こんにちは。
CASANOVA&COの野口です。
本日はGERNOT LINDNERについて。
実は4月の末ごろに今日ご紹介する新作が届いていたのですが、新作のシリーズ全てが揃っているわけでは無いので、ちゃんと揃ってからご紹介しようと思って温めていました。
が、思いのほか届かないので、とりあえず今の段階でご紹介できるGERNOT LINDNERをご紹介させてください。
当店では初めてご紹介するモデルとブランドとしての新作のシリーズに関しては、後ほどご紹介します。

GERNOT LINDNER
KYOTO I
temple _ Adjustable
bridge _ Middle
color _ SN
KYOTO Iは、KYOTOシリーズの中で玉型(レンズの形)が小さい方。
KYOTOシリーズは、いわゆるクラウンパント型ですね。

テンプルは伸縮式のアジャスタブルテンプル。
鼻の部分のブリッジは一山式で、ミドルフィット。
ブランドサイドで一山ブリッジに対しての鼻盛りも可能ですが、このミドルブリッジだとほとんどの方にフィットすると思うし、見た目にも美しいです。
ヨーロッパの人みたいに極端に鼻が高い方じゃなければ、ミドルでいけます。

GERNOT LINDNER
KYOTO Ⅱ
temple _ Adjustable
bridge _ Middle
color _ SN
玉型が大きいKYOTO Ⅱも同様の仕様でご用意ございます。
KYOTOシリーズは、クラシカルな印象の玉型が多いGERNOT LINDNERの中ではかなり男らしい印象だと思います。

GERNOT LINDNER
GL-151
temple _ Golf (140mm)
bridge _ Middle
color _ SN
GL-151は、限りなくクセのないパント型。
KYOTOシリーズに比較すると、とても柔らかな印象です。

こちらのGL-151はゴルフテンプル。
”く”の字に曲がった、いわゆるメガネのテンプルって感じの形状。
アジャスタブルとは異なり、屈曲点が設定されているので顔の大きさや目から耳までの距離に合わせて曲げ具合を整え、調整を行います。
そのためブランドでは10mm刻みでサイズを展開していますが、当店が今ご用意している140mmは比較的小顔な男性向き。
女性ならばほぼ間違いなく大丈夫でしょう。
140mmで試していただき、150mmをオーダーする。なんてこともできますので、お気軽にご相談ください。

GERNOT LINDNER
GL-250
temple _ Adjustable
bridge _ Middle
color _ SN
クラウンパントのツーブリッジモデル。GL-250。
こちらも、アジャスタブルテンプルのミドルブリッジ。
この仕様が一番GERNOT LINDNERらしいですね。

GERNOT LINDNERのツーブリッジは、そのデザインの微差にGERNOT LINDNERの美学が象徴されています。
ツーブリッジシリーズの中にも様々なデザインのモデルが展開されているのですが、GERNOT LINDERではそれぞれの玉型によってひとつひとつのブリッジの太さやカーブの強さ、2本のブリッジの間隔を絶妙に変えている。
これらは全て玉型に合わせて最も違和感なく収まることを目指した設計なのですが、このような"作為性を感じさせないためのデザイン"こそがGERNOT LINDNERの求める究極のデザインなのだと思います。
ただしGERNOT LINDNERに関しては”究極のデザインを施したもの”として捉えるよりも、”究極の自然体を目指しただけ”と考えた方が良いのかも。
GERNOT LINDNERのアイウェアにおける卓越した技術や素材の品質が持つ本質は、全てそれ自体を見せつけるものではなく、”究極の自然体”を実現するためのもの。
なので、個人的にはGERNOT LINDNERを技術の高さなどで評価しているというよりは、「いかに究極の自然体を表現するか」という果てしなく終わりのない追求に対して、限りなく終わりに近づいた答えを出したその圧倒的なデザインセンスがヤバいと思っている。
その例え話として店頭でGERNOT LINDNERの話をするときに僕はイデア論の話をしてしまうのですが、まぁ文字にするとなかなかに面倒くさいやつなので、気になる方は1時間くらい無駄な時間を過ごすことになることを覚悟してから店頭で僕に聞いてください。笑

