こんにちは。
CASANOVA&COの野口です。
本日も、今週金曜日からに迫ったこちらのイベントについて。

daisuke tanabe
season 05 "blank slate"
preorder session
2026.09.04 (Fri) - 2026.09.07 (Mon)
7月の末ごろだったかな。
いつもの時期よりも少し早く、いつもの場所で行われたdaisuke tanabeの展示会。
それはそれは、抜きん出たクオリティでした。
毎度のことながら非常に示唆に富んだコレクションテーマと、それをきちんと体現する1着1着の完成度。
この二つが両立しているうえに、素材開発やオリジナリティのある仕様まで自分自身で組み立ててしまう。
僕はブランドの2シーズン目からコレクションを見させていただいていますが、当初からそのスタイルは完成されていました。
ただ、今回は、明らかにその練度が違う。
シンプルにめちゃくちゃかっこよくなったし、変幻自在になった。
ぶっ飛んだものから、実用的なものまで。
悪い意味で器用になったという人もいるかもしれないけれど、僕はそうは思わない。
なぜなら、その両極端の隅の隅までdaisuke tanabeワールドがこれでもかと詰め込まれているから。
それも、テクニカルで難解なことだけではなく、着るだけで感じることができる分かりやすさも兼ね備えている。
daisuke tanabeの洋服はただマニアックなことを詰め込んだだけに終始することなく、それでいてキャッチーさに振り切ったものでもない。
田邉さんは器用に売れるものを狙って作ることもできる人なのかもしれないけれど、その狭間で変幻自在になったdaisuke tanabeは他にはないオーラを持った洋服になってきたと感じています。
本日ブランドからサンプルが到着しました。
大急ぎでスタイリンングを撮影したので、写真ベースでご紹介させていただきますね。


春夏シーズンでも、daisuke tanabeはさまざまなレザーアイテムを作ります。
今までのコレクションでも象徴的なピースが多かったレザージャケットですが、今回のカフェレーサージャケットはその中でもかなりThis is ライダースなイメージ。
このライダース、素材はゴートスエード。
ベージュで芯通ししたゴートスエードを、丘染めで黒く染色。
この後ご紹介しますが、同様の手法で白い顔料で丘染めしたカラーもあり、blanl slateのテーマに沿った素材開発が感じられる部分です。

ボトムスはブランドでは定番的に作られるベンタイル素材を用いたパンツ。
こちらのパンツも白(生成りっぽい)と黒での2色展開で、テーマに沿った構成です。

カーゴパンツと呼んでいいのかよく分かんないけど、カーゴポケットの立体感がとても良い。
iPadくらいなら余裕で入りそうなサイズのポケットで、マチがあることによる陰影とゴツい特注ririジップのタクティカルさ。
むちゃくちゃ良いです。
少し退廃的で近未来的なdaisuke tanabeの世界観が見事に反映されたパンツです。
これは超おすすめ。


改めて、レザージャケット。
丘染めの質感も相まってとてもハードなテクスチャに見えますが、実際に触れてみるととてもしなやかでモチモチ。
しっかりと厚みのあるレザーなので重量はありますが、その重さには比例しないしなやかさです。
今までのdaisuke tanabeのライダース系の中でもコンパクトな設計ですが、パターンの妙もあり窮屈さはありません。
さらに革もしなやかなので、重さもそこまで感じない。
パッと見ではかなりクセのあるように見えますが、実はみんながレザージャケットに求めるポイントをきちんと押さえた1着に仕上がっていると思います。


こちらが色違い。というかスタイリングも違うから何もかも違うけど。
正直今まで白い革ジャンを着てかっこいいと思ったことも現実的に街で着れると思ったこともなかったけど、これはイケる。
白いライダースなんて普通ならコスプレ案件、ただしdaiksuke tanabeなら大丈夫。
これは驚きました。
レザーのテクスチャと洋服としてのデザインバランスの完成度の高さ故です。
白と黒の選択肢がある洋服で、ここまで惹きつけられる白はなかなか無いと思いますね。

パンツは先ほどのものとフォルムは似ていますが、似て非なるもの。
ヘンプ混のベンタイル素材を使用して超軽量の中綿を入れたキルティングパンツ。
おいおい春夏だぜ、という皆様のお気持ちはわかりますが、これはニュージャンルパンツ。
1月ごろのお届けを予定しており、真冬も履けるだろうけど、どちらかというと年明けごろから3月末ごろまで「冬の終わりを一緒に待つパンツ」みたいな。
冬のクローザーパンツです。
なので春夏で登場することは理にかなっている。
シェルの生地もヘンプミックスのベンタイルで、見え方にウォーム感がないのも良い。
まぁ、ヘンプ混のベンタイルってなんやねんという皆様のお気持ちは分かります。笑
僕も初めて聞きました。
気になる方はぜひ店頭で触れてみてください。


