COMOLI “ブラック”タイロッケンコート


今日は、COMOLIのタイロッケンコートを紹介させてください。


今の時期は、次の秋冬シーズンの展示会の開催ピークがいきなり来てるから、ここ3日間はずっと東京にいたんですが、楽しみにしてたの。


COMOLIの”ブラック”のタイロッケンコート。


ちょうど一年前の春夏時期にコットン100%では初めて”ウォッシュド タイロッケンコート”という名前で、ブラックのものが登場した。


そこから一年後。


このサンプルを見たときに、別格のオーラを感じたの。


今回の。


ということで紹介しますね。


この3日間、出張で出っ放しだったから、詳細の写真はありませんが、イメージしてください。

イメージで。 

COMOLI

コットンギャバ タイロッケンコート

face material _ COTTON 100%

lining material _ CUPRO 100%

color _ BLACK

size _ 1,2,3



これ。


今回のコート。


細かい写真はないんだけど、このブログで紹介せずにはいられなかったんですよ。


それは、、、



コットン100%とは、思えないようなオーラを持ってるから。



これは、僕がこの数年間のシーズンで見た中で、最もレベルの高いタイロッケンコートだと思ってる。僕はね。



理由は、大きく3つあると思ってる。



一つは、コットンの原料。



“シーアイランドコットン”が100%だ。



昨年のブラックのタイロッケンコートは、超繊維綿だとは思うけど、ここまでのレベルではなかった。


そのため、原料のコットンの繊維が別格。



繊維が


“細く”


そして、、、


“長い”



これ、生地の面積というか、生地分量が大きくなるコートでは、とても重要なことを意味してると思う。



そもそも、コットン繊維というのは、繊維そのものでは、生地にすることができないじゃないですか。



だから、紡績をする。つまりは、糸にするということですね。



糸にする際に、繊維が”細い”ということは、コートという洋服に耐えうるだけの耐久性が必要になってくるから、それだけの”量”を使用しないといけないということ。


薄手のシャツとかじゃないですからね。

コートですからね。

なんなら、冬にもインナーに厚めのもの着れば、人によっては着ることができるくらいのものですからね。

だから、その生地厚にするため、相応のシーアイランドコットンの”量”が必要になってくる。



また、、、繊維が”長い”ということは、糸にするための紡績段階で、繊維と繊維のつなぎ目が少ないものが出来上がるということ。


繊維のつなぎ目が少ないものというのは、糸の輝きと、滑らかさが全然違ってくるの。



つまりは、質の高いシーアイランドコットンの量をたくさん使用する上、糸のつなぎ目が非常に少なく、輝くような生地ができるってわけですよ。


更には、糸の仕上げも毛羽立ちの少ない糸をつくるプロセスを踏めば、サイキョー。


眩いばかりの糸、生地ができるってこと。




そして、そして、生地の組織は、ギャバジンという名前の通り、”綾織り”。



目が詰まった、糸の輝きを思いっ切り引き出した質感の生地ができる。 

とてつもなく、キメ細かい生地組織。

COMOLIの小森さんに、糸番手までは質問してないので、聞いてないのですが、結構細い糸ですね。

でも、それがギュンギュンにふんだんに使われてるのが、実物見ると、一瞬で感じてもらえると思いますよ。 



ただ、生地だけ良くても仕方ないんですよね。


洋服っていうのは。


それが僕が2つ目に思うこと。



“縫製”。



これ、コートの見た目に、途轍もなく、大きく、大きく、関わってると思う。

もちろん、着心地、耐久性にも大きく作用してる。



このブログであんまりCOMOLIの縫製のことについて書いてないんですが、僕は、COMOLIの縫製は、いつもかなり驚愕してるんですよ。いい意味で。


このレベルは、ドメスティックブランドの中でもトップランクに入ってくると思いますよ。それくらい。



まあ、王様は山内ですけど。



昨年のシーズン、登場した”ウォッシュドタイロッケンコート”は、名前の通り、製品洗いがかけられていましたね。


つまり、ワンウォッシュ。


だから、コート全体に膨らみが出ていた。


製品洗い後に、洗い晒しで完成するわけではないので、適正なアイロンプレスが当てられていたのですが、それでも、やはり洗いによる全体のほぐれるようなムードは出ていたと記憶してる。



もちろんね、それはそれで良い感じなんですけどね。



今回の”シーアイランドコットン”を使用したVer.だと、最初から洗いにかけてしまうのは、違うと思うの。


なぜなら、これだけの原料、糸、生地であるから。


だから、今回は未洗いなんですが、それにより、COMOLIのレベルの高い縫製プロセスがむちゃくちゃ感じられるんですよ。


それにね、生地そのものがブラックということで、洋服のアウトラインと空気との境界線が見えやすいんですが、それがバキバキの縫製で仕上げられてるから、もの凄いレベルのコートの輪郭が出てくれるってわけ。


特に、左右の身頃の脇と、腕の内側。


ここは、ハンパない。


この箇所は、縫製段階で、ある程度どのくらいのレベルで縫われてる、というか、どのくらいの丁寧な仕上げが施されてるかがよく分かると、最近、自分なりの解釈で思ってるんですが、今回のCOMOLIのタイロッケンコートは、見事ですよ。


まあ、着用写真撮ってないから、イメージで。イメージ。


縫製がどういうクオリティなのかというのは、洋服の見た目、アウトラインには、必ず、大きく影響してくるから、すごく重要なんですよ。


だから、軽視はできないの。



あとね、縫製って、実際にミシンで縫うことだけではなくて、その前後のアイロンワークが重要になってくるんですよ。


それがどのくらい丁寧にしてあるかで、縫った時のレベルが全然違ってくる。


これは、レベルの低い工場だと、その程度だし、レベルの高い縫製工場であればあるほど、丁寧に時間をかけて行うようになってくる。


これは、カジュアルもドレスも、洋服の分野は必ずと言って良いほど、そうだと思う。僕の経験上。


その丁寧なつくりのクオリティが、今回のタイロッケンコートからは溢れ出てる。



そのクオリティが、今回のシーアイランドコットンと組み合わせられることによって、バチバチのバキバキの、誰が見てもスーパーレベルのコートと察知してもらえることができるまでに実現してる。


この領域は、僕はコットン100%のコートでは、滅多に辿り着けない領域だと思ってたけど、COMOLIが余裕で越えてきましたね。



すんごいから。 


そして、


最後に、、、



3つ目。



このコートがここまでのレベルに感じたこと。




“黒”だから。




ブラックは、ヤバいでしょ。




そりゃ。




黒い生地が、光を反射する様子。


これは、見惚れますよ。




そして、タイロッケンコートって、生地が動く設計じゃないですか。


着る度に、動く度に、目を奪われますよ。



まあ、今回の”ブラック”のタイロッケンコートというのは、COMOLIの小森さんの狙いとしては、”日本の街”で着ていて、浮かないようにと考えた色合いだと思いますよ。


着ていて、とても心地いいし。


これ、手にしてもらえた方は、高頻度で着てもらえるんじゃないかな。




当店では、本日、11日(土)より店頭で発売をしてるのですが、サイズ1とサイズ3がもうあんまりないですね。


サイズ2はまだイケるかも。



ご検討頂ける方は、期待を胸に見てみてください。

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