こんにちは。
CASANOVA&COの野口です。
早くも2月となりました。
如月ですね。
「衣(きぬ)を更(さら)に着(き)る」くらい寒さが厳しいから、如月(きさらぎ)なのだということを聞いたことがあるような、ないような。
まさにその通りで、おそらく一年間での寒さのピークを迎えているであろうこのタイミングですが、タイトルの通り春夏が揃ってきました。
SARTOです。
今シーズンのSARTOの中でも、特に皆様にご紹介したいものが到着していたので、そちらを軸にご紹介させてください。

SARTO
SELVAGE CHINO PANTS TYPE 009
color _ RIGID COYOTE
size _ S,M,L
「なーんだチノパンじゃん」と思った方、そうです。チノパンです。
なんならブランドでは定番的に展開されているチノパンなのですが、半年前の8月に展示会に行った時、やたらと光って見えた。
それは単純に今の僕の気分というだけかもしれないし、はたまた時代や流行の中でのバランスなのかもしれない。
でも、「いま、チノパンを履くならこういう感じがいい」というバランスが全て満たされてて、なんなら各項目のその水準を”少しずつ”上回っているのが最高に良い。
あくまで、”少しずつ”。
シーアイランド使いましたとか、カシミヤに置き換えました、的な素晴らしさを追求するベクトルに向くことなく、あくまでチノパンの範疇で素晴らしいバランスに仕上げている。
ブランドの定番であり、男の服装の定番であるチノパンを今さら初めて仕入れてご紹介していることが恥ずかしい。
なぜ今までその光に気がつかなかったのか...
まぁ、それは”気分”という便利な言葉で有耶無耶にさせてください。


唯一、普通のチノパンにはないSARTOらしい個性といえば、この刺繍。
今まで当店ではSARTOのデニムパンツでこの刺繍が施されたアイテムをご紹介したことがありますが、デニムパンツとチノパンではその特性ゆえに顔つきが変わる。
SARTOのこの刺繍は、そのアイテム自体に使用する縫製糸を使って施されるため、インディゴカラーの生地に対してオレンジ色系の配色ステッチが走るデニムにおいては、刺繍もオレンジ色になる。
しかしこれがチノパンになると、生地と同系色の縫製糸が使用されることになり、必然的に刺繍も同系色に。
これが実に品良く纏まるのよ。


バックポケットのポケット口にも、同様の刺繍。
チノパンというカジュアルな立ち位置のパンツに、斜に構えすぎない塩梅の品格と繊細さが上乗せされる。
このポイントだけでも”履きたくなるチノパン”なんだけど、生地もメチャクチャ良いバランス。

カラー名に”RIGID COYOTE”とあるように、未洗い糊付きの生地。
なので、洗うとメチャクチャ化けます。
なので、洗いました。

手洗い1回と、洗濯機で1回。
手洗いした感覚では、薄めではあるけど、確かに糊が付いているように感じました。
まぁ、あんまリジッドのデニムとか買ったことないから確証はないけど。

2回の洗濯を経て、糊というお化粧が取れ、かなり良い表情になりました。
糸が生き生きしてるでしょ?

生地の立体感、柔らかな陰影、縫製や刺繍と生地との噛み合い方。
新品時には殊更強く感じる品と繊細さが、チノパンらしい気取らない佇まいに少し近づいた気がする。
チノパンはこうでなくっちゃ。

タックから続いて伸びていたセンタークリースも、どこに行ったかよくわからない。
でも、これでいいんです。
チノパンだから。

2回洗った先ほどのものを着用しています。
新品時から6cmほどレングスが縮み、178cmの僕でMサイズがジャストレングスになりました。
新品時はかなり長めですが、裾上げさせて頂く場合も洗ってからの方が良さそうです。

お尻や腰回りにはもたつきが無く、すっきりとしたシルエット。
それでいてボリュームはそれなりにあるのでシュッとしすぎた感じにはならず、程よく”チノパン特有の野暮ったさ”を感じられると思います。
デニムとかチノパンでバッキバキなフォルムになってるのは個人的には少し違和感を覚えるから、個人的にSARTOのこれはチノパンとして完璧と言っても過言ではないフォルムバランス。
これは技術の素晴らしさは勿論のことなのですが、デザイナーの豊島さん&パタンナーの池田さん2人の感覚と、2人の長年の関係性から生まれるお互いへの理解があるからこその、このバランス。
こういうバランス感覚は、”センス”としか言いようがない。

