今日は、calmlenceを紹介します。
Collection 003。
3回目のコレクションとなります。
8月3日(土)よりスタート。
そして、その3回目のコレクションで当店で取り扱いをするほとんどが、このタイミングでの紹介となります。
ですので、皆様、ご期待を超高めて楽しみにしていてください。
8月3日(土)より当店でスタートするのが、色違いも含めて全部で10種のバリエーションです。
今回は、そのシーズンスタートに先立ち、2回に分けてブログで記載しますね。
今日は、ジャケットとシャツ。
紹介しますね。
calmlence
HUNTING JACKET
material _ WOOL 53%,SILK 42%,POLYURETHANE 5%
color _ DARK BROWN
size _ 1,2,3
calmlence
HUNTING JACKET
material _ WOOL 53%,SILK 42%,POLYURETHANE 5%
color _ BLACK
size _ 1,2,3
まず、これ。
calmlenceは、collection 001のブランドのファーストシーズンより、全てオリジナル生地をつくり展開をしてきました。
しかし、これは遠州(静岡県の一帯)産地の機屋さんの"デッドストック"。
30年以上の洋服づくりのキャリアを持つ、日本の偉大なレジェンド、熊谷さんが見つけたデッドストックのヤバヤバコーデュロイなのだ。
遠州というのは、綿織物の産地ではあるのですが、このコーデュロイは凄まじいの。
1%もコットンが入っていないというコーデュロイ組織の生地。
経糸には、ウール。
緯糸には、シルク。
その素材で、構成されたコーデュロイなのだ。
僕は、この生地を見た瞬間、心の底から、ブルブル震えた。やば過ぎて笑
これ。
ブログをご覧頂いている皆様が、パソコンかスマホか、どっちで見てるのか分からないですが、もう、画面に顔をこすり付けるように見て。
あまりにも美しく、毛羽が光るコーデュロイ。
これは、熊谷さんが言われるには、機屋さんで見つけた際には、ビッカビカのビッッッカビカに光っていたコーデュロイだったそうです。
あまりにも光沢が強過ぎて、なかなか誰もが料理できなかった生地ということで、デッドストックとして眠っていたそうです。
先述の通り、これまで熊谷さんは、calmlenceとして全てオリジナル生地の洋服をつくってきた。
でも、このシルクウールコーデュロイに惹かれ、それを熊谷さんが「自分ならどう料理するのか。」と考えられたそうです。
そして、生地の段階で、めちゃくちゃに強く洗いをかけて、ビカビカに光るコーデュロイの光沢を"壊した"。
このcalmlenceで使うコーデュロイは、その特徴となる畝の箇所は、"シルク"。
超強い"生地洗い"をかけることで、シルク繊維のテクスチャーが破壊され、鈍くなり、それが不規則になった毛羽立ちとともに乱反射する。
それはそれは、もう、見事なものだ。
これは見もの。
いや、絶対に見ておいた方が良いシロモノだ。
そして、それがcalmlenceで使う"皮付き水牛ボタン"と組み合わせられる。
もうね、このコントラスト、他に誰ができるんだって感じ。
写真では、ダークブラウンの方を撮影してるんですが、かなり茶色みが強調されてしまってますね。
実物は、もっとパープルがかってる。
このコーデュロイは、全ッッッ然野暮ったいとか、ほっこりした感じじゃないから。
写真よりも8億倍くらいは、色気がある見た目してますよ。
あと、その手触りと、確かに感じる生地密度。
例えるなら、ゴム手袋して触っても、その良さが分かるレベルと言えますね。
ブランドでは、2色展開でしたが、見た瞬間に、これ今後お目にかかれることがないんじゃないかと思った。
そしたら、熊谷さんが言われるには、開発、生産に費用がかかり過ぎる生地ということもあり、今の時代に同じものを改めてつくるのは難しいとのこと。
まあ、実物をご覧頂ければ、誰もが想像に容易いと思いますよ。
