謎のデッドストック生地のAraki Yuu


最近あんまり書けてないけど、いろいろやってるから楽しみにしててください。


そんな中で届いたんですよ。


Araki Yuu。


今回のは今シーズンの中でもかなりの力を持ってるものだと思ってます。


しかも、お客様方からのセットアップの要望が年々増えてるから、このブランドで用意しちゃいましたよ。


ただ、まあ、そういう声をあげてる方が求めてるのがAraki Yuuなのかは知らないけど笑


セットアップでとなると、当然のことだけど、上下での二点買いになるわけだから、プライスの壁は大きくそびえ立つワケ。


まあ、そんなことは分かってるけど、頭の中で何周もグルグル廻って、上着とズボンをオーダーしたから、結果、セットアップもイケるようになりました。


でも、それを得た方への恩恵は想像を絶すると思いますよ。


それだけのものだと言える。


しかも、パンツはなんと各サイズ一点という超弱気のワタシ。


要するに仮にセットアップとなると二名様限定というご案内です。。


まあ、でも、色の好き嫌いはあるとして、そこでのストライクゾーンの方も強制的に狭められるとは思うけど、そこをクリアさえしてもらえたなら、それぞれ凄まじいものができてるから、単品でもかなり良いかも。










これ。

見た目はコーデュロイのような感じなんだけど、全然違う。

混率は、リネン53%にコットンが残り。


まだまだ硬さがあるけど、その素材の持つ質の高さゆえのしなやかさはすぐに感じられる。

そして、これは静岡県の機屋さんのデッドストックの生地だそうです。


荒木さんたちが機屋さんの倉庫をゴソゴソ掘り出してたときに転がってた生地だそうです。

でも、ある種この生地は当時(めっちゃ古いものではない)の試作品みたいな意味合いでつくったものだそうで、詳細はあまり分からないもので、これベースで考えて、リネンをカシミヤに変えたり、ウールに変えたりとかでつくろうとしてたみたいです。

ただ、なんかハードルがめちゃめちゃ高くて、生地代もめちゃめちゃになっちゃったそうでお蔵入り。


それが転がってた。


で、それを見つけ、反応しちゃったもんだから、それを買ってサンプルをつくってみたらAraki Yuuの洋服との相性がすごいの。


これまでに同じ生地で洋服をつくった人(ブランド)はいないそう。


ということで、当店もオーダー。


まあ、サンプルとは違う服で。


だから、今日ご紹介するのはサンプルも存在しない、CASANOVA&Co.のリミテッドスタイルということ。














Araki Yuu

Motorcycle Jacket

color _ off white

button _ brass

size _ 1,2

price _ ¥114,000-(without tax)


20SSシーズンに初めて登場して当店でもその時に展開したことのあるモデルです。

Motorcycle Jacket。


一重で裏地の付かないジャケットで、スタンドネック。

フロントはフルオープンでもダブルでも、シングルでも全てハイレベルでの見た目を現実のものとしてくれるスーパーピース。


で、それにこの生地。


超絶相性良いの。すんごい。


この生地は生機(きばた)で製織してから何にも加工してないから、繊維のポテンシャル、糸の力、生地の表情が溢れんばかりに出てる。


通常は、生地には整理とかフィニッシュとかって言って生地を仕上げしたり、後加工でいろいろしたりするんですが、これはそれを一切してない。


それを「生機(きばた)」といいます。


この「生機」というのは、あまり聞かないことだけど、このブログを見てくれてる人には近日中に二度と忘れられないことになると思うから覚えていて。

まあ、それは良いとして、、



生機であるがゆえにAraki Yuu独特の完成後のハンドウォッシュにより素晴らしい表情が出ています。


ボッコボコの風貌とナチュラルな皺。

それに加えて、錆びたブラスボタン。

そのような構築は、全てAraki Yuuのスペシャリティーで丁寧かつ細かい仕事で。


もう、こういうアイボリーっていうかもはや白の枠組みに入ると思うけど、汚れなんて気にせずにコーヒーでもこぼしながらGジャンと同じ扱いで着てください。


サイズは1と2のサイズ展開です。

通常であれば最小サイズは0というもので設定するんですが、これ結構サイズの許容があって、僕は身長167.4cmで体重53kg(最近痩せてきた)で1で問題ないの。

この1というサイズは、体格にもよるけど175cmくらいの方までいけるかも。

それ以上の方は2かな。

かなり広い体格の方に対応してくれる魔法のサイズ感。って思ってる。














Araki Yuu

Baggy Pants

color _ off white

button _ brass

size _ 0,1

price _ ¥73,000-(without tax)


で、パンツ。

これはバギーというもので、ズドンと落ちる形です。

ヒップは気持ち小さめでお尻がダレることなくスッとフィットするかな。











こちらもしっかりとパンツの輪郭が出てくれるから、生地とパンツのカタチの相性がすごく良いと思います。


丈はフルレングスではありません。

身長の高い方には短く感じられるかもしれません。


フロントはトップボタンはレアな三つ穴で、同じようにブラスの前立てボタン。


裾にもボタンとストラップが装備されてるからヘムはアジャスタブル。


このストラップの取り付け方もすごい凝ってるのよ。まあ、全部凝ってるんですけどね、Araki Yuuは。


このつくりの特殊さは驚愕ですよ。


そこはやはり工場生産ではない洋服ならではですね。


デザイナーが思い描いた通りに自分自身でつくりあげることができるから、意図していたことが全て形になる洋服。

そして、それは毎シーズン進化しているし、やはり洋服としての完成度の高さは今シーズンがこれまでの最高地点。

常に向上を続ける人がつくる洋服ならではです。



























































セットアップとは言ったけど、白の上下はさすがにハードル高いから、猛者中の猛者って感じですが、生地の耐久度もハンパないから作業着感覚で着るのがベスト。


着て洗ってを何年も繰り返すうちに破れたらリペアしたら完成かな。


近年なかなかそこまで着続けられるような洋服は極めて少なく、一部の人にしかつくれない時代だけど、誰もがつくることができないレベルのものですからね。これは。


手に取って頂けた方にはすごくヘビーユースしてもらえると嬉しいです。

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