最近はCOMOLIの紹介をできてなかったのですが、今回はどうしてもお話をさせて頂きたいものがあるので、ご紹介しますね。
シープスキン ライダージャケット ライダージャケットという名前のレザージャケットはブランドでこれまでに数回登場したことがあるのですが、これまではホースレザーでした。
今回は名前の通り、シープスキン。
一般的なイメージで大きく考えると、もしかしたら、シープよりもホースのそれのほうが高品質なイメージがあるかもしれませんが、今回COMOLIが使用するのは、そのイメージを覆す革質を持つシロモノですね。 はっきり言って。
レザージャケットに何を求めるのかということにもよると思いますが、今は、もはや一昔前にあったような、新品では着にくくて、厚くて、硬くて、あたかも上半身トレーニングかと勘違いしてしまうようなものは受け入れがたいんじゃないでしょうか。
もちろん、そういうのを求めちゃう気分の時もあるのですが。
で、今回ブランドが使用するシープレザーはすんごいの。
スペインの山で飼育された、エントレフィーノ種という羊の革を使用してるんですよ。
このエントレフィーノはラムやシープに於ける世界最高品質を謳う類のものではあるのでやはり素晴らしい質感ですよ。
瑞々しく、とてつもなく滑らかな革質。
今やとても力のあるブランドですからね。
あえてCOMOLIでも言ってるけど、今のブランドとして入手できる最も高品質な革を採用しているそうです。
それだけのシロモノ。
ブランドのシーズン展示会場ではすぐに目を奪われ、着ると心を奪われ、その凄まじさに半年前から今に至るまで記憶に鮮明に残り続けたレザージャケットです。
まあ、プライスを見た瞬間に若干吐きそうにはなったけど、良い洋服を追求する洋服屋としてはこれはオーダーすべきだと思って取り扱いしました。
ただ、ブランドのデリバリーが始まってからオフィシャルウェブページでシーズンルックが公開され、残念なことにこのレザージャケットはルックで採用されてなかったから、他のCOMOLIのレザーシリーズは事前の問い合わせが何件も来るのに、これは一回も問い合わせがなく、まあ、誰も知らなかったものだとは思うから仕方ないけど、それはそれでいざ店頭に並べたときには是非とも皆様にこのブログを通じてご紹介をしようと意気揚々として、今か今かとその時を淡々と待っていました。
そして、、、 ついに日の目を浴びることとなったこのレザージャケットと服好きとしての僕の心。
それが、 これ。
COMOLI
シープスキン ライダージャケット
material _ ENTREFINO SHEEP
color _ BLACK
size _ 1のみ
price _ ¥220,000-(+tax)
サイズ1のみの取り扱いにしています。
理由としては、当店小柄な方が多めなので。
というより、以前にブランドで展開のあった同型のジャケット(ホースレザー期)よりもサイジングに少しゆとりが出ています。
そのため多少の身体と衣服との"間"はありながらも明らかに「着られる」よりもレザーという性質上、しっかりと「着る」ことが必要だと思うので。
通常COMOLIの洋服のサイズが1の方はもちろんオーケーですが、2の方でも3寄りの2でなく、1寄りの2の方であれば全く問題はないと思いますね。
バックスタイルは一枚革ではないですが、しっかりと吟面が輝くシープが整然とも力強く、きちんと配置されています。
ボタンは水牛の手付けボタン。
袖口はボタンでのアジャスタボー。
衿は柔らかにラウンドするスタンド型です。
首下がりやネックの寸法もとても心地よく、抜けすぎず、漢のムードは維持してくれてる。
肩傾斜はスッと強めに落ちるアウトラインを描き、二枚袖のアームはライダージャケットならではの立体的にしっかりと前振りの仕様になっています。
COMOLIのアウター類は、アームが他のブランドと比較した時に、下に真っ直ぐ落ちるものが中心だから、ここまで前にカーブしてるのは少し珍しく、ライダージャケットならではかもしれませんね。
でも、行き過ぎてないですよ。
とても良いバランスです。
着用写真ないけど。
そして、丁寧に処理されたボタンホールと、ムクッと立ち上がる水牛ボタン。
ボタンの根元にしっかりと手作業での根巻きが施されている証です。
通常の布生地と比べて革ならではですが、ボタンへの負荷のかかり方も大きいので、その分しっかりと強く仕上げられてますね。この辺りは。
ボタン裏に備わる力ボタン。
これにより、更なる安心をお届けしてくれます。
で、それもそうだけど、見てください。
この、 目を疑うような、 裏の、 革質。
これ、凄まじいですね。
肌理の細かさ。
もはや裏側を表にしても全然OKなんじゃないかってくらいのレベルです。
エントレフィーノの中でも選びに選んだ革のチョイス。
COMOLIのブランドの実力をビンビンに感じさせる部分ですよ。
裏地なしの驚愕クオリティ。
そもそも、ブランドのコレクションラインナップの中ではレザーを使用したものは5種類くらいだっかな?あったんですよ。
レザーのコモリシャツとか、このライダージャケットにカシミヤの裏地付いてるのとか。
もちろんそれもそれで良かったんだけど、当店はこれですね。
革の厚みや革質を最大限感じてもらえるのがこれだった。
シャツ型になると少し革が薄く、カシミヤがつくと保温性が増すけど衣服内はカシミヤで持っていかれて、この裏の肌理細かさは感じられなくなる。
どうせなら、多少暑くても寒くても、着てくれや。って提案です。
これだけのものだから。 着用時期も長い方が良いし。せっかくなら。
だから、裏地もなく過不足ないこのモデルが最も取り扱いを行うのには相応しいと考えて取り扱いをしています。
しかしながら、洋服という性質上、好みの問題があるので元来のライダースのガチガチの"あの感じ"がお好きな方にはもしかしたら物足りない着用感かもしれません。
多少革が漉かれているし、鞣しもクロムが多めかな。
でも、だからこそ、水に濡れたようなただならぬ艶はあるし、柔らかく、とてもしなやか。
圧倒的な高級感と絶対に拭えない上質さ。
それが小森さんの出す、身体と衣服の「間」にサイコーにマッチングしてるんだけど、お好きな方に選んでもらえれば嬉しいです。
サイズは1のみですが、モノ好きな偏った方をお待ちしてますね。
プライスがプライスですし、遠方でお越し頂くのが難しい方でも、興味があれば電話などでも詳しくお話はさせて頂きますので、お気軽に連絡くださいね。
是非見てみて。