こんにちは。
CASANOVA&COの野口です。
今日はHERILLからのニューデリバリーをご紹介させてください。
HERILLといえば、昨年25AWシーズンでご紹介したカシミヤデニムやゴールデンキャッシュシリーズなどのカシミヤ製品、もしくはデニムやミリタリー調の加工やペイントを施したアイテムのイメージが先行すると思います。
そういう意味では、本日ご紹介するシリーズは”ダークホース”。
ダークホースという言葉では失礼かもしれないけれど、130品番に迫る商品数を1人でコントロールする大島さんの生み出すアイテムの中ではとりわけ普通に見えてしまうシリーズ。
ですが、着用すると、そのイメージは180どガラッと変わります。
普通ではない着心地に、無駄はないがHERILLらしいキャラクター。
決して主張の強い洋服ではありませんが、着てみていただければ一発で素晴らしさが伝わると思う。

HERILL
Wooltropical 2Bjacket
color _ Black
size _ 1,2,3
HERILL
Wooltropical Trousers
color _ Black
size _ 1,2,3
着用しているブラックのセットアップ。
至って普通に見えるけれど、これがかなりヤバい着心地。
結構マジで感動してもらえると思ってます。
それを生み出しているのが、
「縮率15%以上の生地を用いて、製品洗いをかける」
というプロセス。

生地をアップで撮影した写真。
表面に凹凸があるのがわかると思います。
これが、製品洗いによって生地が縮んだ証拠。
そしてこの凹凸が独特な着心地に繋がる”伸縮性”と”肌離れの良さ”を生み出している。


製品洗いによって生地が縮み凹凸となってテクスチャーが現れ、その凹凸がナチュラルな伸縮性を生み出す。
これによって体を動かした時に、ほんの少しだけ生地が体の動きに付いてくる感覚がある。
このほんの少しの感覚が、とても大事。

パンツも、然り。
素材はウール100%で、ポリウレタンなどが入っているわけでもないし、当たり前のように布帛なので、ビヨンビヨンに伸びるわけではありません。
ただ、このほんの少しの伸縮性は、この生地の製品洗いでしか生み出すことのできないメリットを孕んでいる。

そのメリットとは、”生地の伸縮に合わせてシーム部分も動く”ということ。
つまり、ポリウレタンなどを混ぜて伸縮性を持たせた生地はシーム部分が伸縮を止める”骨”の役割となるのに対し、縫製してから縮ませることによって伸縮性を備えた洋服はシーム部分も伸縮に対応して動こうとする。
そのため、写真のようにジャケットを着て肩を前に巻き込むような態勢をとっても、シーム部分が突っ張ることなく、自然な状態で体に付いてくる。

さらには、縫製によって動きが止まったシーム部分に対して、生地部分だけが伸びることによって生まれる”シルエットの浮き”が、一切生まれない。
そのため、本来洋服が持つラインの美しさを崩さずに、なおかつ体の動きを妨げない運動量をパターンではない部分で担保している。
これが”普通ではない着心地”の理由。だと僕は思っている。
でもまぁ、ややこしいことばかり言ってしまいましたが、とりあえず着てみてください。
「春夏のセットアップはこれでいいや」
となってくれるはず。
少しラフにジャケット&パンツでお仕事に対応できる方であれば、かなり優秀な相棒となってくれることでしょう。


ジャケットは総裏。
表のウールトロピカルとキュプラ100%の裏地の縮率差が半端じゃないので、本来だったら裏地が垂れて飛び出してきてしまい大惨事なのですが、そこは”洗いをかけてから裏地の寸法を調整する”という力技で対応。笑
無理矢理成立させてるように聞こえてしまいますが、その力技を成立させるためにはテストを繰り返したうえで、大島さんの経験値が必要不可欠。
長いキャリアの中で様々な洋服をつくってきたデザイナーだと思うし、何よりHERILLの全てのアイテムを1人でデザインから生産管理まで行うわけだから、生産に差し当たっての”成立させなければいけないポイント”をクリアする経験を繰り返してきているのだと思う。
洋服をつくる上での”勝負勘”というか、”実戦感覚”というか。
僕には想像でしか分からない部分だけど、HERILLの洋服が無意識のうちに着用する頻度が高くなるのは、このようなポイントの集積が生み出した洋服であり、着る人に寄り添ってくれる部分があるからこそなんじゃないかなと思っています。
だから、普通に見えてしまうこのような洋服は、HERILLの魅力を感じて頂くには最適だと思う。


上下ともに、細くもなく、太くもない。
デカくもなく、小さくもない。
至ってオーセンティックなバランス。


この過不足ないバランス。
パンツがこれ以上太かったり逆に細かったり、ジャケットがオーバーサイズだったりタイトだったりすると、どうしてもファッション的な主張が強くなりすぎてしまいますが、狙い澄ましたニュートラルポジション。
スニーカーで合わせてもいけるし、革靴でも、なんならビジネスシューズでも大丈夫。
私服でも仕事着でもOK。
ある意味、とても振り切った洋服だと思います。


ジャケットは袖裏までキュプラ、パンツは裏なしです。
パンツになると凹凸感が生み出す肌離れも最高で、真夏でも余裕で履けるレベルだと思います。
ジャケットはどうしても滑りが悪くなるので総裏ですが。


HERILL
Wooltropical 2Bjacket
color _ Black
size _ 1,2,3


HERILL
Wooltropical Trousers
color _ Black
size _ 1,2,3
気にしていただける方は、見てみてください。
そして、着てみてください。
きっと感動していただけると思います。