FAUVES 化けるホップサック
こんにちは!
CASANOVA&COの中山です。
今回はFAUVESから3着の洋服をご紹介します。
それでは早速。
こちらです。
FAUVES
C.P.O
color _ BEIGE
size _ 5,7
RANCH
color _ BEIGE
size _ 2,3,4
PEG TOP
color _ BROWN
size _ 2,3,4,6
まずは3着に共通する生地から。
特徴的なコットンの生地を使っています。
網のように生地の糸同士の間隔が空いたつくりのホップサック。
撚糸をかなり強めざらつきを追い求めたブランドオリジナルの生地。
汗をかくこの時期には嬉しいじゃりっとした肌あたりと抜群の通気性になっています。
生地に関してもナウな時期にとても適しているのですが、「夏に着ることができる気持ち良い洋服ですよ」というだけでご紹介したいわけではないんです。
もっと様々な角度から洋服を見ても、魅力が詰まっているブランドだと僕は思っています。
生地でも縫製でも、はたまたスタイルとしてでも。
とても見所の多いブランド。
だからこそファーストインプレッションとして「ここがいいですね!」と思って頂けるところがあるのは自信を持って言えます。
ただ、僕自身も生活の中で使い続けていくことを考えると「どうだろうか」と頭をよぎる洋服ブランドでもあるなと感じました。
だからこそ、、、
一度その感情を飛び越えてみようとFAUVESの洋服を着ることにしました。
それが、2022年の9月か10月だったと思います。
僕の場合のファーストインプレッションはディテールとサイズ感に惹かれて決断しました。
結論から言いましょう。
「とんでもなく大好きな洋服。お気に入り。」
僕が着ているFAUVESの洋服は秋冬に展開されたもので今の時期には向いていないのですが、それ以外の季節でかなりの頻度で着ています。
実際に着用と洗濯を繰り返し、みるみる魅力的で愛着の湧く洋服となり心からFAUVESに尊敬しました。
世の中全ての洋服に対して不安を飛び越えたらやっぱりいい洋服でしたと思えるなんて思っていません。
ただFAUVESのつくる洋服は、決断し飛び越えたことに応えてくれる洋服です。
「想像のつかない洋服」こそがFAUVESの魅力だと思います。
そんな洋服に成るための”種”が洋服作りの随所に散りばめられています。
まずは、C.P.Oから。
C.P.OとはChief Petty Officer の略で、アメリカ海軍下士官のチーフのことを意味しています。
そのアメリカ海軍下士官のチーフがもともと着ていたシャツの作りになっており、レギュラーカラーの襟と容量の大きい胸ポケットが特徴的です。
FAUVESのC.P.Oも同様の仕様になっていますね。
ボタンの仕様はヴィンテージのものと雰囲気の違うものを使っています。
大理石のようなマーブル模様の樹脂製ボタン。
このボタンもFAUVESの”種”のひとつ。
新品時には艶消しのようなマットな質感ですが、着用と洗濯を経て磨かれていき美しい模様がはっきり浮かび上がるようになっていきます。
新品時と磨かれた状態では見違えるような質感になります。
ブランドネームが入った牛革のレザーパッチ。
レザーだからといって洗濯を気にする必要なんてありません。ザブンといっちゃうのがおすすめです。
色合いが濃くなり質感も強くなって良いムードになる未来が待ってくれています。
冒頭にも少しお話をした生地ですが新品時だとハリがあり写真の通りフラットな見た目になっているのですが、洗濯を繰り返すことで一変します。
洗濯を経て、徐々に糸がほぐれていくことでハリ感が落ち着き生地組織の表情がグッと強まることで想像を大きく凌駕するムードになってくれます。
先日、OLDE HOMESTEADERのイベントの際にデザイナーの福原さんに在店頂いたのですが、その際に福原さんがC.P.Oを着られていたのですが新品時とはまるで違う洋服となっており超感動。
そんなに良いムードに変化するのかと驚愕しました。
生地もよくよく目を凝らしてみると緯糸にだけ黄色味の強い糸が使われています。
この超マニアックな色使いもFAUVESの”種”。
洗濯を経てそれぞれの糸がほぐれていき色が混ざり合い独特の変化を見せてくれます。
