今シーズンは当店のメンズ展開に於いてはニューカマーとして、seya.やIrenisaを8月頃からスタートしていましたが、まだあるのよ。
もしかしたら他の取り扱い店舗さんでのデビューを見てる人もいるかもしれないですね。
当店でも2020AWシーズンよりスタートします。
というより2020AWシーズンよりブランドデビューです。
このブランドが洋服では新たな展開としては今シーズンラストかな。
もうすぐでPETERSON STOOPの新たな取り扱いもするけど。
まあ、それはシューズなので。
で、このブランド。
名前はAUBETT。
ブランドの情報や携わる人の経歴などは調べたらいくらでも出てくるから省くけど、すごく期待して良いと思う。
まあ、別にこれからのブランドですよ。
なんて言いたいわけではないけど、今回紹介するパンツは気にしてもらえる人は結構いるんじゃないかな。
デビューシーズンにブランドバリューなんてないと思うから、もうこのモノのクオリティを見て判断してください。
とっても良い仕上がりだから。
AUBETT
corduroy box trousers
color _ grey
size _ S,M,L
コーデュロイのパンツです。
そもそもこのブランド、デビューしてるのは知ってる方もいるかもしれませんし、既に取り扱いのある他の店舗では販売されていると思います。
当店はこのタイミングになり、結構足並み遅れました。
実は展示会も終わり、オーダーするタイミングではないときに急遽つくってもらったんですよ。
あまりにも良かったから。
詳しい経緯はこのブログでは省きますが、初めて見たときに、僕の出張あるあるで時間を押しまくるということがあるから、そのときもそれだったのであまりちゃんと見ることができなかったんですよ。
でも、その後もデザイナーと密に連絡をとっていて、いろいろな話もしていたので、つくってもらいました。
このパンツ。
AUBETTの名作だと思いますね。 これ。
生地は、当店でもお馴染みの綿織物のスペシャリストの機屋さんで織り上げられたコーデュロイ。
よく店頭でお話をさせて頂く方にはなんとなく察してもらえる機屋さんで織り上げられた超細畝のコーデュロイですね。
カラーはグレー。見た通り。
でも、どことなく重みのある無機質なグレーかな。
本来ならば、コーデュロイは綿織物の中でも比較的地厚で柔らかく、ハリのない生地感だと思います。
そのイメージを覆す、生地タッチ。
打ち込みのしっかりとした生地の裏から防風フィルムだったっけな?加工を施して圧倒的なハリを生み出している生地。
僕もそこまで何かのボンディングとかフィルムとかのコーティング系はあまり好んでこなかったんですけどね。
これは別物でしたわ。
パンツの全体をいろいろな視点で見渡したとき、すごく意味のある加工になってるし、このパンツには必要なものだと思う。
とても完成度の高い生地ですね。
で、上の写真にある通りウエスト帯がなく、ベルトループは太めです。
そう、ディッキーズのワークパンツモチーフなのよ。
細畝のコーデュロイにはこれまでは組み合わされなかったハリ。
それにより力強くはっきりとしたアウトラインを描くことを実現してる。
そのアウトラインが浮き彫りになることにより、明確になるのがこのパンツの超個性的な外郭。
これ、この、輪郭。
このパンツが名作と言う理由です。
お尻のくり出し。
前から見ると程よくスッキリとしたシャープなパンツ。
横から見るとバギーシルエットとも言えるような力強く、迫力ある景色を届けてくれる。 前と横で全然違うのよ。
驚きの見た目。
初めて穿いたときの脳内に走った衝撃は今でも鮮明に覚えてる。
これまで当店で取り扱いをしてきたどのパンツとも異なる個性。
コーデュロイというカジュアル生地であるのにも関わらず感じさせるラグジュアリーな空気と、それとは正反対にも位置するようなスケートスタイルをも彷彿とさせる見た目。