やっぱこのライダースはかなりいいですね。
コンパクトな分、ズドンと迫力のあるパンツがよく合います。
週末は岡山少し涼しくなるみたいなので、ぜひレザーも試してみてください。


はい、まだレザーあります。
それも、白。
さらに、ベビーカーフ。
なんなら、セットアップ。
極めつけは、パンツはハーフパンツスタイル。
字面だけだと色々やばそうですが、着ると半端なく洒落ている。

流石に白いベビーカーフをセットアップで着用したのは人生初でしたが、案外いけましたね。
...いやいや、いけてしまうのはdaisuke tanabeマジックの賜物。
これを参照して他のブランドでトライすることは推奨しません。
まぁそもそもこんな洋服を作るブランドがそうそう無いとは思いますが。



写真ではほぼ見えないのですが、ジャケットはリブまでベビーカーフだったり、裏地がシルク100だったり、スナップボタンも上3つはベビーカーフくるみボタンだったり。
とにかく、やり尽くしています。
色違いでチャコールグレーのような色味のベビーカーフもありますが、まずは白を試してほしい。
それくらい衝撃を受けました。

レザーのハーフパンツだけでなく、クロップドパンツもござます。
こちらはラムスエードです。
大体7.5~8分丈くらいのイメージで、先ほどのベビーカーフハーフパンツよりもすっきりとした長め。
パンツのレングスのバリエーションを網羅した春夏コレクションなので、春夏にパンツを探している方はどんな長さもdaisuke tanabeで選べます。
ちなみにこのあと、ベンタイルの膝上丈ショーツも出てきます。笑



ラムスエードのキルティングクロップドパンツに合わせたのは、変形ハイネックのシャツに、シルク100のニットベスト。
着る時期が難しそうな洋服は、着る時期が難しそうな洋服と合わせるのが一番合います。
そうすることで、どの季節にいても違和感のない人、になりますから。

さらにパンツと同じラムスエードでトートバッグもあります。
このバッグ、ヤバいです。
若手ドメスティックブランドが出すクオリティのバッグじゃない。
メゾンが本気出した時のバッグのそれです。


となるとやはりバッグ専門の背景で制作する必要があり、今までにdaisuke tanabeでリリースしていたレザーバッグとは根本が異なる。
側面のマチになる部分以外は芯材を使用していたり、ハンドル部分の内部構造など、洋服の延長線上で生産できるバッグの次元を軽々と超えてしまっている。


正直、洋服がメインでありメゾンブランドを扱わない僕たちとしても、ここまでのバッグを店頭でご覧いただける機会はそうそうありません。
レザーバッグが欲しい人は見ておいて損はないです。
そんじゃそこらのレザーバッグが買えなくなるかもしれませんが。

こちらは先ほどのスタイルで着用していたシルクのニットベストと同じ素材を用いた半袖トップス。
合わせているのは、26AWにて登場した変則ベルトループのトラウザーです。

右腕付近を見るとなんとなく伝わると思いますが、このトップス、メッシュです。
まぁメッシュという表現が正しいのかは微妙ですが、シアーニットというカテゴリーよりはメッシュといったほうがイメージが近いと思います。
絹紡紬糸のシルク特有のマットでボソついた質感と杢糸のメランジ感、それでいて相反するようなメッシュ構造のスポーティな印象と肩周りのコマンダー的編み地の切り替え。
これは夏の革命が起こりそうな気がします。

トラウザーは脇接ぎのないストレートシルエット。
素材はウールリネンのヘリンボーン。
そして何といっても最大の特徴は、片玉縁を背中合わせに配置したような変則ベルトループ。
わかる人にはわかると思いますが、あのブランドのあの名作パンツにベルトループが欲しかった田邉さん。
ただ、元ネタのベルトループがないことによる美しさや、そこにただループを叩きつけることの野暮さを、ベルトループの構造自体を新たに発明することで視覚的にも違和感のない新鮮なウエスト周りを生み出した。
見た目にdaisuke tanabeのブランドロゴのように見えるというのもポイント。
もし仮にファッション業界にディテールだけのアワードみたいなのがあれば確実に受賞する変態仕様だと思う。
もちろん1本のパンツに5箇所のループがあるので計10回の片玉縁処理が必要だという手間はありますが。。。
ブランドの中ではオーセンティックなスタイルのパンツですが、だからこそdaisuke tanabeらしさをとても強く感じます。


今回、春夏シーズンのコートはこの1型。
レザーアイテムが多すぎて、コートが一つしかないことに逆に安心します。

素材は、京都の”糸あそび”さんとの協業で生み出したオリジナルテキスタイル。
シルクを得意とする糸あそびさんは、超世界的ブランドと共にものづくりをするような立ち位置なのですが、田邉さんも継続的に毎シーズン糸あそびさんとの生地開発を行なっている。
今回は糸あそびさんが得意とするシルクを経糸に、緯糸には綿糸を打ち込んだダブルフェイス素材。
さらに、この生地は強撥水。
イメージ的には田邉さん流のベンタイル、みたいな感じ。
ただ、経をシルクにしていることもあり、高密度なのに軽量でハリがあり、春夏のアウターに適したウエイトに仕上がっている。