随所の縫製仕様も巻縫いorチェーンステッチ。
あたりのつき方にも期待できそうです
続いて、RANCH。
C.P.Oと同色の生地を使った、ジーンズのようなシルエットのパンツ。
少し小ぶりな腰回りのつくりでお尻にしっかりフィットする履き心地です。
太いベルトループとカーブしたフロントポケットが特徴的。
生地の特性上、徐々に白くあたりが出てくるため履き続けて頂くことで期待を超える表情の変化をするパンツになってくれそうです。
トップボタンは先程と同じ樹脂製のボタンですが形状が少し違います。
特徴的なフロントポケット。
僕自身、下向きにカーブする形状のポケットは好みでポケットへのアクセスが格段にいいのでスマホをシュッと取り出すのにもストレスナッシング。
サイドシームと裾はもちろん巻縫い&チェーンステッチ。
最後に、PEG TOP。
フロントにタックが2本入り、太もも周りにはゆとりを持たせ裾に向かってテーパードが効いたシルエットのパンツ。
RANCHに比べボリュームのあるシルエットで肌と生地の間にたっぷりと空間が生まれ、生地のつくりもあり開放的な履き心地です。
カラーリングはBROWNで生地の配色も先程までのBEIGEと変わります。
緯糸の配色にはインディゴのような青色味の強いネイビーの糸が使われてますね。
この色使いはかなりイケてる。
混ざり合ってくるとどの様に変化していくのか楽しみになっちゃう。
さらにPEG TOPは縫製している糸のカラーリングもかなり凝った仕様に。
ベルトループには生地の配色の糸と同様の色糸と若草色のようなグリーンの糸。
身頃を繋ぐステッチには明るいグレーの色糸を使ってます。
ステッチの色を各所で変えて縫うとつくる工程においてかなりの手間と時間がかかるのですが生地の色味や洋服に合わせて行っているFAUVESは凄まじいです。
トップボタンも生地の色味に合わせて暗めのものを使ってます。
こちらのボタンだと色味にコントラストが生まれて模様がはっきりとしています。
磨かれ艶が出る頃には透明感のある印象になりそうです。
RANCHで撮り忘れていたのですがフロントジップもFAUVESオリジナルのものを使っています。
アルミのファスナーを使っており新品時はジャリジャリとした動きになるのですが、使い続けると徐々に滑らかに動くように変化します。
引き手にはFAUVESの刻印入り。
ロック機能付きで、ファスナーを動かすときは引き手を立てて、動かさない時は引き手を下げればロックされます。
縫製仕様から付属のボタンやジップまで、着続けたその先の状態が想像を超える洋服となるように追求され散りばめられた随所の仕様。
そして何より季節に応じた生地でありながらFAUVESが考える着続けたその先の洋服となるように追求されたホップサック生地。
FAUVESでしか表現することができない特有の変化を楽しんで頂くために洗濯方法も模索してもらうことがポイントになってきます。
手洗いでのお洗濯はもちろんオッケー。
水を含むと生地が硬くなりますが乾くと元通りになってくれます。
洗濯機を使用される際は裏返して二つ折りか三つ折りにし、生地の表面に摩擦が加わりにくいようにタオルなどと一緒にネットに入れてあげてください。
洗濯槽の中で偏ってしまわないように他のお洗濯するものも入れてあげるとバッチリです。
生地の特性上、洗濯すると縮みが発生しますが長年コットンで洋服を作り続けられているデザイナーの福原さんだからこそ新品時のサイジングを縮みきったサイズを想定してつくられているのでサイズ感もバッチリになってくれると思いますよ。
新品時からの縮み具合の目安はこんな感じです。
C.P.O
着丈 約-3cm
身巾 約-2.5cm
ゆき丈 約-2.5cm
ネック 約-2cm
RANCH、PEG TOP
ウエスト 約-4cm(はくことで元の寸法近くまで戻ります)
総丈 約-6cm
ヒザ、裾 約-1cm
生地の表情やサイジングの変化など新品時からは未知数な部分も多い洋服であるからこそ、その未知を飛び越えた先には期待以上の洋服の変化があり洋服を着続けていくことでの楽しみや発見を思い知らしてくれるFAUVES。
気にして頂ける方はぜひご覧ください。
CASANOVA&CO 中山