ACRONYMの服


今日は、ACRONYM(アクロニウム)を紹介しますね。


このブランドは、ほとんどの方が知ってると思う。


こういうジャンルのブランドでは、キングですからね。キング。


当店では、最近は、天然繊維の洋服を中心にラインナップをしているのですが、ずっと、何か一つ、このような分野の洋服をずっと求めてたの。


それで、海外でも国内でも色々探し回ってた。


何か一つのブランドだけって自分の中で思っていたから。


以前では、Norwegian Rainを取り扱いしていたこともあったのですが、その取り扱いを終了してから、ずっとその枠が空いたままにしていたんですよね。


ホントにね、いろんなものを見たと思います。


ただ、どれも心から納得できるものではなかったんですよ。僕にとっては。




ACRONYMは、その情報がとてもクローズドだから、どこにどうコンタクトを取ったら良いのか、不詳なのですが、幸いにも僕は、繋がりがあったから、少し時をかけて話をしていたんですよね。


そして、ブランドサイドとこちらのタイミングがマッチングする時がやってきた。



そうして、ブランドコレクションを見ることができる場を訪れ、きちんと見てみたの。


そしたらね、やっぱりここだな。と思ったんですよ。


だから、取り扱いをすることにした。


ということで、今回から晴れてスタートしますね。


ACRONYM。






まあ、ブランドの基本情報は、インターネットで検索をしたら出てくるのですが、1995年にエロルソンさんが、パートナーと会社を設立したことから始まりなんだって。



その頃は、モノづくりの黒子として、活動していたそうです。


そして、2002年に自身のレーベル、アクロニウムをスタートしたらしいんですけど、目指してることがちゃんとある。


当時、クライアントの仕事をしに、世界各地を飛び回っていた時に、寒いところ、暑いところ、よく雨が降るところとか、様々な気候の地域に行っていた。


そこで、感じたのが



“どんな環境でも快適に着ることができるカジュアルウェア”



をつくりたいってこと。


だから、ACRONYMが目指しているのは、まさにそれ。


テクノロジーを駆使した、最高の素材を使って、様々な環境で着ることができる


“最高のカジュアルウェア”を目指してる。



だからね、ブランドでは、ACRONYMの洋服は、



“カジュアルウェア”と考えてるんですよ。



最高の素材を使ったカジュアルウェアを。



しかし、それは常に進化をしているし、進化するものでないといけないと考えてるの。


ブランドのコレクションでは、継続して出ている、”定番”みたいなものは存在しないんです。


常に変わってる。


それが、ACRONYM。


まず、今回は、4種類のものが揃ってるので、少し紹介しますね。












ACRONYM

Gore-Tex 3L Pro Rider Jacket

material _ Gore-Tex Proshell 3L

color _ BLACK

size _ S,M,L


ゴアテックスの最高、トップクオリティのもの。


3レイヤー(三層構造)の”プロシェル”を使った、ライダージャケット。


アクロニウムは、エロルソンさんが、米ゴアテックス社のアドバイザリースタッフという立ち位置で属してるから、Gore-Texの一番良いものを使ったり、Gore-Texで新しいものが開発されると、世界で最初にACRONYMで使うみたいですね。


