PETROSOLAUM ORDER EXHIBITION


先日お知らせをさせて頂いたのですが、この19日(土)より9日間、シューズブランドPETROSOLAUMの期間限定イベントを開催します。



ご案内をさせて頂きましたようにこの期間中にオーダー頂きましたらだいたい2月頃のお渡しをさせて頂きます。



今回皆様にご覧頂きたいラインナップはたくさん用意しているのですが、メンズ・レディース問わず展開しています。



普段は、メンズのみの取り扱いなのですが、この機会に女性の方々にもご覧頂ければ嬉しく思います。



男性は短靴やブーツ、女性はパンプスやヒールシューズ、ブーツといったラインナップですかね。



また、今回のパーソナルオーダーの形式ですが、前金制度をとらせて頂きます。

ただ、事前に頂くのは3段階選択できるように致します。

¥10,000-、30%、50%の段階です。



こちらに関しては、皆様のご都合の良いものをチョイスして頂ければ幸いです。



そもそもレザーシューズはたくさんのブランドの様々な価格のものが存在しますが、良し悪しの判断がとても難しいんですよ。



洋服の方がもしかしたら判断は簡単かもしれませんね。



こういった類のものはパッと見えない部分がすごく重要なものになってくるから。




ただ、まあ、このPETROSOLAUMのシューズなら絶大な信頼をおいて頂いても問題はないと思います。



いくつかのシリーズがあるのですが、中にはまるでそれはダイヤモンドのような圧倒的な存在であり、絶対的な価値を有するシューズ。

今日は、今回ラインナップするPETROSOLAUMのシューズの中でも最高レベルの03シリーズについて少しだけ紹介させてください。



前回のブログでもワールドクラスと書いたのですが、まさに世界でも最高峰のシューズメイキングを誇るシリーズ。



PETROSOLAUMでは、01、02、03とシリーズが存在するのですが、それぞれに使用する木型が異なります。



また、メイキングプロセスは01、02は共通なのですが、03が超絶的で超人的。



日本を代表する靴職人の技術の賜物といえる。

PETROSOLAUM 

03 LAST oxford



非常に立体的なフォルムをしたoxford shoes。

これに関してはキメが細かく、瑞々しいレザーの表情を持つGL kipというものを使用しています。



外羽根風の内羽根シューズ。

この辺りもPETROSOLAUMらしいシューズの概念を破壊するような設計です。

左右非対称の履き口の極限まで滑らかなカーブ。



インポートのシューズブランドに比べて踵は小さめですかね。

日本人の踵がしっかりと包まれて安定するように設計されています。



そして、そこから小さく落ちる3cmのレザーヒール。

踵履き口部分には小さな穴が存在します。

これはシューズを製作するためにとても重要な釣り込みの工程。

「手釣り込み」の証です。



製作の際、中底の工程が終了するとアッパーを形成する作業が必要になります。

平面的な革を中底とつなぎ合わせ、尚且つ、足の甲に立体的に添うように釣り込みという工程が行われる。



その釣り込みには大きく分けて2種類存在します。



機械で一瞬で釣り込みを行い、かたちづくってしまうパターンと、そうではないもの。



機械式の釣り込みでは30秒で釣り込みは完成すると言われます。



対して、このシューズは手作業。



「靴は叩いてつくる」という昔ながらの言葉が存在するように手釣り込みは何本もの釘を用いて、何度も叩いて形成を行います。

その作業がとっても大事。



この踵の穴は、その手釣り込みの最中にラストと革を固定するための釘の穴。



その労力と時間と技術が必要とされるのは想像に容易いと思います。



アッパーのレザーに必要以上に負荷がかからないのはもちろんだし、これにより、細かく美しい靴のフォルムが形成されることになりますね。



長年履いていった後のアッパーの皺の入り方も全然違うから。



もちろん、手釣り込みを行うということはそれ相応のクオリティであるということ。

だから、長年の着用によって靴が足を柔らかく包み込んでくれるものへと伸びてきてくれる。

サイドのコバの処理も美しく仕上げられています。この03。



