Graphpaperのイベントを16日(日)まで開催中ですが、今日は、CECCHI DE ROSSI(チェッキ・デ・ロッシ)を紹介させてもらいますね。
Graphpaperのイベントもたくさんの方にご覧いただけ、期間限定のイベントスペースを設けていたのですが、ものがなくなってきたので、少しだけ縮小。
だから、それに伴って、納品してもらってから溜めに溜めてた、いろんなブランドの秋冬シーズンのものを一気に大放出しました。今日。
すごいいっぱいいろいろあると思いますよ。
店の中を見て楽しんでもらえる。と信じてる。笑
amachi.やIRENISA、NICENESSやtilt The authentics、The CLASIKなど、秋冬のオーダー分のフルラインナップだったり、一気にCASANOVA&COしてきましたよ。笑
ブランドのコレクションラインナップの中から、自分なりにむちゃくちゃいろんなことを考えてオーダーしてますからね。全部のブランド。
だから、一つ一つのものを舐めるように見て。
で、今日はCECCHI DE ROSSI。
これは店頭では、少し前に並べてたの。
でも、このブログで紹介しようしようと思ってたら、肩こりが今、最強にひど過ぎてなかなか書けなかった。
フィジカルの問題で。
今も腕が痺れてるんですよ。
特に右腕。
10代の頃は大人の人が肩こりが辛いとかって言ってたのが意味分かんなかったんですけどね。
それがおじさんになると自分の順番が回ってくるわけですよ。
まあ、どうでも良いけど。
今日のブランド、CECCHI DE ROSSIは、国内ではあまり認知はされてないかもしれないけど、当店にはすごく必要なブランドなんですよ。
すごく良いものつくってますよ。
これまでも過去にこのブログでお話をさせてもらったことはあるんですけど、デザイナーがトマソ・チェッキ・デ・ロッシ。
もちろんイタリア人です。
この"イタリア"ということがかなり重要なキーワードで、しかも、その中でも、このデザイナーしかできないなってことを貫いてやり続けてるんですよ。
紹介しますね。
CECCHI DE ROSSI
ARMOR DOCTOR
material _ HORSE LEATHER
color _ STRADA(CHARCOAL GRAY)
CECCHI DE ROSSI
ARMOR DOCTOR
material _ HORSE LEATHER
color _ PRUGNA(BORDEAUX)
これ。
昔のお医者さんが持ってた、ドクターバッグをモチーフにつくられてるバッグ。
そもそも、CECCHI DE ROSSIは、世界でも完全なオリジナリティーを持つバッグブランドです。
その特徴は、大きく2つ。
1つ目は、"モールド製法"ということ。
2つ目は、"ペレヴィーノ・トリートメント"という国際特許を持ってるということ。
この2つの特徴がとても反映されてるのが、このブランドのつくる鞄。
まあ、僕は、世界中のコピー商品ではない、そのブランドでしかなし得ない"オリジナル"のものを常に求め、それを皆様に紹介したいと思ってるのですが、国際特許を持ってるんだから、物理的にこのブランドは、そうなるわけですよ。
まず、1つ目の"モールド製法"について。
このバッグの角を見てもらえると分かって頂けると思うのですが、レザーそのものが"丸く"なってる。
パーツを切り替えたりすることなく、側面の革がそのまま丸まってるんですよ。
これが"モールド製法"。
これは、鞣した後の革を水に濡らし、水分を含ませて柔らかくした後に、CECCHI DE ROSSIオリジナルの"木型"に革をプレスし、添わせて丸くしてるの。
超アナログ。
そして、その形状のまま乾燥させ、この形状を定着させてるの。
ただ、ここで、一つ出てくる問題がある。
革って水に濡れたら良くないってイメージあるじゃないですか。 水に濡れ、そして、乾燥していく過程で、水分と一緒にレザーに投入された栄養分まで飛んでいってしまうから。
だから、レザーは水に濡れた状態で、そのまま放置しておくと、バリバリに乾燥してしまう。
ただ、ここですぐに登場。
2つ目の"ペレヴィーノ・トリートメント"。
これは、特許持っちゃってるから完璧にCECCHI DE ROSSIオンリー技法なのですが、 "ワイン" と "天然原料"とで、 "染色する"こと。
モールドするときには、革は製品の色には染められてないの。
無染色の状態、もしくは、革が白い状態でモールドを行う。
そして、モールド製法を行って、成形を行った後に"ペレヴィーノ・トリートメント"で染色をする。
それに用いる"ワイン"がとても、とても大きな鍵を握ってる。
ワインって、"タンニン"っていう成分が入ってるじゃないですか。
その"タンニン"。
そもそもレザーの鞣しの方法は、 "タンニン鞣し"と"クロム鞣し"に大別される。