前立てのパイピングはカンガルーレザー。
生地、ディテール、パターン、どれをとっても一般的なスプリングコートとは一線を画すクオリティ。


こちらのジャケットは先ほどのコートと同素材、色違いです。
コーチジャケットのような感覚でサラッと羽織るイメージです。

基本の形は白いベビーカーフのジャケットと同じなのですが、ポケットなどの細かなディテールが異なります。
ポケットはこの写真でも写っていますが、こういった少しの部分で洋服の印象は変わりますからね。
こういうマイナーチェンジというか微差というか、ここに気を配れるブランドは信頼できます。

パンツはスノーカモのような柄が入っていますが、これ、かなりヤバい。
田邉さんは京都大学を卒業した後、西陣織のテキスタイルメーカーである細尾さんに入社し、生地の研究開発などを経験しています。
その時の西陣織や着物の知識と技法を活用したオリジナルテキスタイルなのですが、ファッションの世界では聞いたことのない織組織を応用してる。
キーワードは、「羅・絽・紗」。
文章では説明できないので、気になる方は店頭で聞いてください。
田邉さんのキャリアやバックグラウンドがないとできない素晴らしいものづくりだと思います。


そして中に着ているシャツは、変形ハイネックシャツ。
ボタンを3つほど開けて、アウターの上まで襟をロールさせてしまうスタイルも良いと思います。
今回9パターンのスタイリングをした中では、個人的には一番好きなスタイルです。


先ほどのショーツと同じ和服で用いられる織組織を応用したロングシャツ。
合わせたのは、ベビーカーフのハーフパンツ。
腰から垂れているのは、ベビーカーフのスカーフです。



素材や形からは、和洋と今昔の折衷を感じますが、きちんとdaisuke tanabeのムードの中にある。
このバランス感覚が今シーズンよりブランドがレベルアップしたことを感じたポイントです。
今までもdaisuke tanabeを楽しんでいただいていた人だけでなく、これから知っていただける人にも分かりやすくブランドの世界観を提示できるようになったと思います。
それも、とてつもなくオリジナリティのある洋服を通して。

9スタイル目、これで最後です。
今までで一番普通っぽいですが、daisuke tanabeらしさの中にこういうスタイルが生まれてきた点もすごい変化だと思います。


変則的なディテールの裏毛スウェットに、ベンタイルのショーツ。
このショーツはブランド初期の時にも似たものがリリースされていましたが、今回はレングスが短くなり膝上丈に。
ただ、このショーツはポケット布がパンツのレングスからはみ出す長さで設定されているので、正面や横から見た時に膝小僧が露出しにくいというのがかなり面白いところ。

こんな感じで。
膝小僧の目隠しをしてくれる。
「膝丈のショーツが楽だから履きたいけど、年齢的にもスタイル的にも膝小僧は見せたくない」というニーズに完璧に応えることができていると思う。
これは、求めている人も多いんじゃないでしょうか。
僕も出張の時とかに膝上ショーツを履きたいのですが、新幹線で座っている時とかに3時間以上も太ももを露出し続けるのは、僕にとっても隣のお客さんにとっても不快だと思うので抵抗あるんですよね。
これだったらアリじゃん!って思いました。
後ろや横から見た時には膝丈の軽快感があるし、ポケットにたくさん物も入って、気になるところは隠してくれる。
生地もベンタイルで超タフなので、洗濯も安心です。
結構完璧なショーツなのではないかと思います。
値段は高いけど。笑

以上9スタイルです。
ざっとご紹介しようと思ったのに、結局色々書いてしまいました。
長々と読んでいただきありがとうございます。
最後に、受注いただく際のご案内を記載しておきます。
・今回のdaisuke tanabe先行受注会は2027SS商品の受注を承ります。お品物のお渡し時期は2027年1月〜3月頃を予定しております。
・受注の際、デポジット(前金)を頂戴いたします。お客様自身でパーセンテージを決めていただき、商品代金の10〜50%程度をお預かりさせていただきます。
・オーダー後のキャンセルはご遠慮ください。
・一部アイテムに関しまして、サンプルからの修正点がある商品もございます。詳しくはスタッフまでお尋ねください。
以上です。
26AWのタイミングからパリでも発表していているdaisuke tanabe。
これからどんどん世界に知られていくであろうブランドを、こうやって恒例的に皆様にご覧いただけることを本当に嬉しく思います。
展示会シーズンからの田邉さんは国内外をものすごい過密スケジュールで飛び回っていて、彼のインスタを見る限りでは今日現在も日本にはいないみたい。笑
何事もなく土曜日の在店に向けて帰国してくれることを願っておきます。
イベント自体は金曜日からですが、田邉さんの在店は土日のみとなります。
4日金曜日から4日間、皆様にお会いできることを楽しみにしています。