一年待ったダウンベスト








こんにちは。







CASANOVA&COの野口です。









タイトルにある通り、1年待ちました。









厳密には、1年と2ヶ月。









僕たちのようなセレクトショップという構造上、ブランド様へオーダーしてから半年ほど経って納品され、皆様にご紹介するというのが一般的な流れとしてあるわけですが、今回はその倍以上待った。









もちろん想定以上に待ったわけではなく、もともとこのタイミングに世の中に届けるための逆算から1年以上前にオーダーをしていたのですが、今となってはこの1年というリードタイムにも役割があったように感じます。









YE OLDE AND NEW MANのRANDONNEUR(ランドゥヌール)。









UNDER、SPORTIFと並びYE OLDE AND NEW MANの3つの構成要素のうちのひとつですが、CASANOVA&COではこのRANDONNEURをじっくりとご紹介し続けてきました。









まだまだ咀嚼も浸透も進んでいなかった1年前のタイミング、そこから少しづつラインナップを広げ、ひとつひとつのプロダクトがジグソーパズルのピースのように繋がり、徐々に見え始めるRANDONNEURの全体像。









この一年は、それぞれのピースが繋がり、RANDONNEURの絵が見え始めるために必要な時間だったのかもしれません。









今日ご紹介するのは、YE OLDE AND NEW MANのRANDONNEURから、ダウンベスト。









これが最後の1ピース、というわけではありません。が、大きな気づきをもたらすピースであることは間違いないと感じています。









かなり面白がり甲斐のあるダウンベストだと思いますよ。












YE OLDE AND NEW MAN

RANDONNEUR07 DOWN VEST

material _ [FACE] silk 67%,cotton 17%,linen 16% [FILLING] down 90%,feather 10%

color _ SAND BEIGE,DARK MOCHA

size _ 2,3










フィールドスポーツに由来を持つRANDONNEURにおいて、僕はダウンベストは必然のような気がします。









1960年代ごろからアメリカで隆盛したアウトドアウェアを提案するブランド達、中でも僕にとってはやっぱりロッキーマウンテンなど、ダウンベストは時代の変遷の中で本来の道具性に加えてその人の嗜好(スタイル)すらも表すカルチャー性を兼ねるようになっていたと僕は感じます。









ただし直近10年くらいでは、これまた時代の変遷の中で、より道具性を高めた超軽量で超薄手なダウンアイテムの台頭でインナーダウンという選択肢が生まれ、もはや作業着的な解釈すらも付与された。









これは、良いとか悪いとかの話ではありません。









ですが、強烈なカルチャー性と強烈な道具性が共存するダウンベストというカテゴリーを、僕は扱いづらい洋服だと感じていました。









洋服そのものの特性としてはとても便利で汎用性が高く、スタイリングにも幅を出せるものであるはずなのにも関わらず。です。









RANDONNEURのこのダウンベストは、そのバランス感覚が見事です。










カルチャー性や道具性を希釈してニュートラルに近づけるのではなく、きちんとダウンベストという洋服の本質的な態度に倣い、福原さんの文法で再構築することで生まれたダウンベスト。









結果としてそれは型破りなプロダクトとなっているわけですが、その本質はYE OLDE AND NEW MANのスタイルが色濃く反映されながらもニュートラルなポジションにあるプロダクト、ということなんじゃないかと僕は思っています。









なので、着る人や付き合い方によって様々な受け止め方ができると思います。
















世の中のダウンアイテムの大多数が化繊の生地を用いたものだと思いますが、これはシルクを軸にコットンとリネンを掛け合わせたウェザークロス。









まずはここが大きなポイントでしょう。








このウェザークロスは春夏においてアノラックシャツでも展開されていたあの生地で、撥水加工が施されています。








この撥水加工は機能性を補強するものではなく、あくまで生地への汚れや水からのバリア程度に思ってください。









なので、それも踏まえた上で、福原さんはこのダウンベストに対しても水通しを行うことを推奨しています。









水通しやお手入れを行う際のポイントはこのブログの一番最後にまとめておりますのでそちらをご覧いただければと思いますが、水通しを行うことで縮むべきところが縮み、引き締まるべきところが引き締まり、生地も縫製も噛み合っている感覚が増すと思います。