そのタンニン鞣しを行ったのと、同じことが"ペレヴィーノ・トリートメント"で染色をすることによって起こる。
つまり、
・鞣し
・裁断
・水で濡らす
・モールド
・ペレヴィーノ・トリートメント
という工程順になる。
だから、"ワイン"と"天然原料"とで目指す色に染色をすることが、水で濡らし、乾燥していくにつれて失われてしまう、革の栄養分を補ってあげることに繋がるの。
だから、このバッグ、2回も鞣してるってことです。 簡単に言うと。
そして、この"モールド製法"と"ペレヴィーノ・トリートメント"は、CECCHI DE ROSSIのデザイナー、トマソ・チェッキ・デ・ロッシ自身の生い立ちにとても関係してる。
イタリアに生まれたトマソ・チェッキ・デ・ロッシは、家業がワイナリー。
ワイナリーの一族に生まれた。
ワインづくりもあり、日照時間も長く、水が綺麗で自然が豊かなイタリアのペーシャという山深い地域に暮らしていた。
そして、今は、その地域には工房は存在しないんですが、誰もが知るイタリアのタンナー"GUIDI"。
そのグイディの工房も、以前は、イタリアのペーシャに位置していたそうです。
近くだったこともあって、トマソ・チェッキ・デ・ロッシは、グイディの工房で働いていたそう。
そこで、革に関する知識や生産背景を得たそうです。
だから、自分が生まれ持った家業の"ワイン"というものと、経験した"レザー製品の生産"ということ。
この2つを組み合わせたものをつくってるブランドが、CECCHI DE ROSSIということ。
とても自然な流れでCECCHI DE ROSSIというブランドはできてるの。
"モールド製法"と"ペレヴィーノ・トリートメント"とが組み合わされたバッグ。
染色については、化学染料での染めではないので、かなりムラがありますね。
僕は、それをとてもポジティブに考えてるけど。
色が濃いところ、薄いところ、それがそれぞれある。
このPRUGNAというボルドーカラーでいうと、赤ワインと葡萄を使って染色してるそうです。
ダブルブドウ。
今回当店で取り扱いをするバッグは、両面の角、合計八つの辺が全てモールドされているタイプです。
これはCECCHI DE ROSSIの真髄。 ARMOR DOCTORの大きさでいうと、ハンドルを除いた本体で、縦が27cm、横が37cm、マチ幅が12cmくらいあるので、A4サイズは余裕でスッポリ入ります。
ノートパソコンも持ち運ぶような大きさのものであれば充分に収まりますね。
そうそう。 このバッグ。
マチを広げることも可能。
こうするとかなり広がる。
そして、内側も構築的。
三層に分かれた構造なのですが、小さな立体的なポケットも2つ備わってたりするし、この手のものの中ではかなり優秀な内装。
PRUGNAの方。
革は、本体は、二重貼りの二枚構造で裏地も存在せず、とても安心感のある設計だと思いますよ。
そして、ARMOR DOCTORには、このようなショルダーベルトも付属します。
この本体に開いた穴から中に差し込み。。。
この内部のギボシボタンに留めつける構造です。
アルミの削り出しアジャスターが付属するベルト。
肩に乗る部分は、幅が広い革にしてる思いやり仕様。
ショルダーベルトのこの穴にギボシボタンを通すようになりますね。
バッグそのものの革の厚みはもちろん、ベルトもハンドルも手にしてもらうとすごく安心感があると思う。
あと、大きさが大きさだから、鞄そのものが重た過ぎるような心配もあるけど、モーマンタイ。
モールドで縫製箇所も少ないし、裏地も付かないから、このように見た目が重量系のバッグにしては、重くないと思いますよ。
まあ、CHACOLIほどの軽さではないけど。
負荷の大きい箇所は、がっちりハンドソーイングで。
あと、裏に型押しネームが入ります。
そして、、、
CECCHI DE ROSSI
ARMOR BAULETTO
material _ HORSE LEATHER
color _ WHITE
CECCHI DE ROSSI
ARMOR BAULETTO
material _ HORSE LEATHER
color _ OFF GREEN
こちら。 先ほどのARMOR DOCTORよりも小振りなサイズ。
"ARMOR BAULETTO"。
これ、めちゃくちゃオシャレ。
そもそもCECCHI DE ROSSIは、ブランドが生産可能なバッグの形状、生産可能なカラーリング(その時の原料による)の中から、当店がつくって欲しいものを依頼をしてつくってもらうんですよ。
だから、全く同じサンプルは存在しないんですよ。
オーダーできる時に展示会に行って、形状を見ながら、色合いが判断できる小さい革の端切れを見ながら、頭の中で、何通りも何通りもイメージして、想像して、頭の中で、創造していくわけ。
そして、今回、この大きさでこの2つを思い描いたの。
特にOFF GREEN。
超絶オシャレな鞄ができたと思ってる。
これ。
ハケで塗って染色したのかな?