GERNOT LINDNER
GL-253
temple _ Adjustable
bridge _ Middle
color _ SN
イデア論の話はどうでもいいんです。
GL-253、こちらはツーブリッジのパント型。
KYOTOシリーズとGL-250、GL-151とGL-253、このそれぞれがクラウンパントとパントの一山とツーブリッジで対応しているようなイメージ。
ですが、実際のところは一山モデルとツーブリッジモデルで若干玉型に違いがございます。
結局これも、最も自然で美しいバランスを追い求めた結果。
パッと見て違いがわからないということこそが、最も自然なバランスに収まっていることの現れであり、違いがあることの意味になるのです。

やはりこちらもクラウンパントベースのGL-250よりも柔らかな印象です。
ツーブリッジモデルは一山モデルよりも少しだけレンズサイズが大きめに作られているので、カラーレンズを入れてサングラスにするのもおすすめです。

GERNOT LINDNER
GL-450
temple _ Golf (140mm,145mm)
bridge _ Middle (with nose pad)
color _ SN
そしてこちらがリムレスシリーズ。
その中でもGL-450は、小ぶりなティアドロップ型です。
僕はこのGL-450に調光レンズを入れて、日中の屋外ではサングラスになるようにして使用しているのですが、かなり良いです。
リムレスというレンズの輪郭が曖昧なモデルでありその繊細さが魅力なのですが、レンズに色が入ると一気に印象が変わる。
繊細で品のある印象から、途端に怪しさが滲み出てきて、でも顔にはスッと馴染む。みたいな。
レンズのチョイスも楽しいモデルだと思います。

こちらはゴルフテンプルでのご提案となります。
GL-151よりもさらに線の細い華奢なテンプルなので、より新品時の顔馴染みは良いと思います。
僕のは毎日かけて真っ黒に硫化してしまっているけど、ブランドに磨き直しを依頼することもできるので皆さまのお好きな付き合い方で育てていただければと思います。
以上が、現状の既存ラインナップ。
ここから先が当店では新たにご紹介させていただくモデルたちです。
個人的に満を辞したオクタゴンと、GERNOT LINDNERの新シリーズ。
まずはオクタゴンから。

GERNOT LINDNER
GL-158
temple _ Adjustable
bridge _ Middle
color _ SN
僕は通称”オクタゴン”と呼んでいますが、実はGERNOT LINDNERの中で8角形のオクタゴンフレームは2種類存在します。
当店ではこのGL-158をチョイスしましたが、もう一方のオクタゴンは上辺よりも下辺の方が短く、イメージとしては逆三角形のようなバランスの8角形。
個人的にはこの横長に潰れたようなオクタゴンのGL-158のバランスが美しいと感じたのでこちらにしました。

僕は裸眼だとまともに生活が送れないくらいの強度近視なので、それなりに色々なメガネに触れる機会があったのですが、GL-158ほど均整のとれた多角形メガネは初めてです。
垂れた印象にもつり目な印象にもならない、横一まっすぐなスタイル。
かといって地味で生真面目みたいな印象ではないので、きちんと掛ける人のキャラクターに華を添えてくれると思います。

先ほどのラインナップ紹介の時には触れませんでしたが、GERNOT LINDNERのどこが好きかと言われると個人的には”智(ヨロイ)”の部分。
智(ヨロイ)とは、フロントのレンズを囲むフレームからテンプルに繋がる角の部分なのですが、上から見ると緩やかにS字を描くようにカーブしているのが分かります。
レンズ側から、レンズの手前に対して緩やかに出っ張るように膨らみ、テンプルにかけて緩やかに抉るように曲線を描く。
ここにGERNOT LINDNERがどのようなスタイルを目指しているのか、凝縮されていると思います。
だからこそではありますが、当たり前のようにマイナスビスを使用しているのもこの写真からご覧いただけると思います。

