先日お知らせしたbengt parisイベント。
当店では、この6月より取り扱いをしていましたが、ここからが本番ですよ。
bengt paris
10月19日(土)〜27日(日)までの9日間。
これまでは、夏場に向けたものという意識はしていたので、Tシャツという"商品"を中心とした限られたラインナップでした。
当店は、洋服屋であるため、ブランドのつくっている洋服を見て、まずはそれを通してbengt parisのことを知ってもらい、ご検討頂ける機会をつくりたかった。
それがこれまでのこと。
今回、期間限定ではありますが、このようなイベントを行なう理由があるの。
それは、今までは東京では見ることができたbengt parisの"核心"の部分を、岡山で、CASANOVA&COでご覧頂きたいと思ったから。
僕自身は、初めてbengt parisの東京ショールームで、ブランドの活動の"その部分"を目にしたとき、途轍もなく心が震えた。
カッコ良すぎて、痺れたの。
それを岡山で、当店にお越し頂けるお客様方、当店をご覧頂ける方に、見てもらいたい、知ってもらいたいと心底思った。
こんなに"ヤバい"ことしてるブランドって、全世界でとっても限られてると思うから。
だから、今回の期間は、ブランドの今シーズンのコレクションだけではなく、アーカイブピース、そして、"平面作品"というアートワークも一緒に店頭に並べようと思います。
まあ、bengt parisのコレクションは、ジミー・ルースさんが生地をつくること以外の全部を自分でやってるのもあるのですが、
そもそも全然"工業製品感"がないし、それに伴って、そういう特有の"硬さ"もない。
その上、制作の都合上もあるけど、"シーズン"というファッションのサイクルとは、今後、完全に切り離すことが決まってるみたいです。
だからということもあるけど、つくってるコレクションは、"半分、作品"と言う方が良いかも。
"洋服(商品)と、作品の中間に位置するもの"という感じ。
「bengt parisの洋服は、アートです。」というつもりは毛頭ないんだけど、世界でも類い稀なそういう要素も含んだものをコレクションでつくってる。
そして、更には、先述の通り、今回の期間はbengt parisの"平面作品"というジミー・ルースさんのアートワークも一緒に見てもらえるようにするので、そちらについては"作品"ですね。
そう言える。
期間中は、上記のようなbengt parisの複数の側面をご覧頂き、それで実際に、僕が心震えたように、皆様にも楽しんで頂きたいと思っています。
だから、その準備運動として、このブログではbengt parisがコレクションでは、どのようなことをやっているのか、少し紹介させて頂きますね。
今回のコレクションラインナップでは、季節柄、長袖のものをメインとして取り扱っています。
期間中に"一点もの"として、ブランドサイドに用意してもらった"アーカイブピース"については、Tシャツ・半袖シャツ・帽子・スウェットなどいろんなジャンルを用意してる。
そちらの"アーカイブピース"も紹介できれば良いと思ってるけど、まずは、パリから届きたての、出来立てホヤホヤコレクションを。
bengt paris
SWEAT BANANA
material _ COTTON 100%
color _ WHITE
size _ S,M,L
bengt paris
SWEAT CHAOS
material _ COTTON 100%
color _ BLACK
size _ S,M,L
bengt paris
HOODIE "don't play"
material _ COTTON 100%
color _ BLACK
size _ S,M.L
bengt paris
SWEAT Pixel "TONGUE"
material _ COTTON 100%
color _ BLACK
size _ S,M,L
bengt paris
SWEAT Pixel "LADY"
material _ COTTON 100%
color _ BLACK
size _ S,M,L
以上に加え、
今回のコレクションでは、パリにアトリエを構えるジミー・ルースさんが、親交のあるイタリアのCAMOとコラボレーション。
bengt paris
CAMO JACKET "teddy bear"
material _ POLYESTER 55%,WOOL 45%
color _ OFF WHITE
size _ M
bengt paris
CAMO JACKET "FLOWERS"
material _ LINEN 70%,COTTON 30%
color _ BEIGE
size _ S
bengt paris
CAMO JACKET "Strawberry"
