Araki Yuu 2020AW shirts

 

昨日は、Nobuyuki Matsuiについて話をしましたが、今日はAraki Yuuについて。

シャツが二種類です。

 

 

通例であれば、秋冬のデリはもう一ヶ月、二ヶ月ほど後なのですが、今回はコロナウイルスの現状もあり、出来るだけ早めにつくってくれたようです。

 

 

しかしながら、いつもよりは早いと言えどもクオリティは抜群ですよ。

 

 

好きな人にはとても気に入ってもらえるんじゃないかと思ってます。

Araki Yuu
no collar utility shirt

material _ linen 100%

button _ black brass

color _ double brushed dark gray

size _ 0.1.2

price _ ¥56,000-(+tax)

 

 

まずは、これ。 ノーカラーのユーティリティー型シャツ。

生地は、比較的太い番手のリネンの平織りです。

 

 

カラーは、黒に見えますがダークグレー。

double brushedとある通り、両面(表と裏)を掻いて僅かながら起毛させた生地です。

リネンのデロンデロン感が強いというものではなく、厚みがちゃんとあってくれるので、シャツとしてもだし、シャツジャケットのライト版みたいな感覚でも使えるんじゃないかと思います。

先述の通り、色はダークグレー。

着古したブラックリネンが白くなる「あの感覚」あるじゃないですか。

白けたような。 それに最初から近い感じです。

 

 

でもまだまだ新品らしさは抜けてないのでこれからですね。

ここからヘビーユースすることですんごく伸びてきてくれ、所有者のみが知る境地へと連れて行ってくれるものだと思いますよ。

 

 

ちなみにこのシャツは、サンプルで同じものは存在しないです。

当店が製作を依頼したエクスクルーシブとなります。

 

 

別注とかではないけど、Araki Yuuの融通利くオーダーシステムにより、当店のみでの展開となりました。

総製作数は、3着。

そう。 サイズは、1と2と3の3サイズで展開しているので、各1着ということになります。

 

 

こういうスペシャリティー溢れる出会いを楽しんでもらえたら嬉しいです。

少し起毛している表面。

ボタンは真鍮のブラックコーティングです。

 

 

なかなかすぐには顔を覗かせてくれないベースの真鍮ですが、このシャツとのたくさんの触れ合い(着用のこと)により、僅かに顔を見せ始めてくれます。いずれ。

 

 

着れば着る程、ベースの真鍮が露わになり、その頃にはボディのリネンもその特有の潜在能力を見せつけてくれていることでしょうね。

ユーティリティシャツがベースになるのですが、このシャツはAraki Yuuのシャツの中でも最も身幅に分量がとられたタイプ。

 

 

まあ、全然オーバーサイジングとかじゃないけど。

 

 

だから、秋口はハイゲージニットとかも中に仕込ませて着ることも人によってはできるかもしれません。

 

 

そのため、通常のシャツカフスではなく、ブルゾン型のカフスの仕様になっています。

今は暑くなってきたばかりで、これから灼熱を向かえる段階だから想像しづらいけど、10月とかはTシャツの上に着る感じで、それ以降はロングスリーブのカットソー、ハイゲージニットの上からみたいな想定でも良いかもしれません。

バックヨークにはAraki Yuuのシャツのみに付属するアンティークレースが配置されています。

100年以上の長い年月を経てきたレースと新品のシャツとが見事に調和しています。 これはホント不思議。

 

 

経た時代の長さが全然違うのに全く同じような空気を放っているレースとシャツ。

Araki Yuuが出せる技の一つですね。

それでね、このシャツももちろんAraki Yuuクオリティ。

縫製のステッチは細かく、起毛している生地の影響もあり、ほとんど糸が見えません。

縫われている箇所が沈んで一本の線のように見えるだけ。 それくらい細かいね。

 

 

基本的にミシンを上手く駆使したソーイングなのですが、必要箇所には手縫いを欠かしていません。

 

 

例えば、写真にある通り、フロントのユーティリティポケットとか。

両サイドのポケット口に手縫いのカンドメを施してる。

 

 

まあ、写真じゃ見えないけど。

芸が細かすぎて。

左身頃のハンドステッチも健在。

シャツではどちらかというと、バックヨークのアンティークレースに目がいくんですが、左身頃脇下のこのハンドステッチがシャツのシグネチャーとしています。

ブランド的には。

シャツなのでもちろんライニングは付属しません。

一般的なシャツと比べると少しスタンダードからは外れたものですが、存分に生地の良さと細かな仕事の良さを体感してもらえる。

着て、洗濯してっていうのをひたすらリピートするのがベスト。

 

 

完成後にデザイナーがハンドウォッシュしてるから多少のナチュラルな皺はあるのですが、まだまだここから。

まずは着すぎて、生地の毛羽がなくなってきたら、やっとスタートラインに立てますかね。

 

 

3年後、5年後が期待できるシロモノ。

Araki Yuu
new classic shirt

material _ cotton 100%

button _ brass

color _ brown hound tooth

size _ 0.1.2

price _ ¥58,000-(+tax)

 

 

もう一つはこれ。

new classic shirt。

 

 

先ほどのユーティリティーシャツに近いくらい身幅に分量がとられていますが、より着丈が長く設定され、エスプリな空気が漂うこのシャツ。

あまりこのような組み合わせはしてきませんでしたが、度重なる着用を経た後に、アンティークのシャツと見間違えるくらいに古いムードが演出できそうなストレートな生地チョイスです。

 

 

ブラウンベースの小さなhound toothがまさにそういうことを期待させてくれます。

そして、このシャツはパターンの構造上バックネックは高めなのですが、首の前下がりが深いから、形でも年代を感じさせてくれるかな。

特徴的なバックスタイル。

これにより、過剰ではないけど華美なスタイルをつくりだしてくれるんじゃないかな。

ボタンは全て真鍮のノーコーティング。

デザイナーが削り出したボタンなのはもちろんですが、このボタンは少し錆びさせてます。

これもアトリエでの加工によるもの。

 

 

真鍮のボタンを使ってることばかりに気をとられ、この錆びてる部分とかはもはや気付かないレベルだと思いますけどね。

でも、大事なんですよ。 こういうことも。

 

 

結局、そういう小さな小さな集合体が一着を形成させるから。

シャツテイルのラウンドは深いです。

補強もご覧の通り。

 

 

あと先ほどのユーティリティーシャツはブルゾン型のカフスでしたが、こちらはシャツカフス。

 

 

でも、剣ボロの裏の処理とかヤバいから。

複雑極まりない処理で、肌へ干渉しないエクセレントな仕様です。

 

 

それと、袖付けに関しても先ほどのユーティリティーシャツと違い、これは身頃を縫製した後に筒付けしてます。

写真撮ってないけど。

 

 

現物でご確認ください。

このシャツは既に古そうなムードが満載。

こういうの好きな人にはすごく受け入れてもらえそう。 まあ、1着ずつしかないけど。 見てみてください。

 

 

あと、着用写真についてはインスタグラムの方で掲載してますので、そちらで見てもらえれば良いです。

 

 

この2種類のシャツでAraki Yuuの2020AWシーズンのシャツは早くも終了。

あとは、パンツとジャケットとコートですね。

 

 

それも楽しみにしてくれていたらありがたいです。 まだ一ヶ月以上は先になると思うけど。

 

 

それでは。

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