伸縮式のアジャスタブルテンプルは、機能としてよく出来ているのはもちろんですが、やはり造形として美しいです。
僕は体調や時間帯によってアジャスタブルテンプルを伸ばし切った状態で掛けたり、掛けてからあえて少し縮めたりして使っています。
ホールド感が変わるので一番好みの場所を探ってみてください。

GERNOT LINDNER
GL-158
temple _ Adjustable
bridge _ Middle
color _ GP
そして今回、当店としては初めてゴールドカラーをご用意いたしました。
GPももちろんベースはスターリングシルバーで、そこにゴールドでコーティングを行ったのがGP。
確か14金だったかな。
ピンクゴールドのカラーなどもあるのですが、今の気分的にはなんとなくゴールド一択だったのと、ピンクゴールドだとちょっと女性らしい雰囲気になっちゃうのでGPにてオーダー。


艶ありシルバーのSNと並ぶと、違いがわかりやすいと思います。
個人的にはSNよりも新品の状態から顔に馴染みやすいかと思います。
あと、SN仕上げはかなりダイナミックに硫化が進みますが、GPはコーティングがされている分変化はマイルドです。
僕も2ヶ月くらいはこのGPを掛けていますが、少し輝きがマットになったくらい。
SNとは違う良さがありますね。

写真だとゴールドらしさを感じにくいと思いますが、実物はかなり綺麗なゴールドカラー。
シルバーの冷たい印象とは違う温かみがあります。


アジャスタブルテンプルから、先端の滑り止め。
ほんとに無駄のない美しさ。
こういう考え抜かれた作為性のない美しさはジーッと眺め続けられる魅力があります。

GERNOT LINDNER
GL-158 Clip on
color _ SN×BLACK,GP×DARK HAVANA
lens _ gradient green
GL-158にはクリップオンもご用意しております。
2パターンでご用意しておりますが、イメージ的にはメガネがSNならSN×BLACK、GPならGP×DARK HAVANAって感じ。
いつも当店のクリップオンはSN×BLACKでグリーンのグラデーションレンズなのですが、この仕様をGPのゴールドカラーに持ってきちゃうと強すぎちゃう気がして、GPの品の良さに合わせるならマットなハバナカラーが良いなと思い独断と偏見でチョイス。
であればグリーンのレンズのヴィンテージ感はマッチするだろうということでレンズカラーはいつも通りのグリーングラデです。


ブリッジ部分はそれぞれSNとGPなので、基本的にはテレコにしないほうが絶対良いです。


SN×BLACKとGP×DARK HAVANA、それぞれ全然違う個性があると思います。
グリーンのレンズもSN×BLACKに合わせるのとGP×DARK HAVANAに合わせるのでは全然印象が違う。

ゴールドにマットなハバナカラー、これは我ながら良いチョイスでしたね。
自分の直感を褒めてあげたい。

このクリップはレンズの交換もできるようです。
僕みたいな強度近視の方も、クリップのレンズだけなら比較的安価に変えることができると思うので、気分を変えたくなったらそれも良いかもしれません。
まぁ、僕はここにグリーンのグラデーションが来るのが気に入ってるから変えないでしょうけど。

対してSNにブラックのマットなクリップオンは、徹底的に冷たくてソリッド。
めちゃくちゃ男らしいと思います。
これでシルバーが硫化してくるとさらに迫力が生まれるので、育てるのがお好きな方はSNが良いでしょう。
パッと見の印象よりもかなり掛けやすいモデルなので、ぜひ一度試してみてください。

GERNOT LINDNER
GL-701
temple _ Adjustable
color _ SN
そして最後にGERNOT LINDNERの新シリーズ。
700番台のGL-701。
この新シリーズは、ゲルノット・リンドナー氏の歩んできたキャリアに基づいたシリーズです。
氏がGERNOT LINDNERを立ち上げる前、Lunorというブランドを設立し運営していたことはよく知られていると思います。
有名なところで言うと、かのスティーブ・ジョブズ氏が掛けていた丸メガネはゲルノットさんのLunor製のものでした。
ですが、ゲルノットさんのファーストキャリアはLunorではありません。
実は現存のメガネ産業における世界最古のブランド、American Optical社にてメガネ技師として勤めていた過去があるそう。
1970年代から80年代にかけてAmerican Optical社でのキャリアを積んだそうですが、今回のGL-701はまさに当時のAmerican Optical社の名作"Liner"シリーズがベースになっています。