だから、僕も何にも迷うことなく、2色どちらもを取り扱おうとその場で判断した。
サイズも1〜3までで展開してるので、できる限り多くの方に、このHUNTING JACKETを目にして頂けるようにしました。
この生地をつくった機屋さんもすごいけど、それをこのような姿に料理できるcalmlenceの熊谷さんも本当にすごいと思う。
マジで、見た方が良い。このHUNTING JACKET。いや、calmlenceの全部のコレクションを。
高いネックが特徴的。
このネックの形状、そして寸法、首のゆとり、途轍もないレベルでできてる。
新しい形の服が次々と登場してくるブランドではないですが、その分、発表されてる洋服のクオリティはハンパじゃないですからね。
高く立った衿と、後方に流れていく身頃の切り替え線。
ハンティングモチーフということもあり、同じ生地でのエルボーパッチが配置される。
フロントポケットは、胸に一つとウエスト位置に二つ。
左右非対称の形状をしたラウンド型のポケットです。
分量のあるHUNTING JACKETでもあるので、大きめのウエストポケット。
袖口には、開きがありませんが、袖を折って着用することが向いているのもcalmlenceの特徴です。
ご覧のように袖裏には、熊谷さんがそのためにチョイスした生地(レーヨン・コットンツイル)が配置されます。
ちなみに、ポケット裏にも白い生地が当てられてる。
この生地は、袖裏と白い色は同じでも、少しウェイトが軽く、冷たさを感じさせないコットンツイル。
それをミシンで叩きつけるのではなく、ポケットの表に縫い糸が出ることがないように、手まつり。
通常のブランドならば、ポケット口に一本くらいステッチが表に出ても気にしないかもしれないけど、calmlenceの熊谷さんクラスになってくると、そういうのじゃないから。
ステッチ一本が入る、入らないとか、洋服の細部の設計に徹底的に考えを巡らせてつくりあげる。
それだから、出来上がってるものの完成度が一級品。
過去に時代をつくり、世界規模で広く評価されていたデザイナーが、今、自身一人で、少量だけど、濃厚に手を入れて生み出す洋服のクオリティ。
その深く深く、追究され、導き出された洋服であることを、ヒシヒシと感じてもらえると思います。
ボタン裏には、真鍮製の力ボタン。
着用時には、見えることもある箇所ですからね。
強度の担保と、洋服のムードをつくりあげることを両立してる。
これが裏。
これまでもブランドで使用してきたオリジナルのフラワージャガード生地が配置。
裏側まで、こんなにカッコいいと思えるブランドの洋服が他にありますか?
当店では、裏側のカッコ良さはcalmlenceとAraki Yuuがツートップに君臨してる。
calmlenceでは、表地と裏地のフラワージャガードのコントラストがすごく良いムードで目を惹く。
でも、裏返した時に、カッコいいと思えるのは、そういう生地のコントラストのことだけじゃないと思うんですよ。
これ。
これ。
これ。
皆様に見てほしいのは、生地の"切り替え線"。
生地の切り替えがバッキバキなの。
全く崩れてしまうことがなく、真っ直ぐに切り替えられてる。
しかも、calmlenceの洋服は、全て完成後に、熊谷さん自身が一着一着アトリエでハンドウォッシュをかけてますからね。
製品洗いがかけられてるのに、裏側の切り替え線が崩れてないの。
つまり、このことは、縫うのに相当腕がある職人が手がけないと、このようなことにはならない。
完成してから、一度洗いをかけるということは、洋服が柔らかい雰囲気になるのはあるけれど、反対に、ブランドの洋服のクオリティをさらけ出すことにもなってしまうんですよ。
洗うことによって、"化粧"がとれてしまいますからね。
そのような化粧がとれた状態でも、バッキバキの生地の切り替え線が出てるのは、異常なこと。
だから、calmlenceの洋服は、これだけの裏のカッコよさを誇るのだと僕は感じてる。
に加えて、優しい肩の可動を実現する、手縫いの柔らかい裏地処理。
そして、昔ながらの複雑なポケットディテールも健在。
