toogood 前編

今日は、toogoodを紹介させてください。 今回は、一度に当店の全ラインナップをスタートしますね。明日から。 ただまあ、全部を一気にこのブログで書こうと思うと、エゲツない長さになるから、前編と後編に分けてみようと思ってる。 もしかしたら、永遠の前編だけかもしれないけど。笑 結構バリエーションがあるので、どのようなものを取り扱うのか少しだけ紹介しますね。 そもそも、toogoodは今回、17回目のコレクションです。 毎回、イギリスに由来するテーマを設けてる。 今回は、"アーツ・アンド・クラフト運動"を主導した"ウィリアム・モリス"が大きなキーワードになってるそうです。 岡山県の倉敷市は、"民藝の街"と言われてるけど、それを導いた"柳宗悦"の民芸運動も、ウィリアム・モリスの活動に影響を受けたみたい。 僕は、こういう歴史的背景には詳しくないんだけど。 その"アーツ・アンド・クラフト運動"が背景にあるコレクションです。今回のtoogood。 toogood THE DRAUGHTSMAN SHIRT fabric _ Tana Lawn material _ COTTON 100% color _ LAURAS REVERIE size _ S,M,L まず、これ。 ザ・イギリス。 "リバティプリント"のTHE DRAUGHTSMAN SHIRT。 DRAUGHTSMAN = 製図技術者 製図技術者のユニフォームをモチーフにしてる。 toogoodの洋服の中でも、顔になるスタイルのシャツですね。 大きな身幅にシャープな袖。 小さい衿に、小さいカフス、前立ての存在しないスクエア形状をした裾のシャツですね。 "リバティプリント"って時々、目にすることあるかもしれないですけど、100年以上前にイギリスの"リバティ百貨店"という歴史あるところで生まれた柄。 その歴史的名作と言われている一つが、今回のtoogoodでも採用してる "Tana Lawn (タナ ローン)"というもの。 コットン100だけど、結構繊細なタッチ。 コットン100ではなくて、シルク混って言われた方がピンとくる生地ですねこれ。 イギリスの歴史的な製法のプリント生地で、今回使われてる"LAURAS REVERIE"という柄も、リバティのアーカイブ資料を調査の元、昔のものをピックアップして、復活させた生地だそうです。 だから、このリバティプリントのTHE DRAUGHTSMAN SHIRTには、その証が付属します。 簡単には読めないけど、歴史的なことが書いてありそう。 結構ツヤのある軽やかな生地ですね。 プリントなんですけどね、でも、高そうな感じがムンムンに漂ってる。 本物はさすがだね。 ボタンの配色や形状も、通常のTHE DRAUGHTSMAN SHIRTとは違う。 その時のコレクションを象徴してるシリーズには、ボタンが通常ラインとは異なるものが付きますからね。 だから、このリバティプリントタイプもそう。 あと、そうそう。 今回のコレクションよりtoogoodは、サイズ表記が変わりました。 これまでは、 1,2,3,4,5,6,7 1?3がレディースパターン、4?7がメンズパターンで、数字表記のものだけだったのですが、、 今回から、 XS,S,M,L,XL という、レディース、メンズの共通パターンのものが登場しました。 サイズ感でいうとSはSって感じ。MはMって感じ。 僕のような、夢と気持ちは大きいけど、体が小さい男性の方は、Sで良いと思う。 あと、中間的な方がM。 身長高い方が、Lですね。 もちろん、toogoodの超絶立体形のサイズ感なので、適正サイズを選んでもらって充分にtoogoodのバランスになりますね。 toogood THE ACTOR SMOCK fabric _ FINE STRIPE material _ COTTON 81%,SILK 19% color _ CHALK size _ S,M,L 次は、こちら。 これまでのtoogoodのコレクションの中であったのかな?? THE ACTOR SMOCK。 写真写りがむちゃくちゃ悪くなって、幽霊みたいに見えてしまうような写真になっちゃったけど、実物ヤバいの。 これ、サンプルを見て、着た時に、鏡の前で、そのエゲツない姿に驚愕したんですよ。 高いネック寸法で、長い着丈、体をスッポリを覆ってしまいそうな程のプルオーバー。 だけど、腕を下ろした時、肩からあまりにもアメージングに流れ落ちる腕の美しさに悶絶した。 