Linerシリーズの最大の特徴は、ブリッジ部分の曲線。
王冠のフォルムのようなこの曲線は、1940年代頃に登場したと言われているLinerシリーズの象徴であり、機能美としてのディティールでした。
AO社で60〜70年代頃まで生産されていたこのモデルをほぼリアルタイムで携わっていたゲルノットさんだからこそのある意味における実名復刻。
ゲルノットさんの半世紀以上のキャリアがあるからこそこれだけ多くの”デザインの引き出し”につながっていることは言わずもがなですが、自身の半世紀以上前のキャリアから今現在における新しいデザインへと繋げようとするその意欲や情熱こそがGERNOT LINDNERの価値だと思います。
そのようにして生まれたものは、どれだけ時間が経っても廃れることはないですからね。
ゲルノットさんが自身の生涯をかけて”永遠の美”を与えたメガネと言っても良いと思います。GERNOT LINDNERは。

ただし、GL-701は今までのGERNOT LINDNERのスタイルとは明確に異なります。
何が違うのかって言うと、レンズの大きさ。
GERNOT LINDNERではクラシカルなメガネのスタイルを軸にデザインを行なっていたので基本的にレンズの大きさは小さめでした。
ですが今回のGL-701はその出自がアメリカンなスタイルのもの。
当時のアメリカンなスタイルによくみられるレンズが大きめのスクエア気味なシェイプをGERNOT LINDNERらしく再解釈しています。
そのため、当時ものもほどではありませんが、GERNOT LINDNERにしてはレンズサイズが大きめになります。

当時のアメリカは産業構造が大きく変化し、自動車が普及し始めた時代。
そこで自動車の運転の際に妨げにならないようにと重宝されたフルビュー(Ful-Vue)というスタイルがあります。
Ful-Vueというのは、レンズの上辺に限りなく近い位置からテンプルを伸ばし、横を向いた時に視界にテンプルが入らないようにする、というもので、1930年代ごろに登場してから爆発的に流行したそうです。
そのため当時のAmerican Optical社のLinerシリーズは僕が知りうる限りだとFul-Vueスタイルのものばかりなのですが、GERNOT LINDNERではそこまで顕著にテンプル位置を上げていません。
まぁどうしてもアメリカンクラシックな印象になりすぎてしまうからだと思いますが、このようなデザインの編集も当時American Optical社にいたゲルノットさんによって行われていることにとても説得力を感じます。

テンプルは、アジャスタブル。

700番台のモデルはノーズパッドが標準搭載。
もちろんここもオリジナルのスターリングシルバーです。
この辺りはGERNOT LINDNERらしい仕様ですね。
ブランドとして新しい表現と、今まで築き上げてきたものづくりの技術やデザインのバランスを見事に融合したシリーズだと思います。
そしてなにより、どんなに新しいデザインであってもゲルノットさん本人のキャリアの中にリファレンスがあるということが誰にも真似できないことであり、それを現代に再解釈するだけの熱量を持ち合わせているということが何よりもヤバい。
昨年の秋にGERNOT LINDNERのバッファローホーンをご紹介した時にも書いたけれど、80歳を超えて新たなことに挑戦するバイタリティと、60年以上のキャリアがあっても「やり切った」と悟らずに新たなものを作り出すメンタリティ。
鉄人だし、超人です。
そしてそれでいて、なんの変哲も無いように見えてしまうほど完成されたバランスのデザイン。
それを支えるのが、卓越した技術と、極上の素材。
ひとつの事を突き詰め続ける超人が、生涯をかけて生み出したものを日常的に自然体で身につけることができるのがGERNOT LINDNERです。
新シリーズは明日から店頭にて販売開始いたします。
700番台の別モデルとバッファローホーンが後日到着する予定なので、そちらも届いたらご紹介します。