SILVANA MANETTI textile designer lab.

今日は、また新しいブランドを紹介しますね。 この秋冬シーズン、世界初の卸売り。 つまりは、ブランドネームで初めて小売店に取り扱いをされるということです。 SILVANA MANETTI textile designer lab. "シルバナ マネッティ テキスタイル デザイナー ラボ" その名の通り、シルバナ・マネッティさんによって "職人的技巧を伴う生地製作の研究所" として、2001年にイタリアで設立されました。 2007年からは娘のオリヴィアさんが運営に加わり、その製作の幅を大きく広げているそうです。 この研究所は、素材の研究と開発はもちろん、デザインの選定、生産におけるまでの全ての方法を自社で行うそうです。 そのコレクションは長い間、世界中の誰もが知るスーパーブランドに協業という形で提供をされてきたそう。 そのブランドの名前を出して良いのか分かんないから、ここでは控えておきますが、まあ世界のセレブ御用達のブランドや、高感度な方がパリやミラノで発表されるそのコレクションをインターネットでチェックしてたりするブランドたちですね。 それが名前を挙げればヅラヅラと。 そして、このSILVANA MANETTIは、今シーズンが世界で初めての卸スタートだから、もちろん僕も知るはずもなく、不意に連絡がきたんですよ。 こういうブランドあるけど、どうかな?と。 そういう方に声をかけてもらって、しかもかなり期待していて良いよってことだったから、期待を胸に、それが見ることができる会場に行った。 東京の某所の一室。 案内をしてくれる方の後ろにつき、扉を開け、中に入ると、 もう悶絶。 期待以上どころか自分の期待していたラインを見事に5000億倍越えてきた。 ただ、その頃は、もう既にこの秋冬シーズンのラインナップは決定してしまっている時期だったから、かなりの異例なのですが、これを見せられると取り扱いをしないわけにはいかなかった。 そして、当店をご覧頂く方々に紹介しないなんて選択肢はなかった。 きっと誰もが見たことのない、大判マフラー。 その特徴は、イタリアで集められた、世界の名だたる優良原料の中から選びに選び抜かれた超上質素材。 それを、原料として使った、、、 "織ってもない、編んでもない"、超オリジナル生地。 そう。 織ってもないし、編んでもない。ということは、この生地を形成してるのは、"糸"じゃないの。 "超上質な素材"が"繊維そのものの状態"で生地を形成している。 そのマフラーから発せられる圧倒的な底力。 度肝を抜いて。 そして、これからの時期に必須条件となる、保温性はピカイチ中のピカイチ。 更には、超軽量で、しかも、生地の特性上、ラフに巻いていて、ずり落ちにくい。 超優秀だけど、超絶パワーのマフラーです。 3種類。 SILVANA MANETTI textile designer lab. PAINTING 400 material _ CASHMERE 50%,SILK 50% color _ BROWN,GRAY MELANGE まずこれ。 カシミア50にシルク50、そして、そのシルク面の上から思いっ切り、ハンドペイント。 白い部分がシルク繊維。 その上からハンドペイントが施されてる。 対して、こちらの面が全てカシミア。 そう。 完全に両面で素材が異なるマフラーです。 こっちはGRAY MELANGE。 こちらがカシミア面。 どうなってるのか。 先述の通り、"織ってないし、編んでない"。 そして、もちろんシームも存在しません。 これ。 ブランドが自社で開発した独自技術によるタマモノ。 特殊なボンディングというか、フェルトのように絡ませてるというか、全く同括りのものが存在しないからアレだけど、とにかく、くっつけてるの。 そして、普段ならこの独特の毛の立ち方も"毛羽立ち"と言いたいところだが、毛羽立ちは紡績された糸からその毛が立つものだと思うから、"毛の膨らみ"ですかね。笑 繊維とは生地になる段階で、 繊維→紡績→織り、もしくは、編み の工程を踏むし、通常であれば、生地にするために糸として紡績をし、それを織ったり、編んだりする。通常はね。通常は。 でも、これはどこをどう見ても、糸になってないし、紡績されてないの。 原料となる素材のそのまんま使い。 だから、生地端のアウトラインもきちんと真っ直ぐにはなってないし、独特の揺らぎがある。 これは、全員、新発見。 誰もがこれまで未知だった、未体験ゾーンへ連れて行ってくれますね。 