更に、裏地をめくると、裏地の生地端そのものにもオーバーロックを施し、裏地を程よく固定するために、手で縫い糸を編んだ"糸ループ"も存在。
ブランドとしては、意図してものづくりの側面を強く訴求していないんですが、これだけの洋服が形になってるのには、必ず裏打ちされた服づくり、細部の蓄積がありますからね。
こちらがブラック。
ダークブラウンは、ブラウンの中にパープルの色味が強く感じられるのに対して、ブラックは、艶の中にある"深い黒"。
こうやってボタンをフルオープンにして、ただ羽織ってる感じなだけで、かなりのムードが出ますからね。
ラフな着用の仕方が成り立つのは、服づくりのクオリティが伴っているものだからだと僕は思う。
何度も強い洗いをかけたのに、艶が消えないシルクの畝。
経糸ウール、緯糸シルクのコーデュロイの凄み。
そして、それがcalmlenceの熊谷さんの手にかかると、もう恐るべきオーラを持つ洋服に仕上がってますよ。
最後に、着てる写真を掲載するので、それで全体の様子はご覧ください。
そして、次。
calmlence
REGULAR COLLAR SHIRT
material _ CUPRO 69%,SILK 31%
color _ NAVY PRINT
size _ 1,2,3
calmlence
REGULAR COLLAR SHIRT
material _ CUPRO 69%,SILK 31%
color _ RED PRINT
size _ 1,2,3
超ムードのレギュラーカラーシャツ。
これまでのコレクションでも、このような総柄の演出がなされたシャツをcalmlenceで発表してきましたが、そのどれもがすんごいムードが漂ってるの。
今回のコレクションもブランドオリジナルのフラワー柄。
こちらと、、、
こちら。
どちらも単なる色違いとかではなくて、全然ニュアンスが異なるフラワー柄です。
それにね。
ベースとなる生地もすごい。
フツーは、このレベルにはプリントしないよ。。。ってもの。
経糸に"生糸のシルク"。
緯糸に"キュプラスパン"。
という組み合わせ。
時折、シルクが入ったシャツは見ることがあるとは思いますが、"生糸(きいと)"のシルクのシャツは、ほとんど出会うことがないと思ってもらっても良いと思います。
シルクが入ったシャツの大半は、絹紡糸か、絹紡紬糸で生地が織られてる。
僕は、生糸のシルクを経糸に使ったシャツは、calmlenceのデビューシーズン、collection 001で、初めて目にしたくらいです。
シルクは、虫が吐く糸なのですが、天然繊維の中の、植物繊維の中で、唯一のフィラメント繊維(長繊維)。
通常、洋服では、その長〜いフィラメントシルクを短く切って、紡績をかけ"スパン"という状態にして織り上げるんですよ。
しかし、そのフィラメントシルクをそのまんま使ってるというわけです。
対して、緯糸には、化学繊維の再生繊維に分類されるキュプラ。
化学繊維は、全てがフィラメント(長繊維)なのですが、フィラメント状態のキュプラを短く切って、スパン糸として緯糸に使ってる。
経糸にフィラメント糸、緯糸にスパン糸。
この組み合わせにすることで、熊谷さんが狙う特有の生地の質感に仕上がってる。
これ。
生糸のシルクならではの重厚な艶と、僅かに重みと乾きが加わる。
フィラメントの経糸と、スパンの緯糸が平織りで一つずつ交錯する組織の目が出来上がり、ベースの生地そのものが、他のブランドではどこにも見たことがないジャンルに存在する。
僕の感覚では、生糸のシルクは、経糸に使われることで独特の"タテ張り"と"ドレープ"が共存するように思うんですよ。
通常、生地の"ハリ"というのは、緯糸が大きく関係してくるのですが、それは厳密には、"ヨコ張り"。
生地の"自立感"が露わになる。
通常のシルクシャツの絹紡糸や絹紡紬糸であれば、もっとふんわりとしてくるんですよ。
それが、縦にパンッと少し張ってるの。
これは、すごいですよ。
そして、それに組み合わせられる熊谷さんの超ムードのプリントパターン。