01と02は特有の仕上げなので、それはそれで国内では類似がないし、GUIDIの再来かと昔は思ったけど、そこは好みですかね。



特に丁寧な仕上げの03と素材のポテンシャルを思う存分引き出す01と02。



この03LASTのコバについては、平コバ(角が立つ)と丸コバ(丸い仕上げ)が併用。 土踏まず部分のヒールに向かってせり上がる箇所に丸コバが採用されています。



ここって靴に於いては大切なポイントですからね。

履いてしまえば分かりにくいんだけど、横から見たときのアングルが全然違ってくる。 まさに絶景。



丸いことによって奥に引き込まれるように目が奪われ、とても奥行きを感じさせてくれます。



靴好きには一発で感じてもらえると思いますが、ここまでの工程を踏んでいるシューズですからね。

履くだけではなく、もはやオブジェとしての機能まで有する逸品へと昇華されてる。

03のアウトソール。

ヒールは左右非対称。



写真で使っているoxfordはmckayなのですが、そのステッチが隠れて見えない。



通常、マッケイ製法というのはインソール側とアウトソールに同じステッチが現れるのですが、これは"ヒドゥンチャネル"。



一般的には溝を掘ってステッチを入れていくのですが、これはその前にコバ側から革に切れ込みを入れ、その切れ込みの中を縫い上げます。



縫って底を取り付けた後に、再びその切れ込みを伏せてステッチを隠す技法です。

これによりステッチ切れの抑制にもつながりますね。



ヒドゥンチャネルは明らかに一般的な紳士靴には見られる仕様ではなく、高級紳士靴に時々見られる仕様なので、この靴のレベルが明らかでしょう。



そして光を反射する磨き上げ。


 複雑極まりない工程を経て完成されるワケですが、やはりそういって生み出されたものは別格ですね。 美しく、ただならぬ高級感を持つ。 穿き古したパンツとの組み合わせでも瞬時にステップアップさせてくれる宝石のような存在ですね。これは。

PETROSOLAUM

03 LAST work boots



そして、これは同じラストのシリーズ。



生々しくピンク色の色合いを持つ、ナチュラルカラーのコードヴァンバットレザー。



先ほどのと同じシューズメイキングプロセス。

コードヴァンバット特有の革質です。

そして精緻な仕様でありながら対極であるワークブーツへと組み合わされています。

 で、これが僕の私物ですね。



茶色い塊へと変貌し、名前の通りワークブーツとしてありのままの姿で使用してます。



でも、足入れが凄まじいレベルだから好きで履いてたら、気付いた頃にはこうなってた。

コードヴァン特有の皺は刻まれるのですが、雨にも打たれ太陽に焼け、仕事に勤しみ一年とちょっとかな。



まあ、履くペースが普通の人と比べてハイパー高頻度だから変貌も早いですが。

履いて二日目で東京で大雨に遭遇したし。



コードヴァン特有の艶とバット層のスウェード面。

この革は現在世界でもPETROSOLAUMのみが使用するレザーなので、情報はほとんど流出していないものですね。

所有者のみが楽しめる。



詳しくは店頭にてお話させて頂きますが、ハンパじゃない。 スーパースペックな国産コードヴァンですよ。

この違い。



やはり、これだけのプロセスを踏んでるシューズだからこそ許される履き方なんじゃないかなと思いますね。

どんなものでも変化が起きたらオッケーっていうわけじゃないから。



ただボロボロになるのを「味が出た」とか「経年変化した」とかって表現されることが多いファッションの分野ですが、明らかに違いがありますよ。



それは必ず、どのようにつくられているのかが重要になってくるから。

このシューズ恐ろしいですよ。




03 LASTに関しては、あとギリーやホールカット、ミッドカットスタイルのものなどいくつか用意しています。



革もクロコダイルやキップ、コードヴァンなど様々だし、マッケイの他にハンドソーンやモデルによってはノルベジェーゼまでイけちゃう。

凄まじいシリーズですよ。



プライスも10万円以上にはなるけど、このレベルのつくりこみでは価格破壊起きてますよ。



是非見てみてください。

また他のシリーズも紹介しますね。

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