mister it. (womensブランド)

タイトルの通り、今日は、久しぶりにこのブログでウィメンズのブランドを紹介させてもらいますね。 mister it. (ミスター イット)。 このブランドは、もともと何年も前から知ってて、3年くらい前かな、その時には複数回展示会にも行ってたんですよ。 でも、その時は、僕はレディースのバイイングをしていなかったから、当時コレクションの中で僅かにランナップしてたメンズを取り扱いしようかどうか、物凄く迷ってた。 ただ、少量だけメンズのラインナップを展開したところで何も生まれないなと思ったし、取り扱うまでにはなってなかったんですよ。 そもそも僕は、メンズでもそんなにスタイリングどうこう、コーディネートどうこうっていうのは、日頃からとても洋服がお好きなお客様方に来店してもらってる分、お客様ご自身で判断してもらってることが多いから、もともとスタイリング能力に長けていなかったのが、最近はより一層欠如してきてるかも。笑 ただ、その分、洋服そのものを単体で考えた時に、それがどういうものであるのかということをとても重要視してるの。 だから、mister it.もウィメンズが主でありながらも、このようなクリエイションは、とても光って見えた。 当時の僕のmister it.の洋服を見た記憶っていうのは、全然かすれてなくて、心の中にずっと残ってたんですよ。 そして、今ではメンズのラインナップに比べると、その数は少ないけど、ウィメンズのバイイングもしてるから、改めて考えた。 そうして、自分の手で女性の皆様に紹介したいなって思って、この度スタートしました。 だから、数年越しの紹介ですよ。 mister it. ブランドのデザイナーの砂川(いさがわ)さんは、僕とも年齢はそう遠くはないし、男性デザイナーです。 で、経歴もちゃんとしたものがあって、以前はパリに住んでた。 元マルジェラというキャリアを持つ。 聞く話には、その時のマルジェラメンバーは、結構な黄金期らしくって、当時のチームの多くがワールドワイドでかなりの立ち位置で活躍してるそう。 そして、2,3年くらい前に初めてmister it.のコレクションを見た時よりも、今の方が格段に飛躍してるなって思った。 あとは、砂川さんは、男っていうこともあって、自分で生み出した洋服を自分で着ることができない。 だから、女性に幸せになってもらうため、楽しんでもらうため、mister it.の洋服を着ることを通して、感動してもらうためにブランドで服をつくってる。 それが初めて見た時からビンビンに感じられたんだけど、そのクリエーションの内容は、今、すごくレベル高いと思う。 女性の誰もが着ることができる洋服ではないと思うけど、"着る理由"や"着る価値"がとても存在してるブランドだと思ってる。 そういうブランドです。 まだ、完納ではないけど、それなりにオーダーしたものが揃ってきたので、少し紹介させてもらいますね。 mister it. "Aurelie" color _ RED size _ FREE まずこれ。 オリジナルの柄をサテンにプリントしたワンピースです。 名前は、"Aurelie"。 ブランドの洋服には、それぞれに、確か砂川さんの友達の名前が付いてるんだったと思う。 mister it.の砂川さんは、僕が初めて見た時は、"その友達を喜ばせるため"に友達のことを想像して、周囲の友達のために洋服をつくってるって言ってた。 だから、砂川さんの中で着る人のイメージが明確にあってスタートしていたのかな。 今ではもう少し規模は大きくなってると思うけど。 この柄は、フランスに住んでた砂川さんが、実際に目にしてきたもので、、 フランスの伝統的な技法、"トワルドジュイ"をアレンジしたもの。 トワルドジュイというのは、"世界最古の漫画"と言われてるそうです。 その時代の情勢、人物、風景を描いているのが特徴。 ただ、基本的には、コットン100の生地にプリントするものみたいですね。 でも、それを女性が着て、綺麗に見えるように、現代的に見えるように、今回のコレクションでは、サテンやシフォン素材にプリントをしてる。 今回のコレクションのこの柄は、現代の風景を描いているシリーズです。 柄は、全て"手書き"でオリジナルで起こしたそう。 ストリートアートのようなグラフィックが入っていたり、砂川さんが日常で目にした街の風景、電柱の線やガードレールもよく見たら入ってる。 ただ、それが見事にマッチングしてるの。 フロントフルオープンのワンピースです。 で、背中は開いてる。 mister it.の洋服のアウトラインについては、とてもよく出来てると思う。 女性の体のフォルムが理想的に綺麗に見えるよう、とても研究し、マルジェラ時代に培った、洋服の構造方法で生み出されてるんですよ。 コレクションの服によっては、もちろん立体裁断も行うし、洋服のアウトラインの描き方を事細かく追求してる。 その"線"もだし、洋服を組み上げる"構築"もかなり複雑。 僕は、レディースの洋服で、ここまで構築がされてるものは、なかなか目にしてこなかった。 コレクションでは、このREDとBLUEがあったけど、僕はREDの方が洋服の特性上、華やかに見えるなって思ったので、REDだけの取り扱いです。 mister it. "Irene" color _ RED size _ 36 次は、これ。 同じトワルドジュイのオリジナル柄をサテンにプリントして、プリーツにしたスカート。 