22日より今シーズン、2020AWよりデビューしたブランド、Irenisaを期間限定でやりますね。
Irenisa LIMITED STORE 8月22日(土)〜8月31日(月) 先日ブランドのシーズンがスタートしたばかりなんですが、今回の期間中はよりラインナップを見てもらえるタイミングにする予定です。
ブランドとしてもファーストシーズンということもあり、コレクションのバリエーションは多くはないのですが、その分どれもとても濃厚ですね。
濃厚と言ってもただ洋服のクセが強いとかそんな表層的な浅瀬の話ではなく、Irenisaがブランドとしてやっていきたいことが一着一着の洋服にしっかりと込められてると思います。
それは既にコレクションが発表されてる2021SSシーズンも含めて。
今はインスタグラムですぐに情報が知れるし、分かる。
でもそこからの情報ってね、情報が「知れた気になってる」だけだし、「分かった気になってる」だけなのよ。 乱暴な言い方すると。
当店としてもインスタグラムでの情報公開はしますが、それが全てではないし、それは知ってもらうファーストステップとして、入り口としてのツールの一部に過ぎないです。
だから、当店で取り扱いをするからにはきちんと原則店頭をベースとしてお伝えしていきたいと考えています。
ただ、現状が現状だから、そればかりでは良くないのは分かってるから、こうして書いてるワケですが。
やっぱりアナログだけど、こういうデビューして間もないけど、才能があるブランドはきちんと取り扱いをしていきたいと思ってる。
まあ、いろいろと書いたけど、今日はこれまで紹介をしていないものを少し紹介しますね。
Irenisa
GUARDSMAN COAT
color _ D.BROWN
コレクションのルックでも目を惹いたものだと思いますね。このコート。
僕自身も初めてIranisaの洋服を着たのはこれが最初。
誰がどう見ても明らかに上質なウールとカシミヤの生地が流れ落ちる。 イ
タリアで製織された非常に細番手の糸が輝く超上質ピース。
衿を立てるとmotoが製作したレザーがストラップとして機能してくれる。
こういった眩いばかりのウールとじっくりと鞣され、仕上げられたレザーのコントラストは最近ではなかなか見ませんね。
すごく見た目が強くなるんですけど、ただ単純にそれだけじゃないと思う。
それはやはり素材のクオリティからくるものですね。
ウールカシミヤメルトンとベジタブルタンニンはどちらもクラシカルで技を極めた素材だし、昔から存在するものである故に、両者のコントラストが深いところで手を結んでる。
あとはmotoということも重要かな。
Irenisaの洋服の特性も分かっているし、両者の関係もしっかりと形づくられたものだから。
バックビューも良い眺めですね。うん。とても。
背中から流れる光沢の塊が存分に力を発揮してくれる。
これは強者ですね。非常に。
こういうの好きな方は垂涎もの。
ただ、まあ、それだけじゃないんですよ。
肩回りのつくり込み、アームの落ちる角度や腕周りの美しさも目を見張るものがありますね。
写真じゃ全然わからないけど。
Irenisaは特にショルダーラインが超絶モノですよ。
肩が途轍もなく美しく見える。 通称Irenisaマジック。
是非体感してみて。
ちなみにこちらは総裏付き。
適度な重みのある表地なので、見た目の通り冬場はこれで充分かな。
まだまだハリのあるウールなので、年数を重ねる度に所有者の言うことを聞くようになると思います。
つまりは、柔らかく着易くなるってこと。
こういったピースなのでやはり5年10年と着続けていくうちにその良さが分かってくるもの。
だから、長い目で見て選んでください。
Irenisa
NURSE COAT
color _ ARMY GREEN
こちらもコート。
見て分かると思うけど。
ノーカラーのナースコートという名前です。
首ぐりは少し丸くどことなく柔らかなニュアンスですね。
漂ってる空気も先ほどのコートより優しいです。
この生地はウールとカシミヤ。
これは日本で製織されたものみたい。
カシミヤの混率はこちらのほうが気持ち高いですね。割合。
それで、より柔らかみとドレープが出てる。
さっきのコートのほうが、生地に強さがあって、己で生地を柔らかくしていくことが必要だけど、これは比較的初期段階から身体に寄り添ってくれると思います。
どちらが良いとか悪いとかはないので、そこは好みが分かれると思います。
裏地は無しの二重織り。
裏処理は全てパイピング。
表地は、こちらのほうが僅かながら毛の立ちが感じられますね。
裏無しの仕様ですが、やるとこはしっかり裏処理をしていますね。
そういう裏無しだったり、生地使いと仕様で全体の柔らかいムードを演出してる。
二枚袖の袖口。
皆さまお馴染み、レーザー刻印入りのホーンボタン。
袖裏もやってんのよ。
表地に合わせた裏生地を張り、テープとのコントラストも効いてる。
とてもきちっとしてますね。 この辺りの処理は。
Irenisaの洋服を信頼できるポイントですよ。
更には、裏でこんな額縁仕立ても。
着てしまえば表地が翻らない限り見えないところなんだけど。
パッと見の見た目だけでなく、見えないところまでやることが洋服としての精度を左右していくと思う。
だから裏ってとっても大事。
Irenisaに関しては安心してもらえるかな。
こちらのコートにもレザーパーツが付属します。
フロントボタン留めずに、この部分だけ留めてもらっても良いですよ。
どちらのコートも毛と革のコントラストがよく効いてるんですが、Irenisaがつくっていきたい洋服というものがダイレクトに感じられると思います。
ブランドとしては、"CHIC WITH SARCASM"ってことを掲げてるんだけど、コレクションのピース一つ一つについて言うと、シンプルで見た目が削ぎ落され、代わりに素材の良さで洋服を選ぶ人にも着てもらえる洋服だと思う。
対して、アヴァンギャルドな洋服を好む人にも馴染む洋服。
これはデザイナーから聞いたワードを借りてるんだけど、Irenisaはそういう洋服づくりを目指してる。
でもね、それってエゲつないくらい難しいことだと思うけど、見事にそのバランスをとることに成功してると思いますよ。
なかなかそんなことできないけど、実物の洋服を見て、デザイナー二人と話をしてたらとても納得できたんですよ。
それはさっきから言ってる生地やつくりの面があるからということは間違いないんだけど、Irenisaの洋服は間違いなくIrenisaにしか存在し得ないもの。
こういう洋服をつくるブランドを取り扱いできてることはバイイングをする人間としてとても喜びを感じます。
世の中には似たような洋服が溢れてるけど、Irenisaはオリジナル。
これこそ着る意義がある洋服だと思いますよ。
この2種類のコート、土曜日より展開します。
完全に早い者勝ちになるのですが。 お越し頂ける方には詳しくお話をさせて頂きますね。
あとは、シャツなどもあるんですが、また追って紹介させてください。