material _ LINEN 70%,COTTON 30%
color _ NAVY
size _ S
というCAMOとのコラボレーションも上記以外にも並べます。
そして、bengt parisの"驚異のテクニック"がこれ。
ジミーさんが、一台のミシンで全て刺繍するもの。
ミシンには、"上糸"と"下糸"の2本の糸が存在しますが、その2本の糸が生地の中で絡み合い、"縫う"ということができる。
その上糸と下糸には、それぞれが引っ張り合う"糸調子"というものがあり、本来であれば、生地を縫う際には、どちらものバランスが整えられ、糸調子がとれるもの。
ただ、bengt parisでは、意図的にミシンの糸調子を狂わせて縫ってる。
しかも、全てが"裏側から縫う"というもの。
bengt parisのことを語られる時、"刺繍"と言われることがあるけど、この壮絶な技法は、僕は"刺繍"と言うよりも、飛び抜けた"ステッチワーク"と言う方が相応しいと感じてる。
夥しい数のステッチの数と、裏側から糸調子を狂わせて縫うことによって、表面に強制的に引っ張り出される上糸。
それが粒(つぶ)となり、極めて特徴的なステッチが表面に現れる。
そして、その超絶テクニックもさることながら、モチーフとなる図柄がハンパない。
このセンスもまた"天才的"であるのが、bengt parisだ。
周囲をステッチで埋め、ボディのブラックを黒抜きで浮かび上がらせた途方もない技法。
こちらは誰がどう見ても、一目でバナナ。
それをゼロから形成するテクニックとセンス。
続いてこちらは、bengt parisで初登場のシリーズ。
"Pixel"。
夥しい数の正方形で表現されてるこれ。
小さな正方形がなんとその数"474個"。
その全てのステッチワークを自身で仕上げ、"LADY"を表現してる。
続いてこちらも。
これまたハンパない。
誰が見ても分かるものを見事に"Pixel"として、ステッチワークで完成させてる。
"TONGUE"。
こちらは、"Pixel"の数が327個?かな。
想像すると頭がおかしくなりそうな工程。笑
このようなものは作り方のセオリーが既に存在するワケでもないですからね、完全なオリジナル技法。
こちらの写真は、ブランドに提供してもらったもの。
こうやって、一つ一つを決めていき、実際にステッチを施していく。
想像すると、笑っちゃうほどに果てしなく思える。
しかも、bengt parisは、すごいのはこれだけではない。
紹介してるステッチワークに加え、、、
・パターン
・裁断
・縫製
・仕上げ
までを全てジミーさんが自分で行なうという途轍もなさ。
だからこそ、実際に完成してるものを見た時の圧倒感をヒシヒシと感じるし、できてる洋服の唯一性の高さは計り知れない。
こういうもののカッコ良さを感じて。
ただね、"プロセスがカッコいい"から、っていう理由で皆様に紹介したいのではないの。
bengt parisの洋服。
先述の通り、パターンもジミーさんがオリジナルで自分でやってるの。
これ、ちょーイケてる。
6月にこのブログで紹介した時にも書いたんですが、bengt parisは、仮に生地がカスでも、形だけでも世界のスウェット、Tシャツと戦って勝てるレベルを誇る。
それほどの超優秀造形。
ジミーさんが言うには、絶対大きいサイズはやりたくないらしいから、全然ルーズシルエットとかじゃないけど、大きい服じゃなくてもOKな人なら、一回着てみて。
スゲーから。
僕もね、日頃から全然スウェットとか着てるタイプじゃないんですけど、bengt parisのスマートさは別格に感じてる。
具体的に言うと、一般的なスウェットの服よりも、肩の傾斜は強め。
あと、袖付きの角度もかなり下方向に強いかな。
脇下身幅の分量から、裾にかけてググッと細くなるテーパードスタイル。
袖がニョキっと後ろ側から生えてくるような設計。
そして、袖そのものも袖口に向かってかなりシャープになる設計。
生地は、コットン100%ですが、非常にきめ細かく、目が立って、毛羽立ちは全然ない。
光沢があり、高級感に溢れてる。
これ、裏側ですが、裏の起毛はありません。
硬さとハリがある生地ですね。
そういう生地ですからね、洋服縫製のステッチも際立ってると思う。
ネックや裾、袖口のリブはかなり強靭そうなのを感じる。
着てても全然ビロビロになっちゃうような気配はないですね。
ジミーさんが言うには、リブが伸びるのは大っ嫌いらしいから、そういうのじゃないのにしたいってつくってるみたいです。
後日、着用写真は掲載しますが、今回はSサイズから取り扱いをしています。
bengt parisのムードを最大限に活かすなら、出来るだけ小さいサイズで着るのがベスト。
また追って紹介しますが、お好きな方はイベント当日までご期待ください。