特有のパリパリとした質感のある3レイヤーのプロシェルだけど、超快適に過ごせると思いますよ。








そして、先ほどの”カジュアルウェア”ということについて。


その象徴として、ブランドで大事にしてるのが、縫製の細かさ、特に運針。


縫いピッチの細かさということが挙げられる。


この点は、確かに他の”テック系”のウェアと比べても、かなり細かく、丁寧につくられてるのを見れば見るほどに感じますね。


大体、このようなものは残念な縫製のものが中心だけど、ACRONYMは全然そんなレベルじゃない。


生産は、以前は、チェコで行っていたらしいですが、”常に進化”するために、今は香港。


3年間かけて、いろんな機械をつくったり、設備を整え、アクロニウムを生産する現場は、このような分野の服では、”世界一の設備”が整ってる。







きちんとフィットし、高めに設計されたネック部分には、面ファスナーでのグログランテープ。







反対面には、同じくテープが付きますが、こちら側にはマグネット内蔵。


AirPodsをくっつけることができる。

これは、使わない場合は、ブランドロゴ入りのテープも付属するので、それにしても良いかもしれませんね。







ブランドとして、特徴的なのは、やはりポケットも。


右側には、マチ付きのポケット。

反対の左側には、マチなしポケットですが、どちらも前側だけじゃなくて、後ろ側にもポケットが続いてるの。


驚愕のポケットディテール満載なのも、ACRONYMの特徴ですね。







ライダージャケットということもあり、深めの前合わせ。

写真に映るダブルジップの部分は、ポケットです。


上からも下からもどちらからでも開閉可能。

ファスナーの引き手が異なるのは、目を瞑った状態でも触って分かるようにするためだそうです。






中には、スナップ。






このスナップボタンもとても思いやりのある仕様です。


本体に、直接スナップが打ち込まれてるのではなく、テープに付けてある。

このため、取り付けの際に、指を入れて支えることができる。


こういう、よく考えられてるディテールに溢れてる洋服です。







スナップで取り外せるフードを取ると、より一層ライダース感が増しますね。






そして、もう一つファスナー登場。

ネックを締める時は、ここで開閉しますね。

ファスナー下部は振らしてある。







袖口は、面ファスナーでの調整ですが、






内袖側には、ファスナー。

これにより、袖口を面ファスナーで止めてしまったら、ファスナーでスムーズに袖口の開閉ができるようになってる。

イージーでスピーディーな着脱も、ブランドの一つの特徴でもありますね。






フードは、複数本のダーツで、頭に添う丸みを形成してる。





内側はシームテープだらけ。


プロシェルですからね、撥水性能もとにかく秀でてる。


このライダージャケットは、全ての縫い目にシームテープが施されてる。







内側。






脱いで背負うことができるジャケットスリングが付属します。


これは、取り外すことも可能だし、内側ではなく、状況に応じて外側に取り付けることもできる。












そして、、、







裏側。






もの凄いアームの湾曲と内側のつくり。

















どこをどう見ても、完全、完璧なシームテープ。


構造も複雑な上に、バチバチのシームテープ。


安心感の塊。




このライダージャケットは、3サイズでの取り扱い。


サイズSで160cm代の方。

サイズMで170cm前後〜170cm後半の方。

サイズLで170cm後半〜みたいなイメージですね。

まあ、体格にもよるけど。


動ける上に、バツグンのフィッティングです。












ACRONYM

Schoeller Dryskin Wide Drawcord Trousers

material _ Schoeller Dryskin + 3XDry

color _ Black

size _ XS,S,M


パンツ。

これもまたとても優れてる。

ストレスフリーに動けて、長距離移動にもとても適してる。


生地は、スイスの会社、Schoeller(シェーラー)というところのもので、高級な機能素材。

撥水、透湿、ストレッチの超快適生地です。







大きくとられたウエストは、コードでの調節。

このパンツも、先ほどのジャケット同様にACRONYMのニュアンスをとても持ったパンツ。


丈が短めで、絞る前のウエスト設定が大きめということもあり、小柄な方にも向けて、サイズはXSから3サイズで取り扱いしています。






もう、いかにもものが入りそうなポケット。






反対も。

マチつきのポケット。

もちろん、止水ジップ。






開口すると結構容量があるのを感じてもらえると思います。







その上にも、切り替えを利用したポケットが備わります。





バック。

先ほどのマチ付きポケットも角があり、独特の形状をしてるのが分かると思います。

バックポケットは、ポケット口が隠されていますが、ここも止水ファスナーでの開閉です。


お尻には、円形の切り替え補強。

そして、内股には、足をふんだんに開脚できるガゼットが配置されてる。






膝には、タック。






やはり、ここも、狂いのない丁寧で綺麗な縫製ピッチ。

こういうのを見ると僕は、とても安心する。

信頼のおける洋服づくりですね。






後身頃の膝も切り替えが多用されています。

そして、脛辺りからですかね。

同じく、Schoellerのオンスが違い、少しだけ薄く、よりストレッチ性能が増した生地が配置されます。


この箇所は、よりフィット感が増しますね。

優しいフィットだけど。






そして、こちらも裏。






ACRONYMのパンツは、裏を見てもらえれば、ポケット構造の複雑さが一瞬でご判断頂けると思います。


