こんにちは。
CASANOVA&COの野口です。
昨日はFAUVESをご紹介させていただきましたが、本日はYE OLDE AND NEW MAN。
今週は福原さんウィークです。
さて、今までYE OLDE AND NEW MANについて様々なアイテムを通してご紹介してきましたが、その際によく使っていたのが、”型破り”という言葉。
福原さん自身もYE OLDE AND NEW MANを説明する上でよく使う言葉であり、とても言い得ていると感じているのですが、あえて少し噛み砕いてみましょう。
昨日ご紹介したFAUVESをはじめ、”イレギュラーな要素を積み重ねて、レギュラーな着地点を見出す”のが今までの福原さん。
OLDE HOMESTEADERも、MEDIUM SPORT WEARも、そう。だと思ってる。
”イレギュラーな要素”というのは一筋縄ではいかない作り込みを指していて、”レギュラーな着地点”というのはある程度型にはめた洋服である、というイメージです。
それに対してYE OLDE AND NEW MANは、今まで福原さんが取り組み続けてきた”イレギュラーな要素=一筋縄では行かない作り込み”にさらに磨きをかけ、”イレギュラーな着地点=型にハマらない洋服”にしている、というのが僕のイメージです。
様々な文脈と経験がミックスされ、常識では考えられない作り込みを行ったうえで、型にハマらない洋服に着地するYE OLDE AND NEW MAN。
こんなイメージ。
そして、型にハメていない洋服であるということは、用途や役目、立ち位置といったものが一般的に定義されていない洋服であるということになる思います。
だからこそ、YE OLDE AND NEW MANの洋服は、その洋服のキャラクターを噛み砕いて自分なりの立ち位置を与えてあげる必要がある。
いや、”必要がある”というか”それを楽しむ権利が用意されてる”って感じかな。
その子の特性を見極めて、自分が求めることと照らし合わせながら、役割を与える。
人事みたいなもんです。
今日のブログは、「僕だったらこういう楽しみ方をするかな。」っていう野口の人事プランが前提にある内容になるのですが、これだけが正解だとは思わないでください。
洋服との対話の中で自分自身でその”楽しみ方”みたいな部分を見出してもらうことが正しいと僕は思ってるので。
ただ、洋服として難解さを孕んだものであることは事実なので、なるべくいろんな角度からご紹介しようと思います。
それによって今日ご紹介する洋服のキャラクターの解像度が高まって、皆様の”人事プラン”の可能性が広がれば幸いです。
それではいきましょう。

YE OLDE AND NEW MAN
RANDONNEUR02 ANORAKS PULLOVER SHIRT
material _ linen 50%,wool 38%,silk 18%
color _ ECRU
size _ 2,3

YE OLDE AND NEW MAN
RANDONNEUR03 ANORAKS CHINOS SHORT
material _ linen 50%,wool 38%,silk 18%
color _ ECRU
size _ 2,3

YE OLDE AND NEW MAN
RANDONNEUR06 ANORAKS CHINOS
material _ linen 50%,wool 38%,silk 18%
color _ ECRU
size _ 2,3
昨年から引き続きのCRUMPLED WEATHERと名付けられたウェザークロスのシリーズ。
今年新たにフルレングスバージョンが加わりました。

先ほど”ウェザークロス”という表現をしましたが、なぜならばこの生地には撥水加工が施されているから。
ただし、上述の通り素材はリネンをベースにウールとシルクを掛け合わせた平織り素材。
いくら撥水加工がかかっているとはいえ、ガチのレインウェアとして考えられているわけでは無いということはこの素材遣いからも察していただけると思います。
ではなぜ撥水加工がかかっているのか。
福原さんはここにキャラクターを与えてくれている。
洗えば育つリネンウールシルクに、洗えば弱まる撥水加工。
小雨程度ならまさに文字通り”アノラック”のように雨避けとして使うこともできる。
ただしこのレインウェア的解釈だけではなく、汚れがつきにくくするための”バリア”としての役割や、洗った際の変化のスピードを緩めるための”ブレーキ”としての役割も想定されていると思う。
そのうえで、どう付き合うか。
そして、どこで落ち着かせるか。
これが難解である所以であり、皆様の”人事”が遺憾無く発揮される部分です。
それぞれの型について、簡単にご紹介します。


まずは、シャツ。
ご覧の通り、レギュラーカラーのプルオーバーです。

あくまでプルオーバーシャツですが、生地のキャラクターの捉え方によってはアウターシャツ的な解釈もできると思います。
そうなるとボタンが水牛ボタンであることが辻褄が合うような気がします。
まぁ僕は、”軽やかな洋服に水牛ボタンを使う”というバランスがとにかく好きなのでそれだけでキュンポイントなのですが。

ポケッツにも水牛ボタンです。

フラップを開けると、もうひとつポケットが現れます。
フラップの奥のポケットと合わせて、ポケッツです。
これが両胸あるので4ポケッツです。


このANORAKS PULLOVER SHIRTの見逃せないポイントが、肩。
構造的な話をすると、肩線が無く左右の身頃からバックヨークまでがひと続きの設計。
なので、バックヨークのどアップ写真を見ると、生地の向きがバイアス方向になっているのが見て取れると思います。
これ、僕が言いたいのは、「バイアスになっているから良い」とかそういうことではなく、このANORAKS PULLOVER SHIRTの独特な肩の設計に対して最もそのキャラクターを生かす仕様になっているのだろうということ。
その独特さは言葉にするのがとても難しいけれど、ネックポイントから肩にかけてのラインの綺麗さと、鎖骨から肩甲骨あたりにかけての無駄のない着心地。
これは着てみていただくと感じてもらえると思います。