洗えるダウン、というよりは、洗って完成するダウン。









そんなの僕も聞いたことないので皆さんも不安だと思いますが、信じてください。笑
















正方形のダウンパックが垂直並行のグリッド状に連なるのも、個人的には良いバランスだと思います。








10cm×10cmのマスの大きさ、斜め45°のひし形方向に傾けないテトリス的グリッド、そして天然繊維のムラのある表情。








古すぎず新しすぎず、でも少しモダンで、程よく男らしさを残したバランス。とても秀逸だと思います。
















このダウンベスト、全ての端をテープ状の生地でパイピングのように処理しています。








視覚的にも物理的にも骨組みのようになっています。








脇線、肩線、背中心も同様の生地が走ります。








そしてポケット裏も。








見た目以上にソフトタッチな斜子織りなので、ポケットに手を突っ込んでも不快感はありませんし、重みをきちんと受け止めてくれるでしょう。









しっかり安心設計です。















SAND BEIGEはエクリュカラーのイメージ。








化繊でこういうカラーのダウンは着づらいですが、この素材では表情が引き立ちます。















ヘビーなものではありませんが、これくらいのボリューム感のアウターの上からだったら余裕です。








178cm65kgでサイズ3を着用しています。








僕の体格だと正直どちらのサイズでも着れるくらいのバランスですが、水通しや洗濯によって縮みが発生しますので、それも考慮した上でご覧いただけると良いかもしれません。








あ、縮みの寸法とかも最後のケアについてと併せて記載しますね。















SARTOのモダンなマウンテンパーカーに合わせて、それとなく当時のアウトドアスタイルに触れつつも、あくまで街着、日常着。









こういう時にOlde H & DaughterのBOILED WOOL SLACKSは素晴らしいまとめ役をしてくれます。








シューズは今日たまたま履いてたからそのままLEVERです。















僕個人的には、ダウンベストってどうしてもベスト部分とそこから出てくる腕まわりでボリューム感のギャプが出過ぎちゃうのが気になって得意じゃなかったのですが、このYE OLDE AND NEW MANのダウンベストはボリューム感もとても良い塩梅。








ただフィルパワー的には750相当くらいあるらしいので、しっかりと暖かく、しっかりと軽いです。















そしてこちらがDARK MOCHA。








当店ではシャツでもご紹介していたあの色です。








店頭では、スタッフ西江の私物で絶賛育成中のシャツも一緒に置いているので、表情の変化の参考にしていただけると思います。














こちらはサイズ2で着用。僕だとインナーダウン的な使い方もできるくらいのサイズ感です。
















おそらく今の気温で一番リアルかつストレートな着方はこんな感じなんじゃないでしょうか。















WR/ESSEのSALMONカラーとのバランスは素晴らしい。だけど何よりFAUVESのツイードPEG TOP。








まじで去年の冬から履きまくって、そのもの単体の良さは十分に感じてるんですが、このダウンベストと合わせて初めて見えてきた部分がありました。








型に向き合うということと、型を破るということの表裏一体さというか、、、なんというか。まだちょっと上手く言語化できないけど。

















中肉な裏毛にダウンベスト。普遍的なスタイルですが、ロッキー的なコテコテさも、UL系ダウンベストの道具感も無い。でもどっちの側面も少しだけある。みたいな。








表面を倣ったプロダクトではなく、ダウンベストというアイテムに対して福原さんの積み重ねの先でしか示すことができない姿勢を示したからこそ生まれる絶妙なバランス。








今までRANDONNEURからリリースされてきたプロダクトにも通づる部分です。








だからこそ、PULLOVER SHIRTやMOCK POLOなど、今までのRANDONNEURの洋服と合わせての伏線回収。これはもう間違いなくカッコいいです。








ただ僕は今回、今までのダウンベストというアイテムが担いすぎた役割とか、CASANOVA&COにおいてマスターピースになりつつあるOLDE THINGS他ブランドの洋服とのミッシングリンクとか、そういうものに目を向けたスタイリングがしたい気分だった。








そしてそっち側の楽しみ方もできるほどとてもニュートラルなところで完成されていて、さらに面白い気づきが広がるいうことを身をもって体感しました。








1着では成立しないベストという存在だからこそ、様々な体験を連れてきてくれるのかもしれません。








気にしていただける方は是非ご体感ください。









最後に、ケアの方法、縮みなどについてです。








<手入れ方法>

まずファーストアクションとして水通しいただければと考えています。

あらかじめ縮みを考慮して制作されていますので、しまるべきところがしまり、本来の顔つきになります。


その後の手入れについては、手洗いもしくはウェットクリーニングをおすすめします。

手洗いの際は、押し洗いを行なってください。

適度に水分を抜いてから、洗濯機で軽く脱水を行い、吊干しで乾燥させてください。

干す際には、途中段階、乾き切る手前、乾き切った後と、何回かに分けて空気を送り込むイメージで軽くはたき、パック内の羽を整えてください。


上記の手入れをシーズン後にも行なってください。

皮脂汚れやパック内の汚れを仕舞い込む前に処理していただくことで長く着ていただけます。





<縮みについて>

着丈約4cm

身幅約1.5cm

洗濯によって上記程度の縮みが発生しますが、洗濯の方法などによって誤差がございます。




 

<そのほか注意事項>

比較的目の詰まった生地を使用していますが、アナログな作成方法を行なっているため、摩擦やパック内の羽毛の動きにより頻繁に中の羽毛が表に出てきます。

その際は、生地や縫い目に負荷がかからないよう、慎重に取り除いてください。

黒い羽毛が微量混入しています。特に淡い生地を使用したものは目立ちやすいです。

天然の内容物を使用していることによるものです。ご理解いただけましたら幸いです。

 

 

 




以上となります。

 

 

 

 

 

 

上記の内容は店頭でもきちんとお伝えさせていただきますので、ご安心くださいませ。

 

 

 

 

 

 

皆様にお楽しみいただけましたら幸いです。

 

 

 

 

 

 

 



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