刺繍、刺繍脇のトリプルステッチ、バックポケットのカドに入る閂ドメなど、縫製の部分だけでもこのパンツの持つ多面的な表情に没入できる。

店頭ではこのMサイズの洗濯済み商品も展示販売しているので、ぜひ新品時と見比べてみてください。

JACKET :
SARTO
HIGH TWIST WOOL NO-COLLAR JACKET
color _ NAVY STRIPE
size _ M,L
※Mサイズは完売いたしました。
SHIRT :
SARTO
COTTON CHAMBRAY EMBROIDERY SKIPPER SHIRT
color _ WASHED BLACK
size _ M,L
シャツ類もかなり充実してきたので、全身SARTOで。
やはり刺繍のスキッパーシャツと、ノーカラージャケットの相性は抜群です。
チノパンにネイビーのジャケットとなるとアイビー的なノリになり過ぎるかと思いきや、春夏のSARTO特有の程よい抜けがあって、とても良いバランスだと思います。

スキッパーのシルバーコンチョボタンが良い仕事をしていますね。


今回使用している天然石は、”シトリン”。
11月の誕生石だそうです。
透明感のあるオレンジっぽい色の石で、今までのターコイズやオニキスに比べると主張は控えめですが、それがまた良いです。


中に着用しているスキッパーもチノ同様にブランドの定番的なアイテムですが、実はパターンが改良されました。
これは実際に着用いただくことが最も伝わりやすいのでこの場には詳しいことは記載しませんが、デザイナーとパタンナーがタッグを組んでいるブランドだからこその細やかで的確な改良。
これは展示会の時かなり感動しましたね。

JACKET :
SARTO
COTTON DOBBY DOTS PYJAMS JACKET
color _ BLACK/O.WHITE
size _ S,M,L
こちらは1月から店頭に並べているドットのシャツジャケットとチノパンの合わせ。
シャツジャケットの生地は昨年の春夏にシャツでご紹介した、”織り”のドット。

プリントじゃなく織りのドット柄だからこそ、袖を捲った時の色が反転するのが良いアクセントになります。
あと、プリントのドット柄ってどうしても可愛らしいポップなイメージになってしまうのですが、SARTOのこれはかなりクール。
さらに、めっちゃ涼しい。
要はかなりめっちゃCOOLだってことです。

個人的には、夏場に短パンとタンクトップでこれを羽織るようなイメージ。

そうなった時に、この絶妙にカバーオールっぽい着丈やウエストポケット、ジャケットらしさを孕んだ前振りのアームが秀逸なバランスを生むんじゃないかと思ってる。
今年は様々なブランドでとびっきりに最高なショーツを色々ご用意しているので、それはそれで楽しみにしててください。

JACKET :
SARTO
COTTON SILK TYPE WRITER HUNTING JACKET
color _ LIGHT BEIGE
size _ S,M,L
※Mサイズは完売いたしました。
SHIRT :
SARTO
COTTON HIGH COUNT ENZYME STAND COLLAR OVER SHIRT
color _ GOLDEN EYE
size _ S,M,L
最後はこちら。
昨年は個人的に黒ばかりを選んで着ていたので、その反動か今年はこういうの良いよねって思っている。

インナーはタックインせずに、中のシャツのボタンも適当に留めて、パンツも適当にロールアップして、、、
これくらいラフに着て、「日常着なんだけどなんか洒落ちゃった」みたいな構え過ぎないテンションが春夏のSARTOだと思ってる。
でも、それをやって成立するのは緻密な組み立てと、抜群のバランス感覚と、ウィットに富んだ遊び心があるからこそ。
春夏のSARTOの展示会に行くと、さまざまな色の洋服たちが並んでいて、とてもカラフルな空間になっている。
オレンジ、ピンク、赤、青、緑、黄色、、、
ブランドのルックを見ても伝わると思うけど、無い色が無いくらい、カラフル。
コレクション全体でそのような軽やかな空気を演出しながら、きちんとつくり込みの”重さ”もある春夏。
反面、その”重さ”が強く前に出る秋冬。
このコントラストこそ、SARTOの”緩急””駆け引き””センス”が感じられる部分だと思う。



今日、SARTOの25AWのリバー縫製のテーラードと、ウールのカーゴスラックスでお店に立っていました。
全身インナー以外ほぼ黒で、かなりソリッド且つ重厚感のある秋冬のSARTOらしいスタイル。
それとこの写真のスタイルを比較すると表面的には同じブランドに見えないくらい振り幅があるように感じるけど、これほどまでに揺るがない”核”を持って春夏と秋冬でアウトプットする空気感を使い分けることができるのが、SARTO。
テクニックとセンス、飾らない美意識と揺るがない核。そのバランス。
そんなブランド、僕は出会ったことがない。
だからこど、表面だけを見ると「春夏のSARTOは軽やかだな」と結論づけてしまいたくなるけれど、ちょっとその次元ではないことは明白です。
その上で、これくらい軽やかなスタイルに春夏のSARTOの魅力があると思う。
そして、だからこそ”チノパン”の存在感が増してくる。
気にしていただける方は、チノパンを踏まえて春夏のSARTOを見てみてください。