人によってはマキシ丈くらいになるのかな? ロングスカートだけど、身長150cm代中盤?くらいからの方だと問題なくイケる。筈。 柄の出し方が、フランスの古い技法ですからね。 現代の風景でも、やはりノスタルジーなムードが漂ってる。 バック。 右のサイドだけ、BLUEベースの生地に切り替わります。 あと、もちろん下着が透けてしまわないように、裏地が太もも周りまで配置されています。 どのウエスト位置で着用するのかということにもよりますが、ウエスト寸法で、36のサイズは、69cmです。 ワンピースもスカートもサテンということもあり、生地そのものは重みがあって、動く度にドレープが生まれますね。 着ていて頼りない感じはないと思います。 mister it. "Helene" color _ WHITE size _ FREE こちらも同じく、オリジナルのトワルドジュイ技法でのシフォンを部分的に使ったカットソー。 バックには、V字にネックが開き、縫い付けられたシフォンを首に巻くスタイルのカットソーです。 フロントネックには、シフォンがあるから、ハイネックという感じになるかな。 アームには、分量があるため、袖口にギャザーが大きく入ります。 長袖のカットソーだけど、カジュアルな印象というよりは、どちらかというとエレガントな方向に振ってるものですね。 生地は、テンセル70%とコットン30%の流れるような生地タッチですね。 前。 後ろ。 mister it. "Manu" color _ CREAM size _ FREE そして、これ。 一番最初に納品があったものでもあるので、10日くらい前から店頭には並べていたので、ご覧頂いた方もいたのですが、一重のナイロンコート。 これもよくできてると思う。 大きめなフードなのですが、センターにファスナーがあり、セーラーカラーにもできるコートですね。 あと、付属するウエストベルトを通す、ループがバックに3本。 ループそれぞれが長さが異なるの。 これは、mister it.の洋服には、共通することなのですが、ディテールがどれもセオリー通りではなくて、とても動きがあるんですよ。 そういうディテールが随所に入ってる。 その集合体で一着が組み上げられている洋服です。 セーラーカラー。 フロントは、ゴールドのファスナーで開閉するタイプで、更にフラップが付く。 ウエストにもシェイプが利いてるし、肩の丸みも強め。 かなりアウトラインも追求してつくってるから小柄な女性でも着られてしまうことなくいけると思いますよ。 そして、付属するウエストベルト。 まあ、ご覧のようにベルトの通し方も変わってる。 あとは、白いフラップをあげるとポケットがあるの。 ベルトそのものも小さいバッグになるんですよ。 複合的に入ったディテールと洋服のフォルムが組み合わさって、すごくキレてるコートだと思いますよ。 mister it. "Marianne" color _ WHITE LACE size _ FREE 次は、これ。 ラグジュアリーなジャージをコンセプトに砂川さんが形にしていったもの。 オリジナル刺繍や、オリジナルレース、その配置とバランスを絵型から起こし、ミニチュアを作成し、そしてアウトラインを形成していったブルゾンです。 こちらもこれまでと同様に、袖には丸みが多く、女性ならではのムードを演出してくれますよ。 mister it. "Nicole" color _ BLACK size _ FREE こちらも1stデリバリーにあったもの。 2つのタンクトップを解体して構築していったカットソー。 三重になってるように見えますが、袖のみ切り替えられてるイメージですかね。 だから、二重。 リブのホルターネックのものは取り外し可能です。 リブタンクトップ、透けのあるロングスリーブジャージーがくっついてる。 ネックは、3つのフック留め。 着るととても可愛いのよ。 mister it. "Klaudia" color _ BEIGE size _ FREE 出ましたボディスーツ。笑 僕は、レディースでボディスーツを取り扱うことが一つやってみたかったことなの。笑 まあ、自分では着たことないけど、これ着るとすごく安心感あるみたいですよ。 このボディスーツは、mister it.の砂川さんがコレクション製作時にトワルにピン打ちや、着せつけをするの。 そのトワルと同じ形状のボディスーツです。 だから、mister it.のクリエイションの礎。 色もmister it.の全ての洋服への馴染みが高いベージュ。 これがあると洋服のスタイルの幅が広がるものなんですよ。 mister it. "Moi" color _ BLACK size _ FREE 最後にキャップ。 これは、デザイナーの砂川さんがエブリデイで被ってるもの。 ツバが長く、その角度も砂川さんのベストバランスで出来上がってる。 帽子に関しては、男性女性はありません。 バックは、見たら分かると思うけど、レザーアジャスターです。 今回のコレクションは、あとは、冬のアウターとトワルドジュイのブラウス、着物の糸をリサイクルしたデニムのラインナップですかね。 まあ、洋服の細かいことは全然書いてないけど、見てみてもらえたら嬉しいです。 mister it.
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