超感動もの。 そして、これも洗濯オーケー。 だから、 洗ってみた。 これ、一回手洗いしたの。 そしたら、全体がめちゃくちゃ膨らんだ。 最初はね、なんか独特のコシがあるんですよ。 でも、それが消えた。 そして、極上の柔らかさを手に入れた。 素材が素材だから、誰もが容易に想像できると思うけど、首へのタッチは最強です。 もう、逃れられない。 それがまた別格の次元へと着地しましたね。 でも、ペイントは少し薄くなった。笑 洗ったら見たことのない色が水に溶け出してきたけど、それがペイントだったのかな。 新品の状態では強かったハンドペイントが少し全体に溶け込んだ印象ですね。 これ。 左が新品。 右が僕が洗っていつも首にグルグル巻いてたものですね。 シワの入り方が全然違うのが見えると思います。 新品。 洗ったもの。 脇から見えるカシミアの毛の立ち方もとても豪快になってる。 糸の束ではないカシミアの毛の塊が極上に首を包んでくれますね。 そして、このマフラー。 日本では絶対にない考え方してる。 "破れてオーケー、裂けてオーケー"。 まあ、構造上、思いっ切り引き裂こうとして意図的に千切ろうとしたら避けることはあると思う。 でも、何年も使っていくうちに自然に避けたりしてもそれで成立するようになってる。 僕もまだ使い始めて長い期間経ったわけじゃないから、まだカシミア繊維の毛の抜けは起こるけど、そういう付き合い方が相応しいものだと思いますね。 もし、裂けたりして、それが気になる方は自分でチクチク縫いとめても良いかもしれません。 あと、洗ったら柔らかくなるんですけど、使っていくうちに、使う人の体温の熱、蒸気、外気などで徐々に"フェルト化"が進んでいくそうです。 だから、僕のものも洗いたての頃よりも少しフェルトっぽい硬さが部分的に出てきてるように感じる。 これはこのマフラーだけなんだと思いますよ。そういう変化していくの。 SILVANA MANETTI textile designer lab. PAINTING 300 material _ WOOL 50%,SILK 50% color _ BEIGE,BLACK こちらは同じ素材違いのものです。 カシミアに代わり、ウール。 こちらの方がウールだからか、厚みがあるように感じます。 さっきのカシミアの方は、フェルトって言って良いのか微妙なところでしたが、こちらの方がよりフェルトしてる。 先ほど同様にシルク面にハンドペイントが施されてる。 黒だと白のシルクが透けてるのがよく見えますね。 超軽量なカシミアに対して、しっかりした重厚さを求められる方にはこのウールタイプもいいかもしれません。 全然重くはないですが。 大きさでいうとどれもが、横幅が75cm前後、長さが200cm前後ある結構大判なんですが、とても軽い。 その大きさがあるとは思えない着用感です。 生地端を見るとフェルトっぽいのが伝わりますかね。 このウールの塊。 そして、ふんわりと膨らむシルク。 このどれもが厳格なブランドの基準をクリアしてるもの。 やはりイタリアのブランドは日本にはない性質を感じるけど、それがとてもポジティブに作用してると思います。 もう、何も考えずにグルグル巻いて。 SILVANA MANETTI textile designer lab. LIGHT 100 material _ WOOL 80%,SILK 20% color _ BLACK/BLACK,BLU TUAREG こちらはハンドペインティングないシリーズ。 両面が同色です。 ペイントがない分、より素材が際立つから、少し和紙っぽいような見た目にも見えますね。 こういう生地の組織です。 ウール繊維同士が絡まり束になってる。 こちらの方はウールが混率に占める割合が大きくなるから、気持ち肌のあたりはドライになるけど、洗って、使っていく先の変化がとても大きいと思う。 あと、ペイントがないタイプだと比較的ギフトとしても許容できるプライスだと思います。 人によっては。 どれも、このブランドでしか体験できないものだし、ここ数年はそういうことをとても重視して、取り扱うものを選んできたから、手にしてくれた方には、これまででは体験できなかった"発見"があると思いますよ。 新品も力があるものだけど、そこにはとても大きな潜在能力が潜んでるピースだから、それを存分に引き出してあげて。 お好きな方は見てみてください。
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