ワークパンツモチーフだけど、ただただ単純なそれとは感じさせない、精緻なところからのクオリティの高さ。
ブランドの美学が強く反映されたものだと思いますね。
グッと立体的にくり出されたヒップライン。
せり出してるのにも関わらず、垂れることなく維持されるのがこの生地の賜物。
バックポッケは水牛ボタンの手付け、両フラップ仕様。
その上には左右二本ずつのダーツが配置され、ボリュームあるヒップラインからの柔らかくフィットするウエストにしてくれてる。
フロントも水牛のトップボタンの手付けに、エクセラファスナー、内側パイピング。
そして、ワークパンツ特有の極太ベルトループ。
でも、フツーのワークパンツとか量産品の仕様じゃないのよ。
二枚の生地を重ねて、上部はウエスト内部に流し込み。
下部も折り返すことなく、綺麗な仕上げで、見えない箇所にも生地端がやってこず解れることのない仕上げ。
こういうの見てもらえると更に安心してもらえるんじゃないかな。
ただとって貼り付けただけではない仕様。
重要なんですよね、こういう処理も。
僅かながらカーブを描いたウエストライン。
均整のとれた非常に細かなコーデュロイ表面。
すごく安心できる機屋さんで織り上げられたものだから、絶大な信頼をおいて頂いて問題ないですよ。
安価なコーデュロイとは全然質感が違うから。
生地裏はフラットな仕様です。
見た目では特に特殊加工なのは感じられないと思いますね。
でも、この裏が不可欠ですからね、このパンツは。
気持ちレングスは短めなので、裾裏に多めに生地の余白を残してくれています。
長いレングスをご希望の方はご相談ください。
あと、コーデュロイのパンツでは珍しく裾はステッチが表面に出ない仕上げです。
これにより一般的なカジュアルパンツとは全く視点が異なることが明白ですね。
しっかりとパンツのアウトラインを描いてくれる生地だからボリュームと削ってる部分とのバランスがとても明確に見える。
サイドビュー。
前とは裏腹にヒップラインが強く見える。
横から見ると膝上はスケーターパンツのエッセンスをも感じさせてくれる。
横からの絶景ビュー。
ちなみに、普段だとパンツは一番小さいサイズを穿くけど、これに関しては更なるサイドの眺めを楽しみたくてワンサイズ上げてMサイズを穿いてます。
だから、フロントノータックだけど、左右にワンタックずつつくって穿いてる。
大きなウエストサイズのパンツをベルトで絞って穿く90'Sイメージとでもいうかな。
後ろ。
まあ、そういう、いわゆるストリートスタイルのようなムードにも振っても良いかもしれませんが、やはりレザーシューズorブーツってのがこのパンツのバランスを楽しむのにはベストですかね。
でね、このパンツが届いてからすぐに出さずに改めて自分自身に落とし込んでたんですよ。
だいたい10日くらいかな。
毎日穿いてた。
すこしだけ、ほんの少しだけ陰影が出ましたね。
ちょっと新品特有の硬さはとれてきたかな。
あと、一回洗った。
洗濯機にダイビング。
ジャストサイジングよりも少し大きなパンツをラフに穿くスケーターマインドのイメージで洗濯に投入。
縮みはほとんど気にならないと思いますね。
まあ、センタークリースはとれたのでアイロンで復活させました。
そこも好みの問題ですね。
あとは、全体的にコーデュロイに膨らみが出てきましたね。
毛羽も落ちることなく、丁寧に織り上げられたのを感じられる生地ですよ。
特殊防風フィルムが形態を維持するのに役立ってるんだけど、最近寒くなってきて、自転車乗るのにすごく助かりましたね。
蒸れることはないんだけど、冬はもっとこの恩恵に与りそう。
チャリンコ乗る人には最適かも。
このAUBETTのパンツですが、10月10日(土)より発売しますね。
プライスは¥24,000-(+tax)。
このクオリティでこのプライス、価格破壊起こしてる。
お好きな方は見てみてください。