これは、もうサイキョー。
輪郭がぼやけながら、確実に強く存在するフラワー。
このニュアンスも細かく細かく設計しつくり出したものだそうだ。
しかも、写真ではほぼ分からないけど、フラワー以外のベースの部分もグラデーション状に染まってる。
発色の良い鮮やかなカラーリングだけど、それが単なるインパクトもののプリント柄にはならないのは、プリントそのものとベースとの一体感からなるもの。
このセンスは、実物を見てもらえたらとても感じてもらえると思いますよ。
対して、こちらがNAVY PRINT。
こちらは、線で描かれたフラワーモチーフに、ベースにかすれた柄がプリントされてる。
古い時代のムードをビンビンに放ってるもの。
もうね、どちらも全く他で変えが利かないものだと思いますよ。
レギュラーカラーの衿には、洗って使ってもらうと一層の馴染みが出てくれる"フラシ芯"が入ってる。
衿っていうのは、表衿と裏衿の二枚の生地で上衿が構成されるから、その中に、保形のために芯材を入れるの。
一般的には、こういうシャツのケースは、裏衿側にノリでくっつけるタイプの接着芯が採用されることが多いと思うけど、calmlenceでは、着用を続けるごとに、服に"甘さ"が生まれてくるフラシ芯を使ってる。
これにより、首あたりの柔らかさもどんどん伴ってくるから、所有者の方は、ヘビーユースする理由が存在する。
に加えて、、、
服づくりとして、更にすごいのがこれ。。。
分かりますか??
裏衿の生地と、台衿の生地の柄が一緒なの。
こういうシャツを衿を立てて着ることって絶対ないと思うけど、この仕様なら、衿を立ててでも見せたい凄まじい仕様だ。
こういうディテールとか、偶然とかじゃないですからね。
意図して狙わないとつくり出せない。
洋服のムードを徹底してることがものすごく感じられるポイントだと思う。
角の落とされた丸みのあるカフス。
そもそもこの生地、めちゃくちゃ上手い職人じゃないと縫えない生地なのですが、シャツのどこをどう見ても、カンペキ。
これもすごいこと。
RED PRINTの方は、シャツのムードに合わせて、茶蝶貝ボタン。
めちゃくちゃイケてる。
NAVY PRINTは、黒蝶貝ボタンが備わる。
めちゃんこ良いムードしてると思いますよ。
経糸シルクフィラメント × 緯糸キュプラスパン ということもあり、今からの季節でも、室内であれば着用可能だと思います。
屋外だったら、灼熱過ぎて、もはや何着てもムリだと思うから。
HUNTING JACKET。
ダークブラウンのサイズ1です。
ちょっと暗い場所で撮ってるから、分かりにくいですが、光が当たると乱反射するシルクの毛並み。
スタンドカラーのネックの高さ、寸法、カンペキなジャケットだと思ってる。
コーデュロイの畝も非常に立ってるし、ウルトラ級のジャケットがご用意できたと思います。
そして、こっちがブラック。
ブラックの方は、かなり深い黒さをご体感頂けると思います。
深い、深い黒の中から、色気のある艶が現れてる感じ。
ヤバヤバのヤバ。
まあね、8月の秋冬のほぼ一発目でありながらも、ウルトラピースがやってきました。
でも、好きな方はこのHUNTING JACKETからはマジで逃れられないと思いますよ。
半年前の展示会で目にして以来、衝撃的過ぎて、全然忘れられなかったジャケットですからこれ。
そして、製品が出来上がったら、やっぱり熊谷さん、すごかった。。。
そして、こちらもサイズ1。
NAVY PRINT。
先ほどのHUNTING JACKETも、このREGULAR COLLAR SHIRTも、マイユニフォームのKnicker Bockersとのピカイチの相性。
そして、こちらがRED PRINTのサイズ1。
トラウザーは、明日紹介しますね。
こういうムードのシャツを気に入って頂ける方には、とても良いと思いますよ。
明日は、
以上のラインナップを紹介させて頂きますね。
冒頭に記載致しましたが、calmlence collection003は、8月3日(土)よりスタートします。