少し刷毛目が見える薄めのグリーンです。
これは、白ワインとクロロフィルを使ってるそうです。
クロロフィルって、なんか青汁とかの健康食品系で聞いたことがあるような気がする。
もちろん白もかなり良い感じだと思ってる。
先ほど同様にダブルジップで、モールド製法による八辺の丸みは健在。
ちなみにファスナーは、全てイタリアのLAMPO社のものですね。
イタリアのブランドだから。
こちらのタイプもマチ幅を広げることが可能。
ただ、ショルダーベルトは付属しません。
内装。
こちらも別素材でのライニングはつきません。
あと、こっちになると三層に分けられた構造なのは変わりありませんが、小さいポケットは無くなりますね。
OFF GREENは内側もOFF GREEN。
ホースレザーのキメ細かさと色合いの組み合わせ。
この謎の色ムラ。
むちゃくちゃイケてる。 と思ってる。
底面は全て共通でこのようになってますね。
中身を入れてない新品の状態ではグラグラはしますが、一応自立します。
中身を入れてしっかり使ってると、ちゃんと自立するようになってくれますね。
こちらの方は、大きさは、縦が21cm、横が25cm、マチ幅が9cmくらいです。
日頃たくさんの荷物を持ち歩かない方には、充分な大きさがあると思いますね。
ARMOR DOCTORの方だと、大きさもあり、イカついから漢の方向けにはなると思うけど、こちらの方は、女性にも良いかもしれません。
CECCHI DE ROSSIならではの特異なフォルムと革のコントラスト。
レザーそのものも厚みと硬さが伴ってるので、近年の革製品にあるようなペラい感じは全くないですね。
ちゃんとGUIDIだったんだなっていうルーツは感じられますね。いい意味で。
そして、最後に、
CECCHI DE ROSSI
ARMOR KEY CASE
material _ HORSE LEATHER
color _ PRUGNA(BORDEAUX)
CECCHI DE ROSSI
ARMOR KEY CASE
material _ HORSE LEATHER
color _ STRADA
これ。
キーケース。
カラーリングは、ARMOR DOCTORと合わせた同じものでつくってもらいました。
もうここ何年もキーケースってほとんど見ないじゃないですか。
少なくとも僕はCECCHI DE ROSSIくらいでしか見てない。
使ってる人いるのかな??
僕は、もう何年もこのCECCHI DE ROSSIのキーケースを使ってるんですよ。
取り扱いを始めたばかりの頃だから、ブランドでも初期の方だと思うけど。
それで、気に入って使ってるし、ブランドでも内装のディテールをブラッシュアップしてたから、久しぶりにオーダーしてみたの。
届いてみたら、なんかめっちゃ分厚くなってた。笑
サンプルはここまでの厚みはなかったんですけどね。
まあ、今は車の鍵もなんか大きくなってるし、もしかしたらそれに合わせてたのかも。
まあ、いいや。 気にしない。
イタリア人というか、サンプルと微妙に違うインポートあるあるですね。
ただ、鞄に入れる前提の方ならこっちの方が使いやすいかも。
中は、鍵を取り付けるフックが4連。
あと、カードポケットが3つも備わってる。
僕が使ってるのは、1つしかなかったんですけどね。 ブラッシュアップ。
こちらのキーケースもモールドされてます。
先述の通り、ファスナーはLAMPO。
最初は、稼働が硬い場合もありますが、使っていくとスムーズになっていくと思う。
なかなか探してもないものだと思うし、まあ、そもそもキーケースを欲してる人がどれだけいるか分からないけど、CECCHI DE ROSSIのつくってるものをカバンよりもプライスのハードルを低く体感してもらえるし、良いんじゃないかな。
CECCHI DE ROSSIのシリーズ、見てみてください。