この仕様は凄まじい。


でもね、慣れて使いこなすことができれば、この上なく便利なものですよ。


他のパンツでは、僕は、全然見たことのない袋布の形をしてる。






めくると更に登場。笑






内側のウエスト裏。

このような見返しのつくりや、パイピング仕様など、生地や、ポケットの設計だけではなく、洋服そのものの構造にとても気を使って、大事に考えてるのがすごくよく分かる。


こういうジャンルの洋服では、とても珍しいと思いますよ。






Schoellerのタグ。













ACRONYM

Schoeller Dryskin Gakuran Jacket

material _ Schoeller Dryskin + 3XDry

color _ Black

size _ S,M


こちら。

先ほどのパンツと同様、Schoeller Dryskinの生地を使用したジャケットです。


2002年からのブランドスタート以来、20年以上の歴史を誇るACRONYMの中で、初のテーラード仕様のジャケットです。


肩パッド入り。


袖山が高いため、手の上げ下げはテーラーリング仕様ですね。


ただ、シェーラーの生地の伸縮が優れてるから、背中の追従はとても快適です。



名前の通り、モチーフとなってるのは、日本の学ラン。



学ランって言われると学ランに見えるけど、ブランドの中で初めてのタイプのジャケットということですからね。


あと、僕は、純粋に着用時のシェイプの美しさや、スタンドカラーのジャケットとしての優秀さに惹かれオーダーをしたもの。







スタンドカラー仕様。

日本の学ランにエロルソンさんが惹かれ、それを参考に、ACRONYM仕様にしたものですね。






さっきも言ったけど、このジャケットは、肩のアウトライン、そして、ウエストシェイプの美しさがとても良くできてるんですよ。

それを実現するために、ウエストには、ダーツや切り替えが存在する。


もちろん、備わる容量の大きなポケットも健在。







フロントは、全てスナップボタン開閉です。


ボタン合わせの箇所も、スナップの受けの方には、下に指を入れることができる仕様です。

これにより、留める際に圧倒的に使いやすくなる。






袖口は、ACRONYM流の本切羽。


このジャケットには、テーラーリングを搭載しているということもあり、表にはステッチが入りません。






裏は、総裏の仕様です。

ジャケットスリング付きで、これも脱いだら背負えるようになってる。







脇下の箇所は、メッシュに切り替わってる。

この部分は、メッシュということもあり、この生地を通して肩を覗くと、肩パッドなどの内蔵物も見ることができる。


ACRONYMのこういうジャケットってどうなってるんだ。って興味がある方は、肩の構造を見てみるのも良いかも。笑






前立て裏にも、裾にも見返し仕様です。

裏もやっぱりとても綺麗。







見えますかね?

裾見返しのギリギリのコバステッチ。


こういう生地を使ったブランドでは、ここまでの精度は初めて見た。


このレベルも世界中にファンを持つブランドの重要な要素だと思いますよ。












ACRONYM

Schoeller Shape Wide Leg Pants

material _ Schoeller Shape + 3XDry

color _ Black

size _ S,M


最後は、こちら。

この生地は、スイスのシェーラーのものなのですが、少しタッチが変わりますね。

より軽やかになってるイメージ。


そして、ブランドで初めてのワイドレッグの2タックパンツです。


こちらのパンツのイメージは、学ランに対して、ボンタンだそうです。


エロルソンさんの中では、不良が履いていたパンツを考えたそう。






先ほどの、スタンドカラーのジャケットとは生地は違うのですが、スタイルのイメージとしては良いのかな。


2タックのフロント仕様。






パンツの前立て以外の箇所は、表にはステッチが入りません。


どちらかというと、コレクションブランド系のワイドパンツなどにイメージは近いかもしれませんね。


ただ、そういったブランドは、大体ウール100とかの毛織物だと思う。


ACRONYMは、世界中でも、ハイスペック生地を使ってるから、全くニュージャンルなパンツが出来上がってる。






フロントは、ファスナー開閉で、スナップも付属するのですが、ベルトにより前が完全には開かない仕様です。







ポケット口には、グログランテープが挟み込まれています。

これにより、硬さが出て、触ったらすぐにポケットが分かるのと、ポケット口の耐久性が大きく飛躍しますね。


あとは、このポケットのすぐ下にも隠しポケットがあるから、触っただけで、その場所との違いを分かるようにするためかな。


かなり細かい仕様。








そして、こちらも裏側。


もうね、壮絶ですよ。


ポケットが入り組んでる。


ただ、これも慣れたら、すごくものを固定して入れるのに使いやすい。






めくるともう一個袋布が隠れてる。






こちらのウエスト裏の処理もきちんとしてる。







フロント側。

ウエスト帯の見返しだけではなく、前立て裏も全てパイピングをしています。






裾幅が広いパンツなので、裾の内側にはアジャスターが配置されてる。


ブランドとしても初めてのスタイルのものもあるので、これまでご覧になったことがある方でも色々と見て頂けると思いますよ。



ブランドとしても、コレクションのバリエーションは多くはないけど、その全てがとても濃厚な洋服ですからね。


更に、使っていくとどんどんその性能が体感できる。



お好きな方は見てみてください。

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