それに加えて、サイドビューのアームの絶景。 で、生地タッチ。 もう、プライスを見た時に、2mmだけ躊躇ったけど、もうダメ。 僕は、そういう刺激を洋服から感じたら、絶対扱うの。 だから、各サイズ一点ずつなら問題ないか。と思い、オーダー。 似合う人は、ハンパないと思いますよ。これ。 超エレガントな首の開き。 ネック寸法は、ボタンを留めた状態だと適正なゆとりはあって、少し首元に生地が溜まるイメージですね。 ボタンを開けると、自然にすんごい首の開きが出てくれるの。 このベストバランスは、人によって違うけど、似合う人には、超パラダイスに連れてってくれるシロモノだと思いますよ。 ボディは、ストライプ(生地横使い)で、ボタンのある前立て部分は、ご覧のようにボーダー(生地縦使い)。 で、大きく分量の取られたバック。 バックヨークの寸法も大きい。 結構縦長に見えるけど、中に人体の丸みが入れば、驚愕。 そして、このサイドビューのアームの見事な三角形。 肩の頂点から、後ろ方向に見事に生地が自然に広がっていく。 その後、袖口に向かって細くなる。 このアームの形状を演出するのに、どれだけの日本人デザイナーが苦労してるか。。 カフスは長めで3つボタン仕様。 柔らかく細番コットンとシルクの混紡糸の生地。 自然な光の反射と全体のフォルムが途轍もなく美しいですよ。これ。 丸く立体で、アームを広げると大きく取られた後身頃の分量。 誰もが着れるスタイルのシャツじゃないけど、ハマる人はアウター買うか、このシャツ買うかで、吐きそうになりながら悩まなければならないと思う。笑 toogood THE STORYTELLER SHIRT fabric _ REMNANT PATCHWORK material _ MIXED color _ MIXED size _ M そして、次は、これ。 今回の"COLLECTION 017"で使用する生地を繋ぎ合わせた、コレクションスペシャルピースのシャツ。 まず、形は、"STORYTELLER"ということで、"語り部"のシャツ。 小さめの衿、超特徴的なラグランスリーブに、サイドネックからショルダーポイントに向かって走るダーツ。 むちゃくちゃ特異形状な設計のシャツです。 こんなの見たことない。 フロントもバックも全面がパッチワーク。 ただね、これ、さっきも言ったけど、もの凄いフォルムになってるの。 見た目だけではない。 構造がかなりのものなんですよ。 平置きすると分かるダーツによる、肩のアウトライン。 衿、前立て、ラグラン、脇の全てが左右非対称のパッチワーク。 台衿まで、生地を切り替えてるの。 ただね、、、 このパッチワーク、、 縫い合わされ方、、 インサイドアウトの袋縫い。 つまりは、フツーの袋縫いと反対ってこと。 だから、つなぎ目が表に浮いて出てるの。 バックも。 with ショルダーダーツ。 だから、全部の縫い代が表に露出してる。 これにより、やっぱり見た目にはかなりの強さが出ますね。 ただ、袋縫いだと、縫い代を"左右どちらに倒すのか"という問題も出てくるんですけど、きちんと狙って処理されてる。 見た目の強さは圧倒的にあるけど、toogoodの美学をバチバチに見てとれる仕様。 ということで、体に当たる内側は、たくさんの生地を切り替えてるけど、超フラット仕様。 裏から見てもリバティプリントの綺麗な組み合わせ。 そして、複雑な構造は、ラグランの肩。 分かりますかね?? パッチワークで生地を構築しながら、肩を設計する。 通常、パッチワークというのは、まず、それぞれの生地の断片を繋ぎ合わせて、通常の"原反"のような生地をつくります。 そして、そこからCADという機械で出力したパターンを乗せて、裁断をしていく。 だから、"ランダムな"左右非対称のものばかりがパッチワークとして存在すると思う。 ただね、これは全然違うの。全然。 toogoodのトワルでモデリストさんが設計したフォルムをパタンナーさんがパターンとして設計する。 ただ、それをパッチワークで成立させるように、分解する。 分解し、それぞれに縫い代を付けていく。 それもtoogoodの洋服のアウトラインは、ハンパない立体形状をしてるから、このシャツも分解すると想像を絶することになってると思いますよ。 パタンナーさんじゃない限り、それぞれの生地が誰もが想像できないような形になってると思う。 だから、見た目のインパクトだけじゃないのがこのコレクションスペシャルピースなの。 