お次はショーツ。
言わずもがなですが、めちゃくちゃ涼しいです。
生地がかなり軽いので、履いていることを忘れるくらいのエアリーな履き心地です。


ウエストの両脇にはエラスティックが入っていますが、これでホールドするというよりは、ベルトを使って支えてあげる方が良いと思います。
これはフルレングスも同様です。

裾幅の広いショーツに対して、フルレングスは裾にテーパードが効いています。

裾でダーツを摘んで、少し裾幅を狭めている。
シューズとの繋がりも綺麗なので、スニーカーでも革靴でもサンダルでも大丈夫。
こういうところも福原さんが随所に散りばめてくれた、着用者の”楽しみ代”の一つだと思います。
こういうのを見ていると、福原さんのつくる洋服って派手さとかわかりやすい流行の取り入れ方はないけれど、とてもファッションしている洋服だと思うんですよね。
だから、思う存分楽しく着るのが何より大切だと思う。
そして、このタイミングでこのシリーズをご紹介していて、昨日のFAUVESのブログと同様”夏の”シリーズでこれを書いているということは、僕はCRUMPLED WEATHERの生地がこれからの季節に心地よさを感じ、楽しむことができるものだと思っているから。
昨日も書いたとおり、夏に暑さを感じない服装をしようったって無理。
絶対暑いし、絶対汗をかく。
だったら、「暑くない格好したはずなのに結局暑いじゃん」って内心キレるくらいなら、その真夏という環境下で心地よい瞬間が味わえる方がいいじゃん、っていうマインド。
じゃあ、「このCRUMPLED WEATHERを夏に着ていて心地よい瞬間はいつなの?」と聞かれると、僕は”屋外と屋内を行き来するタイミング”なんじゃないかと思う。
僕の生活パターンの中で思いつくシュチュエーションだと、例えば出張の帰りの新幹線。
7月8月は翌年のSSシーズンの展示会が集中するタイミングなので毎週のように東京出張に行くのですが、炎天下の中一日歩き回って汗をかいた状態で空調の効いた新幹線に乗ってじっとしていなきゃいけないってのが意外とキツい。
特に肌離れの悪いペタッとしたものを着ていると、もう最悪。
どんだけ薄くて涼しいと思っていても、どんだけ肌あたりが良くて気持ち良いと思っていても、汗をかいて湿った生地が空調で冷やされて肌に張り付き続けるのは身体的にも精神的にもマジで不快。
実際に僕は展示会出張に行くようになってから毎夏一回はこれで夏風邪にやられる。
と、なったときにですよ、CRUMPLED WEATHER、かなり良い。
まずは、肌離れ。
特にリネンとウールの掛け合わせによって引き出される凹凸感や、ウールの糸に残した”ウール本来のポテンシャル”がめちゃくちゃ活きる。
そしてそれでいてシルクがサポートしてくれるから、ただザラザラとしたタッチになるのではなく、肌との親和性も担保。
そして次に、温度変化への対応。
これは主にウールとシルクが活躍してくれるでしょう。
肌からも離れるので、急激に体を冷やすことなくナチュラルな温度変化が起こると思います。
これは夏に着るものとして実はめちゃくちゃ大事だと思っています。
そして最後に、かっこいい。
もうね、これはもう、かっこいいに尽きる。
決してふざけているわけではなくて、ものすごくムードのある素材だと思うんですよね。
それをお伝えしたくて今回もワンウォッシュしたものをご用意したので、見てみてください。

サイズ2を一度洗濯したANORAKS PULLOVER SHIRT。
パンツはcalmlenceのシルクリネンショーツです。

なんていうか、リネン100には出せない動物繊維ならではの色気があって、
でもウールリネンほどいい意味でダイナミックすぎなくて、確かにそこにシルクが介在している感じ。
まぁ、とにかくかっこいいってことです。

洗った表情がこれだけ魅力的だと、購入した瞬間に洗いたくなっちゃう方もいるかもしれませんが、そこはジッと堪えてまずは撥水加工という仕掛けと遊んでみてください。
撥水加工が効いているからこその立ち位置は必ずあると思います。
汚れたり、撥水加工が落ちてきたりしたら、満を持して洗ってやってください。
洗った先には、また違った楽しさが待っていると思います。



この生地が持つキャラクターと、「もし洗ったら...」という少し先の表情まで見ていただけたと思います。
それを踏まえて、皆様にそれぞれのアングルからお付き合いいただけると嬉しいです。
、、、で、実はもうひと生地。

YE OLDE AND NEW MAN
RANDONNEUR02 ANORAKS PULLOVER SHIRT
material _ silk 67%,cotton 17%,linen 16%
color _ DARK MOCHA
size _ 2,3
"WEATHER2"と名付けられた、シルクベースのウェザークロス。
色はDARK MOCHA。
こちらは当店ではANORAKS PULLOVER SHIRTのみのご提案です。


形は全くの同型ですが、こちらはシルクがベースということもあり、少しプリッとした厚みを感じます。
先ほどまでのCRUMPLED WEATHERよりはほんの少し厚みがある印象です。
ただし、CRUMPLED WEATHER同様に撥水加工が施された生地となるので、楽しみ方としては大きくは変わらないかなと思います。

洗うとするならば、プリッとしたシルクにとろみが出てきて形の出方もより洗練されると思います。
これはまだ僕も洗ったことがないのですが、じっくり皆様と変化を楽しめればと思います。
生地的には分厚いわけではないしシルクベースなので夏場にも立ち位置は見出せると思います。
そして夏が終わった時にはアウターシャツとしてRANDONNEURらしさを見出してあげても良いと思います。
CRUMPLED WEATHERも含めて、一年を通して皆様の生活と服装の中で心地よい立ち位置を見出していただければ嬉しいです。
お好きな方はご覧ください。