OLDE HOMESTEADERにお願いしたもの

 

 

 

 

 

これまで過去3年間で、OLDE HOMESTEADERの"SLEEVELESS (スリーブレス)"を販売してきました。

 

 

 

 

その構想をしたのが4年前。

 

 

 

 

今振り返ると4年前には、洋服ブランドのバイイングをしていても、"タンクトップ"をはじめとした夏に着ることができる"袖がない"インナーというものは、少なくとも僕の周りにはなかったんですよ。

 

 

 

それこそ、その当時や、それ以前は、レディースのバイイングをやってた、現在は、複合ギャラリーの"一初"にいる大野さんとよく話しをしてたくらいだった。

 

 

「誰か(ブランドのこと)タンクトップとかつくれば良いのに」

 

 

みたいな感じで。

 

 

 

 

 

現在時点でこそ、春夏シーズンには、国内のブランドさんを中心に、インナーに着ることができるタンクトップやノースリーブというものは、出てきていると思う。

 

 

 

 

特に日本の中でも、いわゆる"セレクトショップ"に取り扱いをされるような洋服ブランドだと"長い夏"に対応するための、気配りのできた機能的なタンクトップ系のインナーは色々出てるんだろうなと思います。

 

 

 

 

 

僕がOLDE HOMESTEADERの福原さんと"SLEEVELESS"という服の話をし、構想をしたのが4年前。

 

 

 

 

 

当時、それは僕が感じていた夏場の洋服に対する問題意識的なところから始まったものだった。

 

 

 

 

僕は、もともと夏場にも長袖の洋服を着ることが多く、というか当時は、長袖のシャツをとにかく自分の中で探究を続けていた時だった。

 

 

衿がこうだったらこうだとか、芯地がこうだったらこうだとか、季節関係なく、洋服シーンでは欠かせない"長袖シャツ"という存在のものを、ものづくりの観点を大事にし、それを実際に着て過ごすことから、色々と自分なりに検証をしていってた期間の真っ只中だったんですよ。

 

 

 

 

 

それには、春や秋だけでは時間が足りず、長袖のシャツを真夏にも着て、自分の中で実感ととも検証をすることが必要だった。

 

 

 

 

まだまだセレクトショップのバイヤーとして、4、5年くらいしか時間が経ってなかったし、「みんな好みは違うから。」という自論で、特にコーディネートでの洋服の訴求というのは僕はあまり得意ではないから、自分なりに導いた「洋服づくり」の側面に重きを置いたセレクトショップを目指す上では、とにかく自分なりに"予想"と"結果"の照合を、自分自身が洋服を着ることで繰り返していた。

 

 

そういう20代だった。

 

 

 

 

その最中に、季節は次々と移り変わり、夏がやってくる。

 

 

 

 

夏がやってくると僕は、当時、致し方なく、"袖がある"Tシャツをインナーに着ていたの。

 

 

 

 

もともと一般的なタンクトップに当たり前になっている、大きくえぐられた深い首ぐりは、途轍もなく苦手だったから、Tシャツを着ていた。

 

 

 

 

でも、その時(4年前くらい)主流だったTシャツは、"着用時の涼しさ"ということよりは、"ヘビー"で"タフ"で、ワンシーズンはおろか、ツーシーズン、スリーシーズン着ても、へっちゃらですよ。みたいな感じか、良い原料を使ったスベスベで滑らかなTシャツ(汗をかくとベタつく)ですよ。みたいなTシャツがどんどん国内ブランドから出てきていたから、長袖シャツのインナーに使うと、不快感があった。

 

 

 

 

あとは、試しにTシャツの袖をアームホールの袖側から切ってみたり。

 

 

 

そうしたら、Tシャツのアームホールは大きくつくられるのがセオリーだから、セルフでカットしたことで、ガッバガバに空いたアームホールからティクヴィが見えたりで、もう滑稽。

 

 

 

 

そんな時に、その数年前(今から6年ほど前)から関わりがあったOLDE HOMESTEADERの福原さんが、僕が知る限りでは、まだ誰もインナーのタンクトップを"コレクションとして"つくっていなかったときに、出したんですよ。

 

 

 

アンダーウェアのブランドだから。って。

 

 

 

 

その時に、僕は、素直に言ったの。

 

 

 

 

「首ぐりが深くて僕は苦手です」って。

 

 

 

 

もちろん、そういうタンクトップの深いネックが似合う人はたくさんいるし、胸元が解放的なものの方が好きな方がいるのはわかってる。

 

 

 

 

でも、僕は、自分自身が"首ぐりが詰まった"タンクトップが欲しかった。

 

 

 

 

それまでインナーとして着ていたTシャツのネックバランスはそのままに、袖がなく脇が解放的で涼しく感じられるものを。

 

 

 

 

だから、"アンダーウェアに特化した" OLDE HOMESTEADERで、"首ぐりが深い"オーセンティックなタンクトップをつくった時に、「お願いしてみるしかない。」って思ったんです。

 

 

 

 

良質原料の副産物的な感じの糸を紡ぎ、それを単糸で使い、適度な滑らかさと生地の凹凸を出した生地表面。

 

 

 

 

そのネック寸法だけが、"あたかもTシャツのような"形になれば、すごく良いんじゃないか。と思った。

 

 

 

 

 

そうして、その4年前から、1年の歳月をかけて形になり、3年前に初めて当店で販売をしたのが"SLEEVELESS"という名前の"ノースリーブインナー"だった。

 

 

 

 

 

僕自身も、それからというもの、すごく使って、最初は頭が入りづらいけど、繰り返し繰り返し洗濯をしても、ダレることがないネックや、Tシャツの袖をカットした際のガバガバアームホールとは全然別物で、とても気に入ってたんですよ。

 

 

 

 

 

 

でも、僕は、過去の自分を超えたい。笑

 

 

 

 

 

 

そして、これまで販売してきたSLEEVELESSに、新たに自分なりの問題点を見出してしまったの。

 

 

 

 

 

 

それが、インナーとしては良いんだけど、上に着たシャツを脱いだ時に、"インナー過ぎる"と。

 

 

 

 

 

"インナー過ぎる"という意味は、もちろん、見た目のこと。

 

 

 

 

 

4年前は、夏に、長袖のシャツを、出来るだけ涼しく着ることができるインナーを求めてた。

 

 

 

 

 

 

でも、それは既にクリアできたし、いろんなブランドからも、優秀なものが色々と出てきてるっぽい。

 

 

 

 

 

 

そして、僕も以前と生活スタイルが変わった。

 

 

 

 

 

娘と息子と外で遊ぶことが多い。夏に。

 

 

 

 

 

灼熱の炎天下ではTシャツではなくて、これまでのSLEEVELESSのような、"袖がない服を着て"、でも、"明らかにインナーの服を着ている"と見られるのは嫌だ。

 

 

 

 

 

 

完全な信頼のできるクオリティで、インナーとしても心地よく、更に、仮に一枚で着ても、あまりインナー感のない"SLEEVELESS"を着て過ごしたいと思った。

 

 

 

 

 

 

だから、今年、初めて形にできました。

 

 

 

 

 

これまでに販売をしてきたSLEEVELESSとは、"生地"も"生産現場"も一新。

 

 

 

 

 

 

そして、こっちの方が涼しい。

 

 

 

 

 

 

僕は、レベルが違うものができたと思っています。

 

 

 

 

 

 

主目的はインナーだけど、これは、服としてカッコいい。

 

 

 

 

 

期待して。

 

 

 

 

 

6月22日(土)より、福原さん在店のもと、発売します。

 

 

 

 

 

 

また追って紹介しますね。

 

 

 

 

BACK