そういうことを考えて、プライスは完璧にアウタープライスだけど、コレクションリミテッドということもあって、この先に持ってると良いことあるだろうなって思ってオーダーした。 先述の通り、コレクションリミテッドということもあり、コットンタグではなく、シルクのタグが付属します。 そして、販売店の名前が入ります。 そして、ナンバリングが入る。 な、な、な、なんと、ナンバリングが"1"。 これは所有する人は嬉しいんじゃないかな。笑 ただ、広くワールドワイドで展開されてるブランドといえど、41着の総生産数は、思ってたより多いな。頑張ってつくったんだろうなって思った。笑 まあ、日本人よりも外国人の方が好きそうなシャツですからね。 袖口のカフスも変わってる。 そうそう。 あと、このシャツ、袖付けも後付け仕様です。 こう見えて。 リバティ柄や織りストライプ生地のコントラストに目がいきやすいけど、かなり凝ってる。 これにより、着用時は、これまでのtoogoodのシャツよりも一層、腕が内側に入り込みますね。 身頃から腕がすごく生えてくる。 これ。 脇下には、シームが入らないから。 コレクションを象徴するピースでありながら、ブランドの立体形状、そして、それを実現させるためにかなり手を入れてるシャツだと思いますよ。 toogood THE PERFUMER TROUSER fabric _ REMNANT PATCHWORK material _ MIXED color _ MIXED size _ S,M そして、これも。 もう分かってもらえると思うけど、これもコレクションリミテッドピースです。 シーズンを象徴してるものだし、この生産プロセスの複雑な凝り方。 それを皆様に見てもらいたいと思って、シャツもパンツの二つを取り扱いしました。 THE PERFUMER TROUSERは、細めのアウトラインですね。 こちらも、先ほど同様の縫製仕様ですね。 それぞれがシャツ生地なので、日本でいうと完全に春夏向きだけど。笑 サイドポケットはなく、見て分かると思うけど、前身頃に大きめなパッチポケットが配置される。 ウエストには、ゴム。 カッコよく言うと、エラスティックバンドが入り、コードは、その辺の紐とかじゃなく、生地をちゃんと縫ってつくった専用コードが内蔵してる。 ウエスト内側も生地がそれぞれ切り替えられてる。 これ、逆にドメスティックブランドだったら、こうしないでしょ。 日本人から見ると生地それぞれが強めの見た目に感じるけど、オールドUKのクラシカルな生地ですから。 着るとちゃんとまとまる。筈。 ユニフォームだから。toogoodは。ユニフォーム。 毎日これ着てたら、そういう人になれるから、見た目は心配しなくて大丈夫ですよ。 裾。 toogoodは、基本的にパンツの裾やアウターの袖口などが、生地端を三つ折りで処理されるのではなく、見返しで処理されることが多いですね。 このパンツもそうなってる。 見返し布を表地からきちんと"控えて"縫いつけられてる。 これかなり綺麗な処理してると思いますよ。 柄も超絶イケてるし。 THE PERFUMER TROUSERということで、股にはガゼットクロッチが配置されてる。 だから、動きやすいのは誰でも想像できると思う。 細めのトラウザーですけどね、toogoodの設計もあり、動きにくさから生まれるような不快感は皆無ですよ。 こちらも先ほど同様にシルクのタグが付属します。 洋服の名前、toogood姉妹のイニシャル、生産に携わった方々のイニシャル、生産国、サイズ、そして、当店CASANOVA&COの名前。 こっちの方が生産数は、少ないみたいですね。 ワールドワイドで18着。 このLIMITED EDITIONのシリーズは、着ると瞬時に今コレクションの世界に連れて行ってくれる。 まあ、インパクトのみということは絶対ないし、特有の高級感がすごく漂ってるから、お好きな方は見てみてください。 toogood THE ETCHER TROUSER fabric _ MILITARY TWILL material _ COTTON 89%,WOOL 11% color _ CHARTREUSE size _ XS,S,M,L 次は、これ。 "THE ETCHER TROUSER" "ETCHER" = 銅版画工 のトラウザー。 このスタイルのトラウザーは、今回が初登場で、次のコレクションでは存在しないの。 僕は、かなり良い出来のパンツだって思ってるんですけどね。 カラーリングは、"シャルトリューズ"という色。 生地は、コットン89%とウール11%。 鮮やかな色合いを強調し、堅牢で生活に根付いた精神を表した生地だそうですね。 "アーツ・アンド・クラフト運動"を主導した、"ウィリアム・モリス"の高貴で謙虚、職人技の裏に隠されたものを表現しているみたい。 バックだけゴム仕様です。 ただ、まあ、このトラウザー、生地と形の相性が抜群。 だから、僕も今回のコレクションで、色々考えた結果、これにした。笑 まあ、まず、この生地。 平置きすると本体が浮かび上がるの。 その生地の強さから。 生地組織は、ミリタリーツイルという名前もあって、かなりハッキリと綾織りの組織が立ってる。 その堅牢さは、触ると誰もが感じてくれると思いますよ。 歩くと、生地の跳ね返る音が鳴るくらいだから。笑 だから、バッキバキにパンツのアウトラインが出てくれる。 フロントは、極太ベルトループにタックというか大きいボックスプリーツが入りますね。 で、この大きく、深い分量のプリーツが膝でワタリ周り、膝周りで解放され、ボリュームが生まれる。 フロントボタンは、全てクリアな水牛ホーンボタン。 生地が生地だから、ボタンが持っていかれないようにきちんと手付けされていますね。 今までのtoogoodの中だったら一番ガチガチにボタンが付けられてるように思います。 あと、裏側もパイピング処理。 丁寧な仕事がされてますね。 裾には、前後にそれぞれ一本ずつのダーツが入ります。 ボリュームのある生地分量を裾で少し削ってる。 こちらのTHE ETCHER TROUSERもこれまでのパンツと同様に、裾は見返し仕様です。 で、裏。 オーバーロックが皆無なのがtoogoodの特徴の一つでもありますからね。 全てのコレクションが、ユニフォームだから。ユニフォーム。 とにかく強い縫製仕様で縫われてるのがtoogood。 パイピング処理とパンツでは珍しい折り伏せ縫いが箇所によって採用されてる。 しかも、ポケットの袋布は別生地じゃなくて、共布。 ポケット裏側も同じ生地。 このMILITARY TWILLの反発性すんごいですからね。 コットンとウールなのに、ガチガチの高密度で風が通り抜けないから。 外で穿いてて驚いた。 暑くて脱ごうかと思いましたからね。笑 そういう超タフな生地でポケットも構成されてる。 横たわってる写真から、生地の強靭さを感じてもらえると思う。 見返し仕様のため、重厚な、重みのある裾。 この生地、穿いててあまりにもタフだから、糸の組成がどうなってるんだろうなって思って、コレクション発表前にtoogoodがイギリスから送ってくれた生地見本を分解してみたんですよ。 これ。 右が経糸。 左が緯糸。 コットンとウールの混紡です。 それぞれをよく見比べて見ると糸の波打つ撚りの様子が僅かに違うの。 更に分解。 結果これ。 右の経糸は、双糸。 左の緯糸は、三子だった。 緯糸が三子撚りで、それがかなり打ち込まれてるから、生地の目がとてもよく立ってるし、風が通らないのが分かった。笑 これ、今穿くには暑いけど、寒い時期にはかなり良いかもしれません。機能的に。 toogood THE SKIPPER JEAN fabric _ ORGANIC DENIM material _ COTTON 100% color _ INDIGO size _ 28,30,32 今日の最後はこれ。 THE SKIPPER JEAN。 日本のブランドがつくるジーパンとは全然違う。全然。 ダーツ使い、ステッチの入れ方、構造的なtoogoodならではの仕様ですね。 バックヨークをなくし、ダーツで腰へのフィッティングを狙う設計。 ポケットにもダーツ。 フロントファスナー。 スレキにガーメントプリント。 こういうダーツの仕様や構造を見てもらえたら、狙ってるところが分かってもらえると思います。 こちらのジーパンもボリュームはあるけど、その立体構造から美しいアウトラインが生まれてくれますよ。 これも裾裏は、見返しです。 toogood刻印のフロントタックボタン。 ちょうどこれで半分くらいかな。 あとは、カットソー、フォトグラファージャケット、コート、すんごい光沢のウールカシミヤベイカートラウザーや、ニット帽、スカーフのラインナップです。 結